曇りつつある直前にカタリナ彗星を観察2016/01/11

20160111カタリナ彗星(C/2013US10)
昨夜は宵のうち良く晴れていたのですが、日付が今日11日になった頃から透明度が落ち始めました。目に見えない程度の薄雲が出ていたようです。(低空の金星はぼんやりしてました。)透明度の様子をうかがいながら4時過ぎにカタリナ彗星(C/2013US10)を写してみました。

昨日の撮影では彗星の構図が悪かったので、その反省を踏まえて位置修正しました。画角は昨日と同じで約5.3°×3.5°、上方向が天の北方向で、彗星の移動に合わせて合成処理しています。また右下画像は左画像の白黒反転です。

20160111カタリナ彗星(C/2013US10)
画像上で測るとイオンテイルは少なくとも4°、ダストテイルは1°強伸びています。街中の光害あふれる場所、しかも空のコンディションが良くないのに二日間とも尾の長さが確認できましたから、間違いなく伸びているのでしょう。多くのみなさんに良い空で眺めていただきたい彗星です。

何度か書いていますが今週いっぱいが最盛期で、来週には月が大きくなってしまいます。その月が細くなる頃には光度が急激に落ち始めているでしょう。(でも当地茨城では今夜から当分曇りが続くようです……。)

参考:
カタリナ彗星(C/2013US10)に関係する記事(ブログ内)

オレンジ色の薄明光線の正体は?2016/01/11

20160111夕空
今日は一日中曇り空。日差しが出ないほど厚めの雲で気温も上がりませんでした。夕方になって左のように少し青空が見えてきましたが、とうとうはっきりした太陽を見ることはありませんでした。昨日見えたダイヤモンド富士の追観察をしたかったのですが残念…。

低空の雲間にオレンジ色の薄明光線が見えました(右下画像)。日中にはあちこちに白い薄明光線が流れ落ちていましたが、夕日の色になって上空へ伸びる光線を見るのが好きです。

でもよくよく考えると雲間って雲と同じ高さのはずなので、このように雲間からの光線(に見える)が下に行くことはあっても雲底を照らす向きに伸びることは原理上あり得ません。

20160111薄明光線
普通は雲よりも上に向かうので(→たとえばこんな感じ)、光線は雲底を照らせないのです。

ひょっとしたら一度地面に注いだ光線が湖面などに反射して再び上空へ向かう「反射薄明光線」(→ここの記事参照、またブログ外記事で参考になるのはここ)なのかと思いました(こちらの方向に大きい沼があります)。でも時刻的にはこの光線の延長上に「虚像」ではなく実際の太陽がいるはずで、反射しているとは思えません。結局この眺めでは何も判断できませんでした。何とも不思議な光ですね。