夜明けの極細月と素晴らしい薄明光線2016/08/31

20160831_ 34159月
台風に翻弄された8月も最終日。昨夕は夜になってから雲が引き、星空が広がりました。明け方の細い月が見えるかも知れないと4時過ぎに起きてみると素晴らしい透明度。低空までほとんど雲がありません。やがて薄明の中、隣家の垣根から顔を出した極細の月を眺めることができました。

20160831朝
左画像は4:40頃の月で、太陽黄経差341.59°、撮影高度10.5°弱、月齢27.96です。さすがに低空の大気は揺らぎがけっこうあり、像もボケボケ。でもなかなか撮れない位相だから貴重です。この月は明日に新月を迎え、アフリカ近辺で金環日食を起こします。

機材を片付けていると、明けてゆく月の周囲に薄明光線・反薄明光線が伸びて、みるみるうちにはっきりしてきました。(下左画像)。これはひょっとしたら西空も見事かも知れないとベランダに移動。想像通り、光線の集束が手に取るように分かります。時間をかけて観察すると、下の(1)→(2)→(3)のように変化しました。

夕方の地上と空
夕空の薄明光線・反薄明光線は一般の人の生活時間内なのでご覧になる方は多いですが、明け方の空で見るには日の出前に早起きしなくてはいけないから、特に夏場は滅多にチャンスがありませんね。薄明光線・反薄明光線は太陽と反対側に集まり、そこでビーナスベルトや地球影を作り上げます。日の入り時なら右画像のように東にビーナスベルトや地球影ができますが、日の出時は方角も時間の流れも逆になるのです。

明け方の場合、地平下から太陽がだんだん上昇するに連れて薄明光線は遠くまで届くようになり、地球影(低空の暗い部分)が下がってきます。地球影に被さるように見える赤紫のビーナスベルトが低くなると言ってもよいでしょう。やがて全ての光線は明るくなった青空に溶けて見えなくなり、日の出を迎えます。明け方に薄明光線の移り変わりをしっかり観察できたのは5、6年ぶりでしょうか。

  • 20160831朝・東空

    東の空
  • 20160831朝・西空

    西の空(1)
  • 20160831朝・西空

    西の空(2)
  • 20160831朝・西空

    西の空(3)

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差324度以上、360度未満)

今日の太陽とお天気の様子2016/08/31

20160831太陽
立春から210日にあたる、雑節の「二百十日」を迎えました。台風は昨日のうちに過ぎ、今日はよく晴れて暑くなりました。左画像は13時過ぎの太陽。29日の観察で左上リムに見えていたプロミネンスが光球内に入り、立派なダークフィラメントを見せています。

20160831太陽リム
あちこちに活動領域も見えますね。左リムには新たな領域も確認できます。ここ数日は1日に1回程度、Cクラスのフレアが起こっています。今日はプロミネンスがほとんど見えません。なお明日の日本時間夕方から宵にかけて、アフリカ中南部で金環日食が起こります。

20160831利根川上流8ダム貯水量
当地茨城では快晴のもと気温が上昇し、県内のほとんどで30度を超しました。17時現在、日最高気温は水戸・笠間・古河の32.1度。原因のひとつは強い南風が吹き荒れたためと考えられます。日最大では下妻とつくばで風速7.4m/sを記録しました。台風が接近した昨日30日の日最大は北茨城の11.8m/sでしたから、今日も「準台風並み」ですね。(夕方になっても強いので、記録が更新する可能性もあります。)

全国では真夏日(30度以上)のところが391地点、35度以上の猛暑日となったところは昨日に続きゼロでした(16:00現在)。着実に秋が来ています。

相次ぐ台風などのおかげで24日から一時的な取水制限が解除されている利根川上流8ダム。左画像は利根川ダム統合管理事務所発表の8ダム合計貯水量の推移グラフ(31日0時時点)。

20160831-1800熱帯低気圧
見てください、この一週間あまりの上昇によって、ほぼ平均値となりましたよ。17:00現在は合計25371万m³。(8月31日の平均は25672万m³。)まだ上昇していますから、明日には平均越えになる見込みです。よかったよかった!

ところが喜びも束の間(?)、今日は早速沖縄の南西に熱帯低気圧が発達してきました。明日には台風になる見込みなのです。右は本日18:00の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/経緯線などは筆者)。赤点円は台風中心の直径1000km円。すでにある程度まとまった雲が緩やかな渦を巻いています。お近くの方、気を付けてください。やはり二百十日は侮れませんね。