今日の太陽と太陽に接近中の彗星たち2021/01/18

20210118太陽
午前中はどんよりしていた空も、昼ごろまでに青空が多くなりました。気温は10度に満たないですが、日向はそれなりに暖かいです。

20210118太陽リム
左は1:30頃の太陽。小さな黒点があった活動領域12796にはもう黒点がなく、代わりに左やや下のリム近くから大きめの黒点が現れました。白色光をよく見ると手前に目立つ黒点の奥にもう一群あるようです。この一帯は12797と採番されました。しばらく楽しめそう。プロミネンスもあちこちから出ており、賑やかさが戻りました。

ところで、太陽観察に合わせていつもチェックしている太陽観測衛星SOHOに、目立つ彗星が写っていてびっくり。これは予期してませんでした。SOHOサイトから下に2枚引用します。ひとつは17日17:42UT(18日2:42JST)のLASCO-C3カメラ。中央の太陽位置(白丸)に向かって左下はクロイツ群で、一緒に写っている土星並に明るいですね。いっぽう右下の暗めのほうは非クロイツ群(散在群)の彗星とのことです。

18日2:10UT(同11:42JST)には、C3カメラより太陽近傍を拡大撮影しているLASCO-C2カメラに写るほど彗星たちが太陽に接近していました。クロイツ群のほうはもう頭部が輝いておらず、彗星本体が溶けかかっているようです。非クロイツ群の彗星は彗星核がはっきり確認できます。どちらも尾が素晴らしい!こんなことってあるんですね。

  • 20210117-1742UT_SOHO-LASCO-C3

    17日17:42UT(LASCO-C3)
  • 20210118-0210UT_SOHO-LASCO-C2

    18日2:10UT(LASCO-C2)


※クロイツ群は太陽に極めて近くなる彗星のグループで、近日点近くで急速に明るくなる特徴があります。かつての池谷・関彗星(C/1965 S1)や、近年ではラヴジョイ彗星(C/2011 W3)などがクロイツ群の仲間です。


しし座のカルテット銀河2021/01/11

20210111_Galaxy_quartet_in_Leo
しし座の後ろ足付近に集合する3つの系外銀河「M65、M66、NGC3627」、通称“トリプレット”はとても有名ですが、首元付近には“カルテット”…四重銀河もあります。NGC3190を囲むように、北東にNGC3193、北西にNGC3187、南西にNGC3185という個性豊かな銀河が集います。

この銀河群を初めて見たのは随分前ですが、トリプレットの明るさに慣れてしまった目では4つ全部がなかなか見えず、苦労したものでした。カメラではあっさり写るんですけどね。

左は今朝方撮影したものです。前夜と打って変わってシーイングが悪く、星が肥大してしまいました。もう少し露出したかったけれど、夜明けが来てしまいました。夜半過ぎまで雲があったため撮影開始が遅かったのでした。

この写野でトリプレットを撮影するとギリギリですから、密集度はカルテットのほうがかなり高いでしょうか。密集度を言ったら「かみのけ座銀河団」「ヘルクレス座銀河団」などには全く敵いませんけどね…。

20210111アトラス彗星(C/2020 M3)
カルテットが南中を迎えるまでの間、時間調整でアトラス彗星(C/2020 M3)を撮ってみました(右画像)。一週間あまり前の撮影では近くにカペラがあったため、彗星の状態がよく見えなかったのです。

いざ撮影してみると…彗星がいない?コンポジットしてようやく彗星像が分かりました。かなり暗くなってしまったようですね。コマもなんとなく分かる程度。尾がカーブしているのでしょうか、詳しくは分かりませんでした。カペラのせいというのは濡れ衣だったかも知れません。カペラさん、ごめんなさい。

オニール橋が見えるかな?2021/01/02

20210102オニール橋付近
昨夜から今朝にかけても快晴夜。乾燥した良い天気が続きます。まだ月が大きいため月メインの観察を考えましたが、機器調整もする必要があり、夜半前に彗星をふたつ撮影(後述)、明け方近くに月撮影となりました。

今朝方はオニール橋の光が頃合い良く、「橋らしく見えるかどうか」を観察するのに好都合。時間をかけて観察したかったけれど、マイナス5度の気温に30分でギブアップ。体に障ってもいけないから、観察できただけで良しとしました。

オニール橋日照シミュレート
左は2日4時近くの様子。オニール橋基準点における太陽高度は約+3.71°。右のシミュレート画像と比べてみると、同等の日照であると分かります。(シミュレートは自作プログラムによるもので、直上から見下ろす投影になっていますのでご注意。)

どうですか、橋が架かっているように見えるでしょうか?あるいは橋の下に夕日が差し込んでいるように見えますか?望遠鏡で見たとき、私などはどうしても先入観が邪魔をしてしまいますから、全く見たことない方々に判断してほしいですね。

20210102月とプレセペ星団の接近
もうひとつ、昨夜の月はすぐ近くのプレセペ星団(M44)と5°程度の離角で並んでおり、とても綺麗でした。右画像は多段階露光で、星団の星々から月面模様まで写し込んだもの。あまりにも明るさの差があり苦労しました。

下A・B画像は夜半前に撮影したボアッティーニ彗星(398P)とアトラス彗星(C/2020 M3)。高度を上げているボアッティーニ彗星は近日点を過ぎたにもかかわらず明るく感じました。アトラス彗星(C/2020 M3)は接近中のカペラ(画像左上)と同一写野。強烈な光に負けてしまいました。コマがあるような、無いような…。カペラから離れたらまた撮ってみましょう。

  • 20210101ボアッティーニ彗星(398P)

    A.ボアッティーニ彗星(398P)
  • 20210101アトラス彗星(C/2020 M3)

    B.アトラス彗星(C/2020 M3)


近日点通過直前のボアッティーニ彗星2020/12/26

20201225ボアッティーニ彗星(398P)
昨日午後は雲が広がってしまいましたが、夕方から再び回復し、時々雲が湧いたものの今朝まで見事な快星夜でした。色々観察したいものがあったけれど、月が大きくなってきたし、翌日(今日)朝から通院が控えていたため、日付またぎで彗星2つ撮って終わりにしました。もったいないほどの空だったから無念…。

最初に望遠鏡を向けたのは今夜近日点通過を迎えるボアッティーニ彗星(398P)。だいぶ明るくなっていましたが、南に低くて我が家からなかなか捉えられなかったものでした。撮ってみるとしっかりした尾が分かり、なかなか見事な姿。核が明るいですね。2009年8月26日に発見され、周期が5.53年、今回が初回帰。つまり一周前の回帰に検出されなかった彗星です。こんなに立派なのにねぇ。なお右上のゴーストは写野すぐ外にあるνEriからの迷光です。

20201226アトラス彗星(C/2020 M3)
お次はアトラス彗星(C/2020 M3)。10日ぶりの撮影です。10月下旬に近日点を過ぎだいぶ経ったので、さすがに暗くなりました。10等を下回るくらいになったでしょうか。でもまだ緑のコマや短い尾が確認できます。こちらも核がピリピリ明るくて元気さをアピールしているみたい。正月3日頃を中心にぎょしゃ座のカペラに大接近します。

20201225木星と土星の接近
ところで後先逆になりますが、25日宵の木星と土星が雲間に見えたので、周囲の星とともに撮っておきました(左画像)。少しずつ離れていますが、まだ近いですね。

参考までにいくつか恒星の離角を書いておくと、α1Cap・α2Cap間が6.35′角、νCap・α2Cap間が40.29′角、ρCap・πCap間が32.45′角です。これらから木星と土星の離角がどれくらいか、目測で当ててみてください。