寒さの到来2017/11/20

20171120日最低気温マップ
先週末頃から日本に寒気が流れ込み、各地から初雪やらスリップ事故やらの便りが届いています。当地・茨城も今朝マイナス気温を記録し、今季最低気温となりました。気象庁のデータを見るとアメダスポイント929地点の中で「今季最低」を記録した地点数は416もありました。

左は13:00時点のアメダス日最低気温速報値を元に描いた地図。四島のほぼ全てで10度以下ですね。特に北海道や東北、あるいは標高が高い長野などの地域でマイナス10度以下を記録しました。16時現在の最低気温ランキングトップは北海道上川地方「占冠」のマイナス17.3度です。 いっぽう、最高気温は沖縄県「波照間」の25.5度。南西諸島などは暖かそうに感じますが、鹿児島や沖縄でも「今季最低」の地域が複数出ているんですよ。今夜また冷えるでしょうから、記録が塗り替えられる可能性もありますが…まずはみなさん、風邪を引きませんように。

20171120-0900解析気温
右はTropical Tidbitsサイトから、本日9:00JSTの解析気温図(地表温度/平年値との差)。いつもより10℃以上低い場所もチラホラ。日本全体が冷え切っていますね。この寒気、数日は居座りそうです。

去年11月24日には当地・茨城を含む関東平野の広範囲でドカ雪となりました。県内としては最早に近い記録でしたが、早さより雪の量に驚かされました。記事下に去年の大雪当日と本日の天気図(各9:00JST)を気象庁から引用しましたので、ぜひ比べてみてください。(※見やすいように着色しました。)

どちらの図もこの時期の特徴が出ているのですが、特に北海道の北に強く発達した低気圧があることと、シベリア大陸に気圧の高い高気圧があることです。特に高気圧は、数日前まで遡るとどちらの天気図も更に高い気圧だったことが分かります。(2016年は11月22日9:00に1068hPa、2017年は11月18日3:00に1052hPaが前三日間の最高値。)冷え切った大地は上昇気流など起こるはずもなく、気圧は上がるばかり。強い寒気の目印となるでしょう。

今年は「黒潮の大蛇行」も起こっていますので、南岸低気圧が強まって太平洋側に大雪をもたらす可能性が大きいようです(参考1参考2)。暖かい春が来るまで、空模様から目が離せませんね。

  • 20161124-0900天気図

    2016年11月24日 9:00
  • 20171120-0900天気図

    2017年11月20日 9:00


台風25号が発生2017/11/18


20171118-0900台風25号
16日頃にフィリピン南部を横切っていた熱帯低気圧が、本日6:00に台風25号「キロギー/KIROGI」になったと気象庁から発表がありました。直前の台風24号発生から8日と9時間後、消滅からは5日と15時間後になります。

左は本日9:00の衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。ナチュラルカラー処理のため、水色の雲は活発に上昇した氷粒状態、白やグレイの雲は低層の水粒状態を表します。赤点円は台風中心の直径1000km円。画像右上に九州などが写っています。

現在は南シナ海を西進し、カンボジア方面へ向かっています。この海域では台風23号、24号、25号と、三つ立て続けの被害になっていますね。今年もあと1ヶ月あまり。日本に寒気が入って忘れそうですが、南の海ではまだまだ台風が発生し続けていますよ。お近くに行かれる予定の方は十分ご注意ください。

【追記】
台風25号は19日3時に熱帯低気圧へ戻りました。台風だった期間はわずか21時間で、今のところ今年最短です。(※ただしこれは速報値です。)

台風24号が発生2017/11/10


20171109-2100台風24号
フィリピンを横切るように西進していた熱帯低気圧が9日21時に台風24号「ハイクイ/HAIKUI」になりました。ひとつ前の台風23号の発生から7日と12時間後、23号消滅からはちょうど5日後の発生です。気象庁が「台風になるかも知れない熱帯低気圧」として15時に発表してからわずか6時間後の台風誕生でした。

左は発生日時の衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。夜間なので赤外帯域のモノクロ画像です。はっきりした渦になっているのが分かりますね。

10日0時現在すでに中心はフィリピンを通り終えたようで、西北西へ向かっているようですね。23号よりも北寄りに進むようです。日本へ直接影響は無いものの、お近くの方、仕事や旅行で出向く方はご注意ください。

台風発生数の平年値は25.6個(1981年から2010年までの30年平均)。また、日本への接近数平年値は11.4個、上陸数平年値は2.7個です。今年は24号まで含めるとそろそろ平年値近くの発生ですが、そのうち接近数が8個、上陸数が4個。(※11月7日の気象庁発表速報値による。)うーん、微妙な個数ですね…。

2017年の秋、気候はどう変化したのかな?2017/11/04

20171104夕空の急変
世間が連休中日となる本日11月4日。昨日から雨が続くところが結構ありました。当地・茨城も昼過ぎまでそれなりに晴れていたのに、15時前から急に暗くなったと思ったら突然の雨(左画像)。日没を迎える時間もまだしっかり降っています。思えばあまり晴れた記憶のない秋だったなぁ、としみじみ。…この感覚をデータで裏付けてみたくなりました。

以前2017年9月2日の記事で、気象庁サイトの「最新の気象データ」で日々発表されている小さな気候分布地図を使った「ふたつの地図の比較」をご紹介しました。ひとつの地図で、例えば「10月の降水量平年比の分布」が分かりますが、「9月の分布と10月の分布で、どこがどう変わったか」までは分かりません。この点を少しでも分かりやすくするために考えた手法でした。言うなれば「変化の変化」を描いた地図です。これを使って、今年8月と9月、および9月と10月の比較をしたのが、下の6種類の地図。それぞれ、気温、降水量、日照について「月初めから30日間集計による平年値比較」の地図を使っています。(※末尾の31日は含まれません。)

パッと見てとりわけ印象に残るのはE図の「9月と10月の降水量平年比比較」でしょう。本州以南が紅葉でもしたかのような色彩になっていますね。凡例を見るとこの色は「9月の降水量に関わらず10月の降水量が非常に多い」ことを示しています。対応するようにF図は「9月の日照に関わらず10月の日照が非常に少ない」ようです。8月に日照が少なかった関東や東北が9月になってようやく平年を上回った(→C図)のに、また急下降してしまったのです。

南西諸島はどちらの気温地図とも黄色マークですから、少なくとも10月までずっと平年より高い気温だったようです。事実、真夏日が10月下旬まで続いていましたね。対照的に北海道や東北地方北部は青っぽい色が目立ち、平年より寒い状態が維持されているようです。他にもたくさんの情報を読み取れます。頭の体操にもなりますから、ぜひご活用ください。

  • 2017年8月と9月・30日間気温平年比比較

    A.2017年8月と9月
    気温平年比比較
  • 2017年8月と9月・30日間降水量平年比比較

    B.2017年8月と9月
    降水量平年比比較
  • 2017年8月と9月・30日間日照平年比比較

    C.2017年8月と9月
    日照平年比比較


  • 2017年9月と10月・30日間気温平年比比較

    D.2017年9月と10月
    気温平年比比較
  • 2017年9月と10月・30日間降水量平年比比較

    E.2017年9月と10月
    降水量平年比比較
  • 2017年9月と10月・30日間日照平年比比較

    F.2017年9月と10月
    日照平年比比較

【付記】
  • 凡例中心のグレイに近い色ほど「各月の観測平均値が平年値に近い状態で推移した」ことを表します。
  • 彩度が高い色(凡例の四辺に近い色)ほど、平年値から離れた特徴で推移したことを表します。たとえば「赤」マークなら「前月が平年値より極端に少なく、当月が平年値より極端に多い」と読み取れます。
  • 片方しか観測値が無い場合は正しい色で表示されません。
  • 元データから地図をプロットしたのではなく、プロットされた地図を画像処理的手法で合成しています。