月明かりに飛ぶペルセウス座流星群2017/08/13

20170813ペルセウス座
連日の曇天でしばらく星空を見ていません。昨夜から今朝も夜半過ぎまで月すら見えないお天気でしたが、明け方に再度確認するとすっかり晴れているではありませんか。折しもペルセウス座流星群が極大を迎えている時間。かなり薄明が始まっていましたが、近くにあったカメラを庭に出し固定撮影で何十コマか撮影しました。結局流星は写りませんでしたが、楽しいひとときでした。左画像はその一枚。流星は写ってません。画像右上が明るいのは近くに月があるからです。

上空には月齢20を過ぎた月。周囲を見ると微かな雲が流れており、晴れ渡ってからさほど時間が経ってないことを物語っています。隣家の屋根からオリオン座が姿を現し、金星の回りにはふたご座の星々も見えました。小さい頃からあらゆる時間・あらゆる季節に星と親しんできたためか、お盆の明け方はオリオンとふたご、という印象が強く残っています。

20170813ペルセウス座流星群
左上の撮影範囲を右のステラナビゲーター星図に白線で示しました。こんなに小さな範囲では流星を捉えることが難しいです。流星群の観察や撮影では、放射点(流星が飛び出す中心方向)を写野に入れる必要はなく、顔やカメラはどこを向いていても構いません。だから多数のカメラを用意して空のあちこちを撮る、という方法が一番確実に流星を捉えられます。もちろん広角レンズで全ての範囲を一枚に収めてもいいのですが、流星が小っちゃくなりますし、今年のように月があると確実に写野内に入るので、かぶってしまうリスクもあるでしょう。

流星群の日には「祈りの時間」を設けています。私は何かの宗教信者ではないし、効果があるともないとも思いません。でもそんなことは関係なく「星を見上げて想い祈る」という生活スタイルは、気持ちが落ち着き清らかになるなぁと感じます。撮影を終え祈りをつぶやいていたら、とても明るい流れ星が飛んでくれました。また流星本体は確認できませんでしたが撮影を始める少し前に背後が眩しく光り、一瞬辺りが緑色に明るく照らされました。雷ではなく、火球が飛んだと思われます。(→追記:時刻と場所から、埼玉で記録されたこの火球のようです。千葉県でも同火球の目撃情報がありましたので数県にまたがって見えたと考えられます。)

今夜(13日夜から14日明け方)もペルセウス座流星群活動中なので、晴れたら見上げてくださいね。また今週末の19日朝には月が金星近くで輝きます(→1ヶ月前の様子はこちら)。さらにその3日後に月は新月を迎え、北米を通る皆既日食を起こします(→参考記事)。この10日ほどは天文イベント目白押しですよ。

新月1日前の月と久しぶりのパンスターズ彗星2017/06/23

20170623_34139月
昨夜は夜半まで薄雲に覆われていた夜空でしたが、今朝方薄明前に確認すると意外にも晴れていました。この時間から準備して観察できそうなものは…そう悠長に考える暇もなく準備に取りかかりました。

月は明日24日に新月を迎えますが、ひょっとしたら今日の日の出前に見えるかも。計算すると日の出10分ほど前に近隣の住宅から顔を出しそうです。登ってきた金星を頼りに月が登る位置を見積もり、望遠鏡をいつでも観察できるようにセットして待ちました。

思ったよりも早くに顔を出した月でしたが、いかんせん低空の電線に邪魔されてなかなか撮影できません。結局予想通り、日の出10分前に左画像を撮影した次第。この月は太陽黄経差341.39°、撮影高度は約8.5°、月齢27.98です。新月の約31時間あまり前ですね。背景があまりに明るく、仕方がないので月が光っている部分以外はマスク処理で暗くしてあります。西から天頂にかけて巻雲が覆い始めていたため、ギリギリセーフでした。

20170623パンスターズ彗星(C/2015ER61)
月を撮影する少し前にはパンスターズ彗星(C/2015 ER61)も狙ってみました。月もそうなのですが、東側に建っていた建物群が宅地整理で先週までに取り壊され、一時的ですが視界が開けていたのです。もう見えないだろうと諦めていたパンスターズ彗星が撮れそうだと分かったのでした。

