2025年の台風1号が発生 ― 2025/06/11
気象庁によると、10日9時から台風になるかも知れないと告知されていた熱帯低気圧が、本日11日9時に台風1号「ウーティップ/WUTIP」になりました。直前の台風・2024年26号発生から170日18時間後の発生、26号の消滅からは168日6時間後の発生になりました。ほぼ半年ぶりに今年最初の台風が発生したことになります。
左画像は発生時刻の気象衛星ひまわり画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。赤点線円は台風中心の直径1000km円。ナチュラルカラー処理のため、薄水色の雲は活発に上昇した氷粒状態、白やグレイの雲は低層の水粒状態を表します。中心付近に雲が無い状態ですが、よく見ると小さな渦巻きがありますね。
今日午前の予報ではこのまま大陸に上陸し、東進に転じる頃には弱まって熱帯低気圧になるようです。ただ、台風として日本に影響がなくとも、梅雨前線を刺激して大雨をもたらす可能性があります。既に九州付近は土砂災害の危険が高まっていますからご注意ください。ちなみに本日は暦の上での「入梅」。昨日までに東北・北海道以外の全域で梅雨入りし、沖縄は既に梅雨明けしています。
この春は日差しが少なかったようです ― 2025/06/01
振り返ると「晴れ間の少ない5月だったなあ」という思いでした。特に夜は全くと言っていいほど晴れませんでした。天気図や衛星画像を欠かさず見ていますが、例年と違うと言う印象はありません。左は本日午後の空ですが、時々日が差すけれど雲が多い…夜は更に雲が増す…という感じです。
日本全国を客観的に見るには、気象庁が毎日発表している小さな統計図が役立ちます。記事下に2018年から今年までの8年間、5月30日までの30日間日照と60日間日照(各平年比)の図を引用しました。時期や地域の一部分ではなく、日本全体の変化をご覧ください。確かに今年の4・5月は日差しが少なかった2021年並に減ってますね。
少しでも晴れ間があれば太陽観察し、当ブログに記事を上げてきました。2018年から昨日まで、4月と5月の太陽観察数を数えてみたら次のようになりました。
太陽観察は10分でも晴れれば可能なので必ずしも日照時間を反映する訳ではないけれど、ひと月の半分の日数も観測できてない春は概ね日照が足りてないようですね。もっとも、この程度の変動は自然の揺らぎの範囲内なのでしょう。
米や野菜を植え、成長をスタートさせるこの時期の日照は大切。星や太陽が観察できないことよりも、畑や田んぼのほうがよほど心配になります。自給すらままならない日本の農業なのに、古米はおいしくないなんて言ったらバチ当たりますよ。雨も日差しも目論見通りに行きません。空を見て、太陽や星を浴びて、自然の変化をよく感じ取って、それを社会判断に反映したいものです。
※気象庁の統計では、2021年5月19日以降は現在用いらていれる平年値(1991年から2020年まで30年間の平均値に基づく)、それ以前は1981年から2010年まで30年間の平均値に基づく平年値が基準です。10年ごとに若干の変動がありますのでご注意。
日本全国を客観的に見るには、気象庁が毎日発表している小さな統計図が役立ちます。記事下に2018年から今年までの8年間、5月30日までの30日間日照と60日間日照(各平年比)の図を引用しました。時期や地域の一部分ではなく、日本全体の変化をご覧ください。確かに今年の4・5月は日差しが少なかった2021年並に減ってますね。
少しでも晴れ間があれば太陽観察し、当ブログに記事を上げてきました。2018年から昨日まで、4月と5月の太陽観察数を数えてみたら次のようになりました。
- 2018年:4月…15回、5月…15回(合計30回)
- 2019年:4月…22回、5月…23回(合計45回)
- 2020年:4月…18回、5月…11回(合計29回)
- 2021年:4月…19回、5月…9回(合計28回)
- 2022年:4月…19回、5月…15回(合計34回)
- 2023年:4月…23回、5月…23回(合計46回)
- 2024年:4月…14回、5月…18回(合計32回)
- 2025年:4月…20回、5月…15回(合計35回)
太陽観察は10分でも晴れれば可能なので必ずしも日照時間を反映する訳ではないけれど、ひと月の半分の日数も観測できてない春は概ね日照が足りてないようですね。もっとも、この程度の変動は自然の揺らぎの範囲内なのでしょう。
米や野菜を植え、成長をスタートさせるこの時期の日照は大切。星や太陽が観察できないことよりも、畑や田んぼのほうがよほど心配になります。自給すらままならない日本の農業なのに、古米はおいしくないなんて言ったらバチ当たりますよ。雨も日差しも目論見通りに行きません。空を見て、太陽や星を浴びて、自然の変化をよく感じ取って、それを社会判断に反映したいものです。
※気象庁の統計では、2021年5月19日以降は現在用いらていれる平年値(1991年から2020年まで30年間の平均値に基づく)、それ以前は1981年から2010年まで30年間の平均値に基づく平年値が基準です。10年ごとに若干の変動がありますのでご注意。
黄金色の夕立と鮮やかな虹 ― 2025/04/16
昨夕は日が傾く頃まで雲が少なかったのに、日没少し前になっていきなり大粒の雨が降りました。左画像および右下画像は急激に迫ってきた雨雲。竜巻と共にドラゴンでも出てきそうな様相でした。
雨が降り出してほどなく、辺りが黄金色に包まれました。雲底と地平の間から夕日が差し込んだのです。これは虹が出るかも知れないと、急いでカメラを用意しました。なかなか見えなかったものの、日没前には観たことも無いほどくっきりした主虹と副虹が現れてくれました。
夢中で撮影しつつ、経過を観察。虹はできるだけ視野が広いところで見たほうが楽しいですが、今回のような通り雨ではものの10分で雨も虹も無くなってしまいます。予兆があるときは天気の変化をよく観察し、むやみに移動しないほうが良いことも多々あります。(欲張って何度逃したことか…。)
主虹下部を良く見ると、色の繰り返しが(主虹以外に)二重に接していますね。これは過剰虹。雨粒径が揃っているほど顕著に見えます。主虹と副虹の間は暗く感じます。ここはアレキサンダーの暗帯と呼ばれます。ここが特別に暗くなる訳ではなく、太陽光が主虹の内側と副虹の外側に屈折して空を明るくするため、相対的に暗く感じるのです。
デジカメの時計によれば、見え始まりから日没と雨上がりに伴い虹が見えなくなるまでわずか8分でした。開けた場所を探しに出ていたら間違いなく一番良いところが見えなかったですね。実に儚い現象です。消える直前、近所で散り始まった桜と一緒の光景が見えた(下C画像)ことが印象的でした。
雨が降り出してほどなく、辺りが黄金色に包まれました。雲底と地平の間から夕日が差し込んだのです。これは虹が出るかも知れないと、急いでカメラを用意しました。なかなか見えなかったものの、日没前には観たことも無いほどくっきりした主虹と副虹が現れてくれました。
夢中で撮影しつつ、経過を観察。虹はできるだけ視野が広いところで見たほうが楽しいですが、今回のような通り雨ではものの10分で雨も虹も無くなってしまいます。予兆があるときは天気の変化をよく観察し、むやみに移動しないほうが良いことも多々あります。(欲張って何度逃したことか…。)
主虹下部を良く見ると、色の繰り返しが(主虹以外に)二重に接していますね。これは過剰虹。雨粒径が揃っているほど顕著に見えます。主虹と副虹の間は暗く感じます。ここはアレキサンダーの暗帯と呼ばれます。ここが特別に暗くなる訳ではなく、太陽光が主虹の内側と副虹の外側に屈折して空を明るくするため、相対的に暗く感じるのです。
デジカメの時計によれば、見え始まりから日没と雨上がりに伴い虹が見えなくなるまでわずか8分でした。開けた場所を探しに出ていたら間違いなく一番良いところが見えなかったですね。実に儚い現象です。消える直前、近所で散り始まった桜と一緒の光景が見えた(下C画像)ことが印象的でした。