チャンドラヤーン3号、月周回軌道へ向かう ― 2023/08/01
明確なニュースを入手していないため詳しくは分かりませんが、チャンドラヤーン3号は本日地球周回軌道から離脱し、月へ向かっているはずです。右下図で言うとLunar Transfer Trajectoryのところです。インド宇宙研究機関(ISRO)公式サイトの本日発表ぶんによれば8月5日に月周回軌道へ投入されるとのこと。最終的には前回同様、月探査船の月面ソフトランディングを目指します。
JPL-HORIZONSに5日までの位置予報が発表され始めたので、順調に遷移軌道に乗ったものと判断して星図に落とし込んでみました(左上図/自作プログラム+ステラナビゲーター/日付マーカーは0:00JST)。本日午後時点の最新データによる8月1日後半から5日14時JSTまで描いてあり、月位置は6日0:00JSTです。(実際の月は今夜やぎ座に輝き、5日かけて星図位置まで公転移動します。)なおみずがめ座の真ん中に光るのは土星。星図の視点は地心ではなく私の住む茨城県南部の設定ですが、細かい事を気にしなければ全国どこでもだいたい同じ方向でしょう。飛行の無事を願いたい方は、どうぞ飛んでいる星座の方向を向いてエールを送ってあげてください。
右図はチャンドラヤーン3号の地心距離。7月30・31日の地球周回後、8月1日4時JSTごろ近地点を通過したところから月へ向かった様子が読み取れるでしょう。
夜半から明け方に見える星座のなかを飛んで日々月へ接近しますが、ちょうど満月期のため、暗い機体の撮影観察にはやや不向きかも知れません。また向かう途中の地上観測では、視線が地球自転で変化する赤経方向の振動が加わるため多枚数撮影スタック時に神経を使います。でももし晴れたならチャレンジしたいと考えています。
JPL-HORIZONSに5日までの位置予報が発表され始めたので、順調に遷移軌道に乗ったものと判断して星図に落とし込んでみました(左上図/自作プログラム+ステラナビゲーター/日付マーカーは0:00JST)。本日午後時点の最新データによる8月1日後半から5日14時JSTまで描いてあり、月位置は6日0:00JSTです。(実際の月は今夜やぎ座に輝き、5日かけて星図位置まで公転移動します。)なおみずがめ座の真ん中に光るのは土星。星図の視点は地心ではなく私の住む茨城県南部の設定ですが、細かい事を気にしなければ全国どこでもだいたい同じ方向でしょう。飛行の無事を願いたい方は、どうぞ飛んでいる星座の方向を向いてエールを送ってあげてください。
右図はチャンドラヤーン3号の地心距離。7月30・31日の地球周回後、8月1日4時JSTごろ近地点を通過したところから月へ向かった様子が読み取れるでしょう。
夜半から明け方に見える星座のなかを飛んで日々月へ接近しますが、ちょうど満月期のため、暗い機体の撮影観察にはやや不向きかも知れません。また向かう途中の地上観測では、視線が地球自転で変化する赤経方向の振動が加わるため多枚数撮影スタック時に神経を使います。でももし晴れたならチャレンジしたいと考えています。
今日の太陽 ― 2023/08/01
当地・茨城県南部は本日10時ごろから14時ごろまで雷雨でした。午前中から雷ってなかなかありませんのでビックリ。竜巻注意情報も二回発令され、実際に突風のような風も吹きました。気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は901、真夏日地点数は688、猛暑日地点数は148、酷暑日地点数は0。やや涼しいですね。日没か近くなってきた頃ようやく青空が見えたので、そそくさと太陽観察。
左は17時ごろの撮影。細かい黒点群も採番され、現在は13ヶ所の活動領域が見えます。また本日0:00UT(9:00JST)以降、ピークがMクラスとなったフレアが4回も発生し、活発な一日だったようです。夕方までの最大は15:57をピークとするM3.66クラスでした。プラージュやダークフィラメントはやや減ったかな?
左は17時ごろの撮影。細かい黒点群も採番され、現在は13ヶ所の活動領域が見えます。また本日0:00UT(9:00JST)以降、ピークがMクラスとなったフレアが4回も発生し、活発な一日だったようです。夕方までの最大は15:57をピークとするM3.66クラスでした。プラージュやダークフィラメントはやや減ったかな?
今日の太陽と昼間の金星 ― 2023/08/02
昨夜から今朝は曇り。時々雲越しに満月が見えたものの、撮影できるほどではありませんでした。朝からはだんだん快晴に転じ、蒸し暑くなりました。昼前からは風がやや強く吹きました。気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は907、真夏日地点数は786、猛暑日地点数は188、酷暑日地点数は0。
左は13:40過ぎ間の太陽。目立つ活動領域は中央に集まっています。北半球が多いですね。左リムにはプロミネンスも目立っています。
金星はかなり細くなりました。右画像は13時ごろの撮影で、太陽離角は約17.87°、輝面比は約4.81%、視直径は約54.23″。撮影中は雲が多く、次第に晴れ渡ったものの、今度は風が強まってしまいました。撮影フレーム数はいつもの半分以下。内合まであと何回撮影できるでしょうか?