右が3時前頃のパンスターズ彗星。久しぶりに姿を拝めました。こちらもやはり電線があって、わずか10分足らずの撮影中に何度も横切ってしまいましたが、無理矢理コンポジットしています。満足できる画質ではないけれど、緑色のコマや右(西)に向かって伸びる尾が確認できました。最盛期はとても立派だったようですが、今もまだ立派ですね。もうしばらくチャンスを伺おうと思います。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差324度以上、360度未満)

天気が下る前に彗星観察2017/05/30

20170529ジョンソン彗星(C/2015 V2)
明日からまた天気が下り坂と言うことで、昨夜から今朝にかけての好天は貴重でした。月明かりも無いので暗い天体観察にも都合が良いのです。透明度はやや落ちていましたが、10日ぶりにいつもの彗星ふたつを観察しました。

まずジョンソン彗星(C/2015 V2)。もう深夜0時には西空へだいぶ傾き始めるため、左画像は日付が変わる前の29日23時前半から撮影開始しました。露出は30分、上方向が天の北方向、上下画角は約0.7°です。北西方向の太い尾は約10日前の撮影と比べてもしっかり写り、やはり画像端まで届いてますね。

20170529ジョンソン彗星(C/2015 V2)白黒反転
また右画像のように白黒反転高コントラスト化してみると、反対方向の左下へ向かう尾が少しだけ写りました。最盛期である今は尾の大きな変化が期待できますが、いかんせん10日も経つと満月期と梅雨が続けざまにやってきてしまうのが残念。まだご覧になってない方、今週が勝負どころですよ。

20170530タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)
続いてタットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)を30日0時台に撮影。右画像の諸元はジョンソン彗と同じです。こちらはだいぶ暗くなり、そろそろ10等台に足をかける感じです。かつて緑のコマが巨大に広がっていた面影が少しだけあるけれど、目を凝らさなければ分からないですね。現在ヘルクレス座にいますが、あと1週間もすればへびつかい座まで南下してしまいます。

街中で観察できる明るい彗星がだんだん減ってしまい寂しいですが、追えるだけ追ってみようと思います。

参考:
ジョンソン彗星(C/2015V2)に関係する記事(ブログ内)
タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)に関係する記事(ブログ内)

半月ぶりの彗星たち、明るい超新星も2017/05/20

20170520ジョンソン彗星(C/2015 V2)
昨夜から今朝にかけて快星が持ちそうでしたので、幾つか天体を観察しました。(※撮影画像は上方向が天の北方向、上下画角は約0.7°です。)

まず、最盛期を迎えたジョンソン彗星(C/2015 V2)。うしかい座にあって、夜半前に天頂を通過するようになりました。彗星核は明るく、尾もしっかり見えています。当初の予想より暗くなってしまったようですが、なかなか立派ですよ。

20170520ジョンソン彗星(C/2015 V2)
左画像を白黒化・反転・ハイコントラスト処理したのが右画像。彗星頭部から右上に向かうダストの尾が画像端まで届いていますね。下向き(南向き)にイオンテイルも伸びているはずですが、全く写りませんでした。抜群に空の良いところでないとダメみたいです。

20170520タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)
お次はタットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)。ヘルクレス座を出て一時的にこと座を横切り、16日からまたヘルクレス座を南下中です。

半月ぶりの撮影ですが、かなり暗くなってしまいカメラの液晶ではほとんど分かりませんでした。今回は運悪く恒星に重なってしまい、なんとも情けない写真…。でもまぁ、ぼんやり広がる緑色のコマや、右下向きにシュッと伸びた短い尾が確認できますね。

20170520_SN2017eaw
さて、明け方にもうひとつ狙いたいものがありました。ケフェウス座とはくちょう座の境界にある系外銀河NGC6946に突如現れた超新星「SN2017eaw」です。アメリカのPatrick Wigginsさんが14日に12.8等級で発見したばかりですