月によるM23掩蔽、ついでにリニア彗星も ― 2016/03/31
昨夜は夜半前まで雲が多かったですが、日付が31日になる頃から晴れてくれました。透明度は少し落ちていますが、まずは晴れたことに感謝ですね。
0時直前に昇った月はもうそろそろ下弦を迎える位相でした。ここ数日火星や土星に接近していましたが、実は今朝もちょっとした現象が起きていました。それは「月によるM23の掩蔽」。メシエ天体である散開星団M23が月に隠されたまま昇っていたのでした。当地では月から星団が現れる一部始終を見ることができましたが、高度が低くて撮影できませんでした。
左上は2:20頃やや高くなってから撮った画像です。月の右側に出現を終えたM23が見えます。まだ明るい月相のため段階露光による合成処理をしました。この工程で、淡く見えていた花粉光環が強調され、きれいな虹の環が二重に浮かびました。 面白いのは、「半月の光環は半月型にならない」ことと「半月の光環の中心は月の中心に一致しない」こと。面積がある光源による光環は全体の積算として考えないといけませんので、なかなか興味深いですよ。三日月などでもぜひ観察してみてください。
この写野のすぐ右上、月の北西8°足らずのところにはリニア彗星(252P)がいました。一応撮影しましたが、あまりに月が近くて強いゴーストが出ます。右は4時過ぎの撮影で、約3°四方にトリミング、上方向が天の北方向、彗星位置基準の合成処理です。元はカラーですが、月光でカラーバランスがメチャクチャなので白黒処理しました。まだ光度は落ちてないようですから、もう1、2日経って月が遠のけば彗星も見やすくなるでしょう。
参考:
明け方の月とM23の掩蔽(2015/02/15)
M23の掩蔽時期はいつ?(2015/02/19)
リニア彗星(252P)に関係する記事(ブログ内)
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左上は2:20頃やや高くなってから撮った画像です。月の右側に出現を終えたM23が見えます。まだ明るい月相のため段階露光による合成処理をしました。この工程で、淡く見えていた花粉光環が強調され、きれいな虹の環が二重に浮かびました。 面白いのは、「半月の光環は半月型にならない」ことと「半月の光環の中心は月の中心に一致しない」こと。面積がある光源による光環は全体の積算として考えないといけませんので、なかなか興味深いですよ。三日月などでもぜひ観察してみてください。
この写野のすぐ右上、月の北西8°足らずのところにはリニア彗星(252P)がいました。一応撮影しましたが、あまりに月が近くて強いゴーストが出ます。右は4時過ぎの撮影で、約3°四方にトリミング、上方向が天の北方向、彗星位置基準の合成処理です。元はカラーですが、月光でカラーバランスがメチャクチャなので白黒処理しました。まだ光度は落ちてないようですから、もう1、2日経って月が遠のけば彗星も見やすくなるでしょう。
参考:
明け方の月とM23の掩蔽(2015/02/15)
M23の掩蔽時期はいつ?(2015/02/19)
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