今日の太陽とハロ現象2024/03/01

20240301太陽
昨日は終日雨。今日明け方まで降っていました。10時ごろから急回復し、青空が広がっています。風も強くなり、14時現在は風速8m/s程度。

20240301太陽リム
左は10:50ごろの太陽。左リムから活動領域の供給が無いまま、全体が自転で右へ移動しています。相変わらず両極のプロミネンスが目を引きますね。

20240301花粉光環
雨上がりの快晴・強風なので花粉光環もしっかり見えていました。午後はもっと濃くなりました…。

今日の太陽2024/03/02

20240302太陽
昨夜から今朝は曇り。今日も午前中は雲が多かったけれど、午後は青空多めで推移しています。昨日よりは弱まったものの、時おり5m/s程度の風。

20240302太陽リム
左は13:50ごろの太陽。左下リム近くに黒点群が現れ、活動領域13599と採番されました。大きい黒点があった13590は右上リムに消えようとしています。13599の位置と違いますが、左下リムの大きなプロミネンスが面白い形ですね。

今日の太陽2024/03/03

20240303太陽
昨夜から今日未明まで曇り空。明け方前ごろから急速に晴れて、朝からも快晴です。気温は昨日より高く、桃の節句にふさわしい陽気。ただ、ときおり5m/s程度の風が吹いています。

20240303太陽リム
左は9:40過ぎの太陽。左下にもうひとつ黒点を伴った活動領域13600が追加されました。その下、リムを這うようなプロミネンスが見えます。北極域のプロミネンスも続いてますね。早いもので明後日5日は二十四節気の「啓蟄」ですが、そのころまた天気が大きく崩れるようです。

ようやく写せたポン・ブルックス彗星2024/03/04

20240303ポン・ブルックス彗星(12P)
昨日は朝からずっと透明度が高い空でした。夕空で明るくなっているポン・ブルックス彗星(12P)が狙えるかも知れないと、日没ごろから準備し、望遠鏡を向けました。

この彗星はもう6等台になっており、ずっと撮りたかったのですが、去年晩秋から長いこと北西の空で徐々に低くなってしまい、私が望遠鏡を設置できる範囲ではどうやっても建物にかかってしまう最も撮りづらい方向のままでした。彗星は動くものなのに、見える方向がこんなにも変わらないままというのも珍しいですね。それでも少しずつ南下しているため、ようやく撮れそうな位置になりつつありました。ただ、航海薄暮終了時で高度20°程度とかなり低く、ちょっと雲があったり霞が多いと途端に見えなくなります。

4月中・下旬にかけて4等くらいまで明るくなる予報ながら今より高くなることは無く、太陽の南側に広がるデッドゾーン(不可視エリア→2017年1月17日記事参照)に入ってしまいます。ですから、見るなら3月中の、低空まで良く晴れた日に限るでしょう。

20240303ポン・ブルックス彗星(12P)・Larson-Sekanina
約70年ぶりに回帰したこの周期彗星、去年の夏ごろは核近傍の様子が映画「スターウォーズ」に出てくるミレニアム・ファルコン号みたいと言われていましたが(→2023年7月31日の画像参照)、そのころ長い尾までは見えませんでした。今年に入り尾がどんどん伸びて、活発な活動が見られるようになりました。

左上画像は撮影画像をストレートに公開してますが、光害がある街中ではこの程度が関の山、長い尾やその活発さまでは感じ取れません。どうにかしてそれを炙り出す方法のひとつが、皆既日食のコロナ流線抽出でおなじみの「ローテーショナル・グラディエント処理」(Rotational Gradient filter/Larson-Sekanina filter)です。

冒頭画像にこの処理を施した処理例が右上画像。かなり強い処理ですから粒状性は保てなくなるけれど、同じ原画とは思えないくらい複雑な尾の構造が見えてくるでしょう。特に頭部を拡大撮影した画像なら尾の流線やシェル構造まで見えることがありますので、ぜひやってみてください。

20240303_TCP J03383192+2712288
彗星撮影中にネットをチェックしたら、三重県の中村祐二さんが3月2日19:30過ぎにおうし座に14.7等の突発天体を見つけたと言う情報が入っていたので、そのまま望遠鏡を向けてみました。彗星用に短い広写野のものを使っていたため写るかどうか心配でしたが、どうにか写ってくれました。そもそも発見した中村さんがもっと短焦点で発見しているので、写らないことは無いのですが…。

像が小さくてはっきりとは分かりませんが、この突発天体は青白いようです。矮新星かも知れません。