宵空で月・金星・M35が接近2026/05/20

20260519月・金星・M35
昨宵からゆっくり雲が張り出してきましたが、西空で月と金星が縦並びに見えるころまで何とか晴れ間が持ってくれました。

左は日没から1時間10分ほど経ったころの月と金星。月との離角は約4.9°でした。最接近は日本経緯度原点計算で8:48:58JST・2.585°。朝のうち青空で見つけていたらこの半分くらいの近さだったでしょう。なかなか暗い空と最接近とが両方叶うチャンスは無いんですよね…。

今回は写野内に散開星団M35がいたので、背景の微光星を炙り出してみました。月や金星のゴーストが強くて残ってしまったけれど、星団がはっきり分かるようになりました。このために暗くなるぎりぎりまで待ったわけですが、たいして撮ってないうちに低空から広がった雲に隠されてしまいました。間一髪。

しばらく金星は宵空に居座るため、毎月のように月と一緒に見えるチャンスがあります。その中で今回のように最接近時離角が3°以内になるのは8月16日のみ。13:49:39JSTに2.445°まで接近したあと、少し離れた状態で宵空を飾ります。黄道が寝てしまう時期なので低くて見辛いかも知れませんが、晴れたら是非ご覧ください。

太く感じた二日月2026/05/19

20260518_02280月
昨夕は雲ひとつない快晴。日没から少し経つと、前日に比べてはるかに見つけ易くなった月が目に飛び込みました。一般的には二日月ってかなり細いのでしょうが、月齢1未満を見てしまうと「太く」感じてしまいます。

左は18日19:20頃の撮影で、太陽黄経差は約22.80°、撮影高度は約13.01°、月齢は1.60。この画像は月の南北を正しく上下方向に揃えてありますが、実物の月もたった1日で弦傾斜が18.63°(右上がり)になってしまいました。浅い平盃は20°くらいだから、お酒がすっかりこぼれる角度ですね。

画像4時方向、一番大きなクレーターがフンボルト。17日の水平逆転月では地面に一番近いところにありました。センターピークが台地のように見え、特定位相のみで見えるバイイの台地を思い出しました。少しずつ膨らんでゆく月。今後は金星や木星のそばを通り、高い空へと登ってゆきます。

2026年の水平逆転月、ライトチャンスに挑む2026/05/18

20260517日の入り
5月17日、新月になりました。折りからの快晴続きで天体撮影界隈は大盛り上がりみたいでしたが、私はペースを乱さず平常運転。ちょうど国内の広範囲で水平月・逆転月が見える予定だったので、星仲間の車に便乗して街中の小高いところへ連れていってもらいました。

日中は透明度も良く雲ひとつない天気だったものの、日没1時間ほど前に現地に着いたころから空全体が淡い巻雲に包まれ、頭上から北側は白い絹雲がはっきり見えるほどでした。飛び交う飛行機を良く見ると白み具合で透明度が分かるんですが、西空もまたかなり濁った様子でした。

左上は日没直前の様子。この画角の上辺近くに月がいるはず。見えないけれど月と太陽の間に水星やプレアデス星団もいるはず。太陽からかなり離れているような錯覚に陥りそうですが、上辺の月が下部のモヤに達するのに30分もかかりません。全体を覆う縞々の雲がくせ者で、淡い見かけに反してかなりの邪魔なのです。

月が低くなるまでの40分間、みっちり探し、撮影しました。見えた感触は一回もなし。双眼鏡でもカメラモニターの拡大でも引っかかりませんでした。金星が暗く感じたほどですので、目に留まり難い薄雲が空を覆っていたのでしょう。

すごすご帰宅し、全ての撮影画像を高コントラスト化しながら探すこと30分。ようやく数コマの片隅に写っていた繊月を拾い上げました(下A画像)。分かりますか?これでもかなり見やすくしてありますよ。白黒反転したのが下B画像。これなら分かりますね。水平は出してありますがカスプの細部は全く見えないため、弦が逆転しているのかは確かめられませんでした。

今年のチャンスはこれでおしまい。来年以降も水平月・逆転月は続きますので、可能ならまたチャレンジしたいと思います。

  • 20260517繊月

    A.5月17日宵の繊月
  • 20260517繊月

    B.5月17日宵の繊月・白黒反転


夜明けを飾る細月(雲多し)2026/05/16

20260516月
明日は新月。今週は明け方の月を追いかけてきましたが、見納めです。全く期待してなかったのに夜半過ぎても良く晴れていたので、夜明けの低空に見えるかも知れない極細月を探しに出かけました。さすがに徒歩では大きな機材を運べませんから、簡単なものだけです。見えたらイイな、くらいの気持ちでした。

案の定、田んぼに着くと霧やモヤが大いに発生していました。畔が少し高くなっているところまで進んでみたものの、あと10m行ったら完全に霧の中。仕方なくそこで見ることに。事前に地図上で微調整しておいたので人工物の写り込みは最小限で済むはず。

暗いところから見ると東の低空には厚めの薄雲があって、土星は微か、火星は全く見えず。頭上を飾っていた夏の大三角も薄明開始頃から雲に覆われ始め、あっという間に東空を侵食し始めました。予定時間になっても月はまるで分かりません。「この辺りのはず」という所を何十回も双眼鏡で往復、50回くらいでようやく発見しました。やはり雲が邪魔していたようです。

縦構図でぎりぎり地上風景と月が収まったので何十コマか連写し、後は横構図に戻してひたすら撮りまくります。肉眼では歯が立たず、双眼鏡でも時々見失いました。月を見つけてから5分ほどで上空の雲が月にかかってしまい終了。皆曇の夜明けとなりました。左上画像は16日4:10前の撮影で、太陽黄経差は約345.33°、撮影高度は約5.77°、月齢は28.30。

20260516月
右は横構図の撮影から雲が少ない10コマをスタックしたもの。かなりコントラストを上げたので弱々しい地球照が確認できますが、原画は画像で見ても月が分からないほど淡いです。画像処理を施すと、副次的にリムに沿って明るさに斑がある様子が分かるようになります。この中で真下やや右寄りと、真下やや左寄りが暗くなっているのはファインダー越しに確認できました。

明日17日は夕方低空で水平月・逆転月になります。その直前である今朝の月は逆の条件となっていて、明け方の細月としてはかなり急な弦傾斜(-40.097°)でした。次の朔望はどんな様子になるでしょうか?後半は梅雨に入りそうですが、たまに晴れたら楽しむとしましょう。