尾を伸ばすディディモスとデモルフォスに再挑戦 ― 2022/10/21
昨夕から今朝にかけても大変良く晴れました。二夜連続快晴はいつ以来でしょうか…。
前夜に小惑星ディディモスの尾を撮影して消化不良だったので、反省点を踏まえて再挑戦してみました。今度は本体・尾ともに良く写ってくれたようです(左画像)。画像左上の輝星はいっかくじゅう座19番星。小惑星自体は15等台で明るいですし、尾も特別なことをせずとも写る明るさと分かったので、撮影条件に気をつければすんなり写ります。2019年早春に尾を伸ばしていた小惑星Gaultを撮影したときのほうがよほど苦労しました。
ディディモスも彗星のようで素晴らしい。(実際に尾を出してるのは相方のデモルフォスのほうですが。)これが人の手で作られた尾だなんて信じられませんね。少しずつ暗くなりつつもどんどん撮りやすい位置になってるから、いまがチャンスですよ。
10月18日記事で紹介した赤い輝星(火星・ベテルギウス・アルデバラン)の二等辺三角形も再度撮影してみました(右画像)。今回は少しアップして、三角が写野を占めるようにしてみました。ノーマルカメラなのでHαの星雲などは写りませんが、このあたりはカラフルな領域もあります。それらと一緒に撮影するのも面白そう。
この他、夜半前には木星と海王星、夜半過ぎに火星、夜明けには月も観察しました。火星と月は別記事で紹介するとして、下に木星と海王星を掲載します。準備のため屋外に出たら、星空が静まり返ってるように感じて身震いしました。実際に望遠鏡を向けると、いつになく像がぴたっと止まっています。細かいシンチレーションはあるけれど、こんなに状態の良いシーイングは一年に一度あればいいほう。明け方にかけて乱れ始まるまで木星や火星の模様などを堪能できました。
透明度がやや悪くて海王星の導入に苦労したけれど、視野に入ってしまえばすぐ分かります。本体の白飛びを承知で露出を伸ばすと、北側に衛星トリトンが写りました(下C画像/B画像と同一縮尺)。柔らかなベージュ系の色合いなのですね。
前夜に小惑星ディディモスの尾を撮影して消化不良だったので、反省点を踏まえて再挑戦してみました。今度は本体・尾ともに良く写ってくれたようです(左画像)。画像左上の輝星はいっかくじゅう座19番星。小惑星自体は15等台で明るいですし、尾も特別なことをせずとも写る明るさと分かったので、撮影条件に気をつければすんなり写ります。2019年早春に尾を伸ばしていた小惑星Gaultを撮影したときのほうがよほど苦労しました。
ディディモスも彗星のようで素晴らしい。(実際に尾を出してるのは相方のデモルフォスのほうですが。)これが人の手で作られた尾だなんて信じられませんね。少しずつ暗くなりつつもどんどん撮りやすい位置になってるから、いまがチャンスですよ。
10月18日記事で紹介した赤い輝星(火星・ベテルギウス・アルデバラン)の二等辺三角形も再度撮影してみました(右画像)。今回は少しアップして、三角が写野を占めるようにしてみました。ノーマルカメラなのでHαの星雲などは写りませんが、このあたりはカラフルな領域もあります。それらと一緒に撮影するのも面白そう。
この他、夜半前には木星と海王星、夜半過ぎに火星、夜明けには月も観察しました。火星と月は別記事で紹介するとして、下に木星と海王星を掲載します。準備のため屋外に出たら、星空が静まり返ってるように感じて身震いしました。実際に望遠鏡を向けると、いつになく像がぴたっと止まっています。細かいシンチレーションはあるけれど、こんなに状態の良いシーイングは一年に一度あればいいほう。明け方にかけて乱れ始まるまで木星や火星の模様などを堪能できました。
透明度がやや悪くて海王星の導入に苦労したけれど、視野に入ってしまえばすぐ分かります。本体の白飛びを承知で露出を伸ばすと、北側に衛星トリトンが写りました(下C画像/B画像と同一縮尺)。柔らかなベージュ系の色合いなのですね。
今日の太陽 ― 2022/10/21
かなり寝そべってる明け方の月 ― 2022/10/21
7月下旬ごろから今年の水平月を案内してきました。9月には広範囲で逆転月となるチャンスがあり、天候不順ながらも各地から観察成功の便りや画像がつぶやかれたようです。10月も水平月ラインが南西諸島を通っており、本州太平洋側以南では「ほぼ水平月」と言っていい状態が続きます。ぜひ観察してみてください。
左および右下画像は愛知県にお住まいの星仲間が撮影した画像で、9月24日明け方に台風が去りつつある中での光景とのこと。(※微かに写っている恒星を基準に画像水平を実際の水平に合わせてあります。)撮影時点での計算上ではマイナス1°弱というわずかに右下がりの弦傾斜ですが、もう人間の目では分かりませんね。
厳密さを追求すると水平月を見ることができた人なんていなくなってしまうでしょうが、傾斜がプラスマイナス数°程度内なら、月のお椀に水を注いでもほとんどこぼれないだろうと思います。個人的には弦の傾きがプラスマイナス10°位までは「準水平月」で構わないだろうと感じています。
そう緩やかにとらえるなら、今月の月も立派に準水平月です。左下画像は今朝(21日5時ごろ)の月。撮影時の弦傾斜は-11.38°でした。22日、23日、24日と次第に水平に近づきますが、23・24日はあまり変化しません。関東-関西と同程度の緯度なら間違いなく傾斜が-10°未満になります。
もちろん一日経つごとに見える高度も急速に下がるでしょう。視界確保にご留意ください。また夕暮れ時と同じように車両から視認し辛い時間帯ですから、十分に安全な場所で観察しましょう。下図は「月高度が10°瞬時における弦の傾斜マップ(2°ごとの水色ライン)」です。0°よりも大きいところでは逆転月になります(明け方の逆転月は右下側が光って見えます。)観察の参考にしてください。併せて欠け際やリムにどんな地形が見えるかじっくり観察してみましょう。左画像では満月の頃全く見えなかったバイイ・クレーターが堂々とした姿を見せていますよ。
来年も明け方の水平月は続きます。2023年9月14日明け方には東北南部以南で逆転月となるチャンスもあります。(※ただし低い!)2025年からしばらくは「夕方の水平月」にシフトします。朝が苦手な方でも大丈夫ですよ!
参考:
2022年の水平月シーズン到来です(2022/07/25)
見納めの水平月(2021/11/04)
例えようがないほど素晴らしい水平月(2021/10/05)
横たわる有明月を観よう・Part1(2021/08/31)
横たわる有明月を観よう・Part2(2021/09/01)
左および右下画像は愛知県にお住まいの星仲間が撮影した画像で、9月24日明け方に台風が去りつつある中での光景とのこと。(※微かに写っている恒星を基準に画像水平を実際の水平に合わせてあります。)撮影時点での計算上ではマイナス1°弱というわずかに右下がりの弦傾斜ですが、もう人間の目では分かりませんね。
厳密さを追求すると水平月を見ることができた人なんていなくなってしまうでしょうが、傾斜がプラスマイナス数°程度内なら、月のお椀に水を注いでもほとんどこぼれないだろうと思います。個人的には弦の傾きがプラスマイナス10°位までは「準水平月」で構わないだろうと感じています。
そう緩やかにとらえるなら、今月の月も立派に準水平月です。左下画像は今朝(21日5時ごろ)の月。撮影時の弦傾斜は-11.38°でした。22日、23日、24日と次第に水平に近づきますが、23・24日はあまり変化しません。関東-関西と同程度の緯度なら間違いなく傾斜が-10°未満になります。
もちろん一日経つごとに見える高度も急速に下がるでしょう。視界確保にご留意ください。また夕暮れ時と同じように車両から視認し辛い時間帯ですから、十分に安全な場所で観察しましょう。下図は「月高度が10°瞬時における弦の傾斜マップ(2°ごとの水色ライン)」です。0°よりも大きいところでは逆転月になります(明け方の逆転月は右下側が光って見えます。)観察の参考にしてください。併せて欠け際やリムにどんな地形が見えるかじっくり観察してみましょう。左画像では満月の頃全く見えなかったバイイ・クレーターが堂々とした姿を見せていますよ。
来年も明け方の水平月は続きます。2023年9月14日明け方には東北南部以南で逆転月となるチャンスもあります。(※ただし低い!)2025年からしばらくは「夕方の水平月」にシフトします。朝が苦手な方でも大丈夫ですよ!
参考:
2022年の水平月シーズン到来です(2022/07/25)
見納めの水平月(2021/11/04)
例えようがないほど素晴らしい水平月(2021/10/05)
横たわる有明月を観よう・Part1(2021/08/31)
横たわる有明月を観よう・Part2(2021/09/01)