月夜に地球大接近!パンスターズ彗星 ― 2016/03/23
昨夜から今朝にかけて、久しぶりによく晴れ渡りました。でも間もなく満月ですから、空は一面月明かりに満たされていました。
左は日付が23日になって1時過ぎに撮影した月。太陽黄経差171.01°、撮影高度46°あまり、月齢は13.60です。大気が少し乱れていましたが、雲ひとつ無い快晴+透明度も良いので良しとしましょう。半日前(昼間)に月面Aは明るくなっています。また17時間半後には半影月食を起こすため、いまちょうど地球の影に向かって移動中ですね。
さてこんな月夜なのに、どうしても撮りたい暗い天体がありました。まさにいま地球に大接近中のパンスターズ彗星(P/2016BA14)です。3月21日の記事で案内したリニア彗星(252P)と軌道が似ており、相次いで地球に接近中なのでした。リニア彗星はまだ日本から見えない位置ですが、パンスターズ彗星はバッチリ天高く見えています。ただし月から40°も離れていない至近距離…。
NASA-JPL/HORIZONSサイトで計算したところ23日1時頃が一番地球に近い時間。その距離はなんと9.2LD(1LD=月地球間距離=約384000km)です。近いのか遠いのかピンとこない数字ですね。3月6日の記事などで取り上げた昨今の接近小惑星に比べてもひけをとりません。歴代の彗星としては5本の指に入るような距離だそうですよ。
23日1時まで待つと建物に隠れそうだったので、日付が変わる少し前に撮影しました。それが右画像です。画角は約2.3°×1.5°、上方向が天の北方向、彗星位置基準の合成処理です。中央にノイズのような点像が見えますが、これがパンスターズ彗星。尾や頭部の広がりは全く見えません。15分の露出間に0.2°という高速移動で周囲の星が大きく流れています。40分間で月の見かけの直径ほど動いてしまうのです。満月近い月のため難しい対照でしたが、確認できて良かった…。
前夜に続き月の側には木星がギラギラ光っていました(左画像)。月による花粉光環は少なかったようです。明け方が近づくと透明度が落ちてきて、お天気は月食まで持たなそうです。
参考:
アーカイブ:月の形(黄経差144度以上、180度未満)
左は日付が23日になって1時過ぎに撮影した月。太陽黄経差171.01°、撮影高度46°あまり、月齢は13.60です。大気が少し乱れていましたが、雲ひとつ無い快晴+透明度も良いので良しとしましょう。半日前(昼間)に月面Aは明るくなっています。また17時間半後には半影月食を起こすため、いまちょうど地球の影に向かって移動中ですね。
さてこんな月夜なのに、どうしても撮りたい暗い天体がありました。まさにいま地球に大接近中のパンスターズ彗星(P/2016BA14)です。3月21日の記事で案内したリニア彗星(252P)と軌道が似ており、相次いで地球に接近中なのでした。リニア彗星はまだ日本から見えない位置ですが、パンスターズ彗星はバッチリ天高く見えています。ただし月から40°も離れていない至近距離…。
NASA-JPL/HORIZONSサイトで計算したところ23日1時頃が一番地球に近い時間。その距離はなんと9.2LD(1LD=月地球間距離=約384000km)です。近いのか遠いのかピンとこない数字ですね。3月6日の記事などで取り上げた昨今の接近小惑星に比べてもひけをとりません。歴代の彗星としては5本の指に入るような距離だそうですよ。
23日1時まで待つと建物に隠れそうだったので、日付が変わる少し前に撮影しました。それが右画像です。画角は約2.3°×1.5°、上方向が天の北方向、彗星位置基準の合成処理です。中央にノイズのような点像が見えますが、これがパンスターズ彗星。尾や頭部の広がりは全く見えません。15分の露出間に0.2°という高速移動で周囲の星が大きく流れています。40分間で月の見かけの直径ほど動いてしまうのです。満月近い月のため難しい対照でしたが、確認できて良かった…。
前夜に続き月の側には木星がギラギラ光っていました(左画像)。月による花粉光環は少なかったようです。明け方が近づくと透明度が落ちてきて、お天気は月食まで持たなそうです。
参考:
アーカイブ:月の形(黄経差144度以上、180度未満)