【夕方追記】
今日も北西方向、群馬県や栃木県に入道雲が見え、その影が反薄明光線として上空に伸びていました。
左は13:40過ぎ間の太陽。目立つ活動領域は中央に集まっています。北半球が多いですね。左リムにはプロミネンスも目立っています。
金星はかなり細くなりました。右画像は13時ごろの撮影で、太陽離角は約17.87°、輝面比は約4.81%、視直径は約54.23″。撮影中は雲が多く、次第に晴れ渡ったものの、今度は風が強まってしまいました。撮影フレーム数はいつもの半分以下。内合まであと何回撮影できるでしょうか?
【夕方追記】
今日も北西方向、群馬県や栃木県に入道雲が見え、その影が反薄明光線として上空に伸びていました。
月へ向かうチャンドラヤーン3号を検出 ― 2023/08/03
地球周回軌道を離脱し、月周回に移行するため移動中のチャンドラヤーン3号を捕捉できるか試してみました。
昨夜から今朝にかけては満月過ぎの月が残る空。足早に通り過ぎる雲が結構多く、タイミングを見るのに苦労しました。探査機の移動は地球周回よりだいぶ遅くなったため露出時間は伸ばせるのですが、月明かりが大きいですからむやみに伸ばしても悪影響が勝ってしまいます。何回か試写した後、本番撮影。3日0:30から2:00まで30分インターバルで4回撮影(基準時間プラスマイナス10分間露出)。うち一回は一応写っていますが雲が多くてNG。一番良かった画像は最初の0:30の回でした(左画像)。最後の2:00の回(下A画像)も恒星に重なった事を除けばきれいな点像です。わずかな時間差でも見かけの移動速度や方向が変化していることが分かります。
だいぶ暗くなりましたが、探査機はしっかり像を結んでくれました。相変わらず赤みを帯びた色に写ります。探査機外壁の特性でしょうかね?とにかくきれいに写ってくれて良かった…。三夜目の検出も成功裏に終わりました。0:30時点の探査機地心距離はおよそ274018km。月平均距離の71%ほど進みました。順調なら明日には月の引力につかまって周回を始めるでしょう。
月面も撮影したかったけれど、ひと通り撮影が終わる頃には建物に隠れてしまいました。仕方がないので、望遠鏡を向けられる木星を撮影(下B画像)。右下に写っているのはガニメデです。細かい大気の揺れが取れませんでしたが、大揺れは無かったので眼視でも見やすく助かりました。
参考:
チャンドラヤーン3号、月周回軌道へ向かう(2023/08/01)
チャンドラヤーン3号の検出・二夜目(2023/07/29)
チャンドラヤーン3号の撮影に挑戦(2023/07/27)
昨夜から今朝にかけては満月過ぎの月が残る空。足早に通り過ぎる雲が結構多く、タイミングを見るのに苦労しました。探査機の移動は地球周回よりだいぶ遅くなったため露出時間は伸ばせるのですが、月明かりが大きいですからむやみに伸ばしても悪影響が勝ってしまいます。何回か試写した後、本番撮影。3日0:30から2:00まで30分インターバルで4回撮影(基準時間プラスマイナス10分間露出)。うち一回は一応写っていますが雲が多くてNG。一番良かった画像は最初の0:30の回でした(左画像)。最後の2:00の回(下A画像)も恒星に重なった事を除けばきれいな点像です。わずかな時間差でも見かけの移動速度や方向が変化していることが分かります。
だいぶ暗くなりましたが、探査機はしっかり像を結んでくれました。相変わらず赤みを帯びた色に写ります。探査機外壁の特性でしょうかね?とにかくきれいに写ってくれて良かった…。三夜目の検出も成功裏に終わりました。0:30時点の探査機地心距離はおよそ274018km。月平均距離の71%ほど進みました。順調なら明日には月の引力につかまって周回を始めるでしょう。
月面も撮影したかったけれど、ひと通り撮影が終わる頃には建物に隠れてしまいました。仕方がないので、望遠鏡を向けられる木星を撮影(下B画像)。右下に写っているのはガニメデです。細かい大気の揺れが取れませんでしたが、大揺れは無かったので眼視でも見やすく助かりました。
参考:
チャンドラヤーン3号、月周回軌道へ向かう(2023/08/01)
チャンドラヤーン3号の検出・二夜目(2023/07/29)
チャンドラヤーン3号の撮影に挑戦(2023/07/27)