今日の月(明け方)2017/12/16

20171216_33370月
昨夜から曇ってしまい、夜中の回復も望めませんでした。念のため今朝方に起きてみると薄雲の中に星がチラホラ。東の超低空にはガリガリに痩せた月が登っています。雲があって少しボウッとしており、時々一部が見えなくなったりしました。

何とか撮影できるかも知れないと機材を組み立て、頃合いを見ながら撮影したのが左画像。太陽黄経差333.70°、撮影高度12.8°あまり、月齢は27.37です。超低空であるのと薄雲越しの割にしっかり写ってくれましたが、今ひとつシャープさがありませんね。でもこの位相では今までで一番まともな写りなので及第点でしょうか。

残念ながら中央経度が+4°あたりなので、東の海(オリエンタレ盆地)周囲の地形は確認できません。月面A付近は写っていますがリムぎりぎりで不明瞭です。

この月は18日に新月を迎えます。20日頃から夕空に見え始め、クリスマスの頃には上限近くの月が空を飾るでしょう。2018年1月2日に満月、そして31日にも2回目の満月(月間重複のブルームーン)となります。1月31日の満月はプレセペ星団の近くで全国的に条件最良の皆既月食となります。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差324度以上、360度未満)

明け方に月と惑星たちが接近2017/12/14

20171214明け方の東空
今朝方まで夜通しよく晴れました。透明度のふらつきがありましたが、まずは流星群のピークに併せて晴れてくれたのはありがたいこと。街中でもかなりの流れ星を見ることができました。

流星の観察リポートは15日のブログでまとめることにして、当記事はそれ以外に平行して観察したものをご紹介。まず明け方の天体会合です。夜明け前に登った月はもうかなり細く、近くには火星と木星がいました。

左画像はその全てを一枚に収めたもの。月と横並びのやや明るい星が火星。そして下のほう、木陰の間でギラギラしているのが木星。1日前の撮影ではかなり広角でないと収まりませんでしたが、今朝は85mm+APS-Cの縦画角で綺麗に収まりました。細い月でも露出をかけると白く飛んでしまうため、バランスを取るのが難しいですね。

20171214月と火星の接近
さらに、月と火星のみ軽望遠レンズで切り出してみました(右画像)。火星はいま暗い時期ですから、あまりインスタ映え…じゃなかった、写真映えはしませんが、これもひとつの接近記録と言うことで貴重です。明日15日明け方は月と木星が接近しますよ。

時間は遡りますが、明け方を待つ間に彗星を3つ撮影しました。ここ1ヶ月ほどときどき撮っていたものばかりですが、日々変化してとても面白くなっています。彗星・小惑星遷移天体エケクルスは10日の記事12日の記事の各画像と比較すると、どんどんコマが広がってフワッとしてきたことが分かります。こんなに短時間で変化するのを見ると、2007年10月のホームズ彗星(17P)を思い出します(下記掲載画像を参照)。

パンスターズ彗星(C/2016 R2)は一段と青さを増していました。本当に不思議な色合いです。しばらく目が離せません。北極星から離れつつあるアサシン彗星(C/2017 O1)ですが、まだ存在感のあるエメラルド色のコマが確認できました。赤道儀で撮影し辛い位置なので苦労しました。なお全ての彗星画像は上方向が天の北、上下画角は約0.7°、彗星基準のコンポジットです。

  • 20171213夜・エケクルス彗星(174P)

    エケクルス彗星(174P)
  • 20171214パンスターズ彗星(C/2016 R2)

    パンスターズ彗星(C/2016 R2)
  • 20171214アサシン彗星(C/2017 O1)

    アサシン彗星(C/2017 O1)


★参考:ホームズ彗星のアウトバースト(2007年秋から冬)
わずか数ヶ月の間に明るさや形状が大きく変化しました。下記画像は全て同じ機材の同一画角(ほぼノートリミング)によるものです。こういった激変動をアウトバーストと言います。

  • 20071029ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年10月29日
  • 20071108ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年11月08日
  • 20071205ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年12月05日
  • 20071230ホームズ彗星(17P)アウトバースト

    ホームズ彗星(17P)
    2007年12月30日

母子共演!?ふたご群の流星とファエトン2017/12/13

20171213流れ星
昨夕から夜半近くまでは雲が多く、空の観察ができませんでした。夜半前から少しずつ晴れ間が出てきましたが、ときどき空全体を雲が横切るので長時間の露出は難しそう。

そんなことを考えていたら、ふたご座流星群と思われる大流星が立て続けにふたつも!片方はマイナス5等級の立派な火球でした。とっさに流星撮影へテーマを切り替えました。流星撮影は30秒程度の短時間露光で大量撮影しますから、ときどき雲が通ってもなんてことありません。それに、ふたご座流星群はなだらかなピークなので、14日を待たなくても結構見えるのです。アパートから見える空は大変狭いですが、苦労してフレーミングし、撮影開始しました。

真夜中少し前から200枚ほど撮影したところ、右上画像のように立派な流星が引っかかってくれました。時刻は0:50ですから、人工衛星ではありません(明るく見える低高度の人工衛星には太陽が当たらない時間)。飛行機の光り方とも違います。光跡の色を見ると緑や赤に変化し、流星のプラズマ光の特徴が出ています。

2017ふたご群放射点
ただ、ふたご座から流れているものの、ふたご群のものとは違うようです。群流星なら延長線上がカストル付近の放射点を通りますし、放射点から出たとしてもこんな近くならもっと短い経路になるでしょう。(※地球の公転に伴って放射点は日々ゆっくり移動します。ピーク日より前ほど画像の上寄り、ピーク日より後ほど画像の下寄りとなります。右図は国際流星機構の2017年資料を基にステラナビゲーターで描いたふたご座流星群の放射点移動。長期間の観察ではこの移動を考慮する必要があります。)

20171213小惑星ファエトン
2時を過ぎると安定した天気になってきました。既に気温は零下。カメラのバッテリーも切れたので、流星はいったん終了。頭を切り換え、ふたご座流星群の母天体である小惑星ファエトンを撮影することにしました。月が登っていましたがだいぶ細くなって、影響は少なくなりました。

12月10日の撮影ではあまりに動きが速くて、小惑星基準のコンポジットが間延びしてしまいました。今日は焦点距離を半分以下にして、露出も更に削って再挑戦。その結果が左画像(中央の点像がファエトン)です。500mmレンズで30秒露出×60枚合成ですが、これでも原画は横に伸びてますね。明るいので、もっと切り詰めても写ると思われます。

小惑星ファエトン光度グラフ
ファエトンは光度のピークを迎えています。右図はステラナビゲーターで概算して描いた光度グラフ。地球や太陽との距離だけでなく、表面の反射率や形状、自転などによって小惑星の明るさは複雑に変化します。ファエトンの地球最接近は12月17日8:00JSTごろですが、その二日前に光度のピークがあって、その後はいったん急速に減光します。

右グラフでは来年1月末に再びアマチュアが楽しめる光度になると勘違いしそうですが、この頃は太陽にとても近く、遠ざかったころにはすっかり暗くなってしまうのです。ですから、観察するなら向こう一週間が勝負と見なしてください。可能ならふたご座流星群と共に「母子の共演」をお楽しみくださいね。

20171213明け方の東空
さてもうひとつ。一通り観察を終えて東を仰ぐと、まもなく薄明が始まる空に下弦過ぎの月と惑星たちが並んでいました。体力がまだ少し残っていたので、カメラを担いで見晴らしの良いところへ移動。天文薄明中の東天をカメラに収めました(左画像)。

初秋までおとめ座のスピカ付近をウロウロしていた木星はもうてんびん座に移っています。火星はスピカより暗かったです。月は明日14日明け方に火星と並び、翌15日には木星に並びます。流星群と共に見逃せない光景ですね。ブログの画像では分かりませんが、左の元画像には四大小惑星のひとつベスタも写っています。火星と木星は来年2018年1月7日明け方に0.2°程度まで超接近しますので お忘れなく。

明け方までの観察でチラ見合計30分程度なのに、流れ星を10個以上見つけました。なんだか、これだけですっごく幸せな気分…。

アサシン彗星+小惑星フローレンス、月+レグルスのダブル接近2017/12/09

20171209パンスターズ彗星(C/2016 R2)
昨夜から関東各地が冷え込み、平野部で雪が降るのではと騒がれました。当地・茨城も例外ではなかったので、夜になって降り出した小雨をときどきチェックしていましたが、雪やみぞれは確認できませんでした。

明け方に晴れると踏んでいたので、夜半過ぎに雨が完全に止んだのを見計らって機材をセット。その後しばらく雲が一進一退でしたが、3時過ぎ頃から完全に雲が取れました。月が下弦近くになったため、気になっていた彗星たちの様子をさっそく撮影。

左はパンスターズ彗星(C/2016 R2)ですが、残念ながら5分露出したところで建物の屋根にかかってしまいました(画像右下の明るみは屋根)。でもなんとか「青いガス状の広がり」が写りました。11月19日の観察記事にも書いたように、この彗星は一般的な彗星頭部のエメラルド色ではなく、「青い尾」がときどき目立っているようです。だいぶ明るく大きくなったので、再度撮影したいと思います。

お次は北極星に2.5°まで接近しているアサシン彗星(C/2017 O1)。実は今朝方、このアサシン彗星に小惑星フローレンスが約0.5°まで大接近していたのです。小惑星フローレンスと言えば、今年9月1日に地球へ700万kmあまりまで大接近したばかり(→関連記事参照)。下がその画像(下右は文字付き)。地球近傍天体として最大級を誇るフローレンスは、3ヶ月以上経ってもしっかり見えていました。アサシン彗星は西(右)へ、フローレンスは南東(左下)へ動いており、今後はどんどん離れてゆきます。なおこれらの彗星画像は上方向が天の北、上下画角は約0.7°です。今回は月明かりのカブリを避けるため高感度短時間露出によるコンポジットで、画像がやや荒れています。

  • 20171209アサシン彗星(C/2017O1)と小惑星フローレンス
  • 20171209アサシン彗星(C/2017O1)と小惑星フローレンス

20171209月とレグルス
観察が終わった頃には気温が氷点下。機材はガチガチに凍っています。頭上を仰ぐと下弦前の月がしし座のレグルスに接近していました(右画像)。

このあと月は8時半から9時半にかけて、西空低空でレグルスを隠してしまう掩蔽を起こしました。昼間の青空の中ですが、全国的に見えた1等星の掩蔽でした。私は外出で観察できませんでしたが、少なくとも関東はよく晴れていたので、良く見えたことでしょう。なお、夜(明け方)に見えるレグルスの掩蔽は2018年2月2日に起こります。