天気が崩れる前にパンスターズ彗星などを観察2020/01/22

20200122パンスターズ彗星(C/2017 T2)
今週から来週にかけて天気が大きく崩れる予報ですが、昨夜から今日明け方まで天気が持ってくれました。20日夜にも観察したパンスターズ彗星(C/2017 T2)と二重星団の接近を観るラストチャンスかも知れないと思い、撮影を試みました。

1日前より0.3°ほど接近しているはずですから、ひとまわり大きな望遠鏡を使えないか検討しました。フレーミングが端ギリギリになってしまうため、やむなく上下方向を天の南北に揃えることは諦め、斜め構図にした上で使用することに。おかげで彗星も星団も若干拡大して写すことができました(左画像)。撮影時点のNGC884(二重星団h+χのうちχ=東側=左側のほう)中心と彗星との離角は約1.3°。パンスターズ彗星の緑色のコマがとても広がっており美しいですね。来週一夜でも晴れてくれれば、あまり月明かりに邪魔されることなく両天体の大接近が拝めるでしょう。

夜半過ぎからはM100に見つかった超新星SN2020oiを観察(下A画像)。銀河核すぐ北側の超新星はますます明るくなり、14等前後かと思われます。モニター上での銀河全体は淡い広がりで見辛いのに、超新星だけ明るく目立っていて、なかなか不思議な光景でした。

欲張って明け方の岩本彗星(C/2020 A2)も観察。ただ、撮影開始時点で透明度が落ちており、西空には薄雲が広がり始めていました。3分露出×19コマ撮影したところで完全な曇天…。途中でも低空の電線によるガイドエラーや明るい人工衛星が彗星を横切ってしまったおかげで2コマはオミット。下B画像が歯抜けになっているのはこのためです。でもまぁ、天気が崩れる前に様々な天体を見収めることができ、大満足でした。

  • 20200122_SN2020oi in M100

    A.SN2020oi in M100
  • 20200122岩本彗星(C/2020 A2)

    B.岩本彗星(C/2020 A2)


今日の太陽2020/01/21

20200121太陽
朝からよく晴れています。ときどき雲が湧くものの、晴天は明日まで続きそうです。ただし気温はあまり上がらず、午前中から風も強くなりました。当地近くのアメダスポイントでは昼過ぎに風速9.5m/sを観測しています。

20200121太陽リム
左は11:20過ぎの太陽。今日も活動領域はありません。右上リムに小さくて明るいプロミネンスが確認でき、良く見ると左上リムにも同様規模のものがありました。

宵は二重星団とパンスターズ彗星の接近、明け方は月と火星の接近2020/01/21

20200120二重星団とパンスターズ彗星(C/2017 T2)
昨夕から雲が多くなり、21時頃まであまり星が見えませんでした。でもその後回復して、今朝にかけてよく晴れました。宵空ではパンスターズ彗星(C/2017 T2)が9等台になっており、今週から2月頭にかけてペルセウス座の二重星団に接近します。最も近づくのは27日で、離角は満月直径くらい。晴れれば見物なのですが、向こう10日間は不安定な天気予報です。まだ離れていますが、晴れている内に撮っておこうと準備しました。

今夜は絶対晴れると確信していたので、まだ雲がある時間から望遠鏡を組み上げ、二重星団をフレーミング。雲が薄くなってきたらすぐ撮影開始しました。あまり遅い時間になるとあっと言う間に高度を下げて光害へ没してしまうため、悠長にはしていられません。その甲斐あってコントラスト良く写ってくれました(左上画像)。来週も一夜でいいからスカッと晴れてくれないかなあ…。

夜中は疲れが溜まってダウン。でも夜明けの空を飾る月と火星とアンタレスの接近を見たかったので、明け方に起き出して見晴らし良い所までカメラを担いで歩いて行きました。月と火星の最接近は4時過ぎ頃で、離角は約1°45′。小型望遠鏡の視野に収まるほど素晴らしい光景でした。また火星とアンタレスの離角は約5.0°。接近という程じゃないけれど、それなりに近いですね。(記事末の表参照。)下に全景と拡大の両画像を掲載します。Bの拡大画像では多段階露光を使って月表面から地球照、周囲の微光星に至るまでコンポジットしてあります。(※A画像は画像上方向が天頂方向、B画像は画像上方向が天の北方向。)

なおA画像で忘れてはならないものがあります。像として写ってるわけではないけれど、画像中央付近(アンタレスの左下、火星の右下)に、「小惑星リュウグウ」がいるんです。はやぶさ2号も現在はまださほど離れずにいるでしょう。小惑星リュウグウは今後しばらく火星と見かけ上併走します。火星との離角が5°以上になるのは今年のゴールデンウィークが終わる頃。8月に入るといよいよ19等台、8月下旬には18等台まで明るくなるでしょう。

  • 20200121昇るさそり座と月・火星

    A.昇るさそり座頭部と月・火星
  • 20200121月と火星の接近

    B.月と火星の接近


【参考:火星とアンタレスが見かけ上で3°以内に接近する時期・1900年-2099年調べ】
2016年8月24日記事に掲載したものと同じです。
期間開始期間終了日数期間中の最小離角(実現日)
1905年9月2日1905年9月7日6日間2.31°(1905年9月5日)
1920年9月16日1920年9月19日4日間2.80°(1920年9月18日)
1922年7月9日1922年7月25日17日間2.48°(1922年7月17日)
1937年8月22日1937年8月30日9日間1.90°(1937年8月26日)
1952年9月9日1952年9月13日5日間2.55°(1952年9月11日)
1967年9月23日1967年9月24日2日間2.96°(1967年9月23日)
1969年5月30日1969年6月8日10日間2.41°(1969年6月3日)
1969年8月5日1969年8月18日14日間1.27°(1969年8月12日)
1984年8月31日1984年9月6日7日間2.23°(1984年9月3日)
1999年9月16日1999年9月19日4日間2.76°(1999年9月17日)
2016年8月20日2016年8月28日9日間1.79°(2016年8月24日)
2031年9月8日2031年9月13日6日間2.50°(2031年9月11日)
2046年9月22日2046年9月23日2日間2.92°(2046年9月22日)
2048年6月7日2048年6月22日16日間1.75°(2048年6月14日)
2048年7月29日2048年8月14日17日間1.08°(2048年8月7日)
2063年8月30日2063年9月6日8日間2.17°(2063年9月3日)
2078年9月15日2078年9月18日4日間2.71°(2078年9月16日)
2095年8月18日2095年8月27日10日間1.68°(2095年8月23日)

※自作ソフトによる簡易計算で、1900年1月1日から2099年12月31日までの日単位比較です。厳密な計算ではないのであしからず。
ピンク色の文字は2°以内になるケースです。
※離角は各日21時JSTでの計算値です。最小離角や実現日は各期間の極小に近いですが、極小値そのものではありません。


今日の太陽2020/01/20

20200120太陽
昨夜は夜半前から快星になり、そのまま夜が明けました。朝からも良い天気が続いています。週の後半は崩れるみたいですから、貴重な晴れ間ですね。

20200120太陽リム
左は11:20頃の太陽。活動領域はありません。プロミネンスも小さなもの以外見えません。このところずっと静穏な太陽面です。

今日は二十四節気の大寒。「日本最低気温の日(2020年現在は1月25日)」にも近く、一年の中で気温の底を感じるシーズン。…のはずですが、今年は異常なほど暖かくなっているのはご存じの通り。「スキー場に雪がない」「氷の名所が凍ってない」といったニュースが日々流れています。当地・茨城には冬の氷瀑で有名な袋田の滝があるけれど、今年は凍るかな…?微妙なところ。

下の図は気象庁サイトからの引用で、12月31日から1月19日までの20日間気温平均の平年差。2018年から2020年までの三年間、同じ期間の図です。自然のことですから毎年少々の差が出ることは当たり前なのですが、こうも極端だと体がまいってしまうし、農作物を始め、水資源を利用する私たちの暮らしや様々な産業に少なからずダメージが出ます。

本日は日差しが強く感じ、実際に関東各地で最高気温が十数度に達しました。過ごしやすいけれど、しっぺ返しが怖いですね。

  • 気温の平年差(20171231からの20日間平均)

    A.2018年1月19日までの
    20日間気温平均平年差
  • 気温の平年差(20181231からの20日間平均)

    B.2019年1月19日までの
    20日間気温平均平年差
  • 気温の平年差(20191231からの20日間平均)

    C.2020年1月19日までの
    20日間気温平均平年差