超接近を迎えた金星と土星(昼間編) ― 2016/01/09
お天気に恵まれ、明け方に金星と土星の見かけ上の大接近を見ることができました。両惑星は明け方の段階で既に満月の直径よりも近くなっていたのですが、これでも序の口。本番はこれからでした。夜が明けてからも惑星は接近し続け、計算上は13:15に約5'(1'は1°の60分の1)まで「超接近」するのです。
金星はともかく、昼間の土星を写真に撮ることはかなり難しいです。私も数えるほどしかやったことがありません。(最近の例は2014年9月28日昼間の土星食。)極端に明るさが違う両方の星をいっぺんに撮ることもハードルが高いですが、ともかく30-45分おきに4回ほど挑戦してみました。左画像は10:43の撮影。両星の離角は約9'です。
画像上で土星を見えるようにするには強烈なコントラスト処理が必要です。そのため青空の青を一度除去して最後に再度加えるという面倒くさいことをしました。この過程でセンサー上のゴミもかなり目立ちます。シンプルこの上ない画像なのに膨大な処理時間が必要でした。参考までに記事中の画像は「明け方編」の最後の望遠鏡拡大画像と同じ機材で、画角は約23'×15'、ノートリミング、上が天の北方向です。見比べてゆくと惑星の移動の様子が分かります。
右は11:58撮影で、今日撮影した中で一番近い状態。離角は6.2'弱です。両惑星の大きさが分かる状態でひとつの写野で撮影するなんて生まれて初めて。高度が20°程しかなくて、像はかなり乱れまくっていました。土星の形も分かり辛く、なんとなく横長の楕円状であることが確認できる程度です。
フィルターなどを使ってもっと鮮明に撮る方法もあるでしょうが、今日はこれで精一杯だし大満足です。なにより、良いタイミングで快晴になってくれて、天の恵みに心から感謝ですね。さぁ、お次の超接近はまたまた今年の8月28日、金星と木星です。今回よりさらに難物ですよ。
(明け方編はここをクリック。)
参考:
アーカイブ:天体の接近現象一覧(惑星ペア・トップ200)
金星はともかく、昼間の土星を写真に撮ることはかなり難しいです。私も数えるほどしかやったことがありません。(最近の例は2014年9月28日昼間の土星食。)極端に明るさが違う両方の星をいっぺんに撮ることもハードルが高いですが、ともかく30-45分おきに4回ほど挑戦してみました。左画像は10:43の撮影。両星の離角は約9'です。
画像上で土星を見えるようにするには強烈なコントラスト処理が必要です。そのため青空の青を一度除去して最後に再度加えるという面倒くさいことをしました。この過程でセンサー上のゴミもかなり目立ちます。シンプルこの上ない画像なのに膨大な処理時間が必要でした。参考までに記事中の画像は「明け方編」の最後の望遠鏡拡大画像と同じ機材で、画角は約23'×15'、ノートリミング、上が天の北方向です。見比べてゆくと惑星の移動の様子が分かります。
右は11:58撮影で、今日撮影した中で一番近い状態。離角は6.2'弱です。両惑星の大きさが分かる状態でひとつの写野で撮影するなんて生まれて初めて。高度が20°程しかなくて、像はかなり乱れまくっていました。土星の形も分かり辛く、なんとなく横長の楕円状であることが確認できる程度です。
フィルターなどを使ってもっと鮮明に撮る方法もあるでしょうが、今日はこれで精一杯だし大満足です。なにより、良いタイミングで快晴になってくれて、天の恵みに心から感謝ですね。さぁ、お次の超接近はまたまた今年の8月28日、金星と木星です。今回よりさらに難物ですよ。
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