見事に晴れた十三夜2022/10/09

20221008_16329十三夜
先月の中秋の名月に続き、昨夜の十三夜も奇跡的に晴れてくれました。

とは言え、雲が多くて危ういところでした。宵のうち昇った月と木星は、あっという間に雲の中。仮眠しつつ2時間ほど待っていると、南中を迎える22時頃から一時的な快晴が訪れたのです。月光をいっぱい浴びつつ暫し観望。そのうち西から次の雲がやって来たので大慌てで撮影しました。撮影後すぐに全天曇ってしまい、惑星などは観ることができませんでした。

左は22:25ごろの撮影で、太陽黄経差は約163.29°、撮影高度は約49.38°、月齢は12.65。月面の地理中央はこの月面中央から6.9°近く左下にずれており、反対に位置する右上のフンボルト海がこれでもかと言うほど見えていました。スミス海や縁の海も見頃ですね。リュンカー山もいいタイミングで姿を現していますが、残念ながら月面A地形の出現はもう少し後のようです。

この十三夜は木星と一緒に天の赤道近くにいるため、先月同様に気象衛星からも見えるでしょう。明日10日の満月はひまわり地球画像の北極側すれすれを通るかも知れません。次回11月8日の満月はお手ごろな時間帯に観察できる皆既月食であり、また天王星が月食中の月に隠される「掩蔽現象」も起こります。極めて珍しいと思われますので、ぜひ双眼鏡を片手にご覧ください。

このあと再び晴れ間がやって来たので、1:40頃から火星を観察&撮影(下A画像)。シーイングはかなり酷く、おまけに時折風が望遠鏡を揺らします。上下を火星の南北に合わせてあります。左リム近くに大シルチス、中央左はイシディス平原、右下欠け際にかけてキンメリア人の海。左下が明るいのは黄雲です。これは撮影中のモニターでもかなり明るく見えていました。北極の雲も明るいですね。

更に曇り空を経て、明け方近く隣家の屋根から登ってきたシリウスを観察(下B画像)。やはりシーイングはいまひとつ冴えません。でも風がなくなったので望遠鏡は比較的安定しました。度々薄雲が通過したので、見え味が悪いのはそのせいかも知れません。

  • 20221009火星

    A.火星
  • 20221009シリウス

    B.シリウスと伴星