日本の南に熱帯低気圧、台風5号へ2016/08/04


20160804-0900熱帯低気圧
7月30日に発生した台風4号は昨日9:00に消滅しました。寿命は3日15時間。そして今日中に台風になるかも知れない熱帯低気圧が日本の南に現れています。左は今日9:00時点の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/経緯線などは筆者)。左上に日本が見えます。赤点線は台風中心の直径2000km円。

この雲の塊は少し前から見えていましたが、結構大きいですね。もう緩やかに渦を巻き始めていますよ。ほぼ停滞しているとのことですが、今後少しずつ北上するようです。気を付けなくっちゃ。

20160804-1500台風5号
(夕方追記)この熱帯低気圧は本日15:00、台風5号(OMAIS/オーマイス)になったとの発表が気象庁からありました。意外に早かった…。前の台風4号発生から4日21時間後、台風4号消滅から1日6時間後になります。

右画像は発生時(15:00)のもの。少し形が崩れてる気もしますが…。ゆっくり北上しつつ勢力を強めるようです。

夕焼け空に極細の月と金星が並びました2016/08/04

20160804反薄明光線
午前中は青空が広がり、良い空でした。でも太陽に望遠鏡が向く午後の時間帯はほとんど雲に覆われてしまいました。外出から帰る道すがら、再度晴れてきた空に淡い幻日が見えました。

左画像はちょうど日没頃に撮った西空。夕焼けが濃く感じました。中央に見える箱型マンション近くから左上に向かって反薄明光線が伸びています。肉眼でもよく分かりました。もちろんマンションの影ではないですよ。

20160804夕焼け雲
夕焼けに染まる雲の中に、下向きに毛羽立っている雲を見つけました(右画像)。たまに見かけますが、何という種類なのかよく分かりません。いわゆる尾流雲とは違い、繊細さがありません。モッサリ感のある雲です。比較的低い位置に見えるようでした。

こうして晴れていたのも15分ほどで、また雲の団体が流れてきました。低空の金星を必死で探すと…ちょうど雲から出てくるところです。昨日の記事に書いたように、今日から10日間ほど夕空に月と全ての可視惑星が勢ぞろいし、接近をくり返します。今夕は金星のすぐ側に極細の月がいるはずでした。

金星は日没後10分あまりで見つかりましたが、月は双眼鏡で探しても見つかりません。そこで、カメラで金星を撮影して画角から探す方法に切り替えました。APS-C+180mmレンズでちょうど金星と月が収まりよく並ぶはずだったからです。

20160804月と金星
この方法ですぐ見つけることが出来ました。いったん見つけてしまうと、両星とも肉眼で見えるようになりました。

右画像は19:00少し前の様子。右やや上に金星、左やや下に月齢1.6の月がいます。とても美しい光景ですね。電線が邪魔ですが低空過ぎるので仕方ありません。撮影時の月高度は5°ちょっと。写ってるマンションは上画像にもある箱型マンション。こんなに低い空なんです。この数分後に月は雲に没し、金星は東からやってきた雲に覆われてしまいました。

ほぼ1ヶ月前の7月6日夕方の記事でも似た月齢の月をこのマンションの上方に見つけています。比べてみてください。

今日の太陽とお天気の様子2016/08/05

20160805太陽
朝から良く晴れ、気温も急上昇。このところ毎日のように訪れる大気の不安定さ、今日はあまり感じられません。夕方になっても崩れることなく日光が降りそそぎました。

左画像は12:40頃の太陽。望遠鏡をセッティングするわずかな時間だけで汗が出てきます。

20160805太陽リム
目立つような黒点は見えませんが、右やや上の明るく見える活動領域12570に小さな黒点があります。ここと線対象の位置にある左側の活動領域12571にもあるようです。プロミネンスは左側のガスレンジみたいなのが目につきました。明日はどうなっているかな?


今日も低空にはいくつか積乱雲が見えましたが、見ていた限りでは大きく発達はしなかったようです。当地・茨城県内の気温ですが、15時頃調べた範囲では県内のアメダスポイント1ヶ所をのぞき、全て30度越えでした。一番高かった大子ポイントは36.8度。沖縄・那覇の最高気温30.1度より6.5度あまり上回りました。私の自宅近くにあるつくばや龍ヶ崎のポイントも34度台。ううう…。

真夏日の地点数
全国的にも暑かったようで、真夏日(30度以上)のところは全国で680地点、35度以上の猛暑日となったのは77地点と、今年ここまでの最高記録でした。ちなみに去年も8月5日に真夏日の地点数最高記録が出ています(真夏日822地点、猛暑日215地点)。全国的には7月末から8月上旬の暑さが一年の最高値のようですね。いまが踏ん張りどき!

右は気象庁が発表している真夏日の地点数データをグラフにしたものです。今日8月5日まで入っています。2014年と2015年も一緒に描いてみました。比べてみてください。



観察会前の夕暮れ時2016/08/05

20160805幻日
星空教室を依頼された出先にて。暑苦しい夕方18時前後に幻日が見えました(左画像)。ここに写っているのは太陽右側の幻日ですが、少し時間がずれて左側も見えました(撮影はできず)。

20160805幻日
右画像は幻日部分の拡大。雲が途切れていますが、結構大きく広がった様子がうかがえます。この他、はっきりはしませんでしたが、短い太陽柱も見えていました。

30分も経つと、もうすぐ日没という時間です。一番昼が長い夏至の頃に比べ、当地では約45分も日が短くなりました。まだ明るかったにもかかわらず、この頃までに双眼鏡で金星と二日月を見つけることができました。右下画像では左方向に若干反薄明光線が伸びているのが分かります。

20160805夕空
去年同じ会場でとても素晴らしい反薄明光線が見えたので期待しましたが、今日は積乱雲の発達など無かったようです。

更に1時間経つと、薄ぼんやりした薄明の空に、水星、木星、火星、土星も輝き出しました。8月3日の記事で紹介した月惑星をコンプリートできました。淡い雲があったのか空の透明度が落ちていたようで、星空はあまりぱっとせず。でも一通り星座は辿れましたから、多くのこどもたちと共に星空を楽しむことができました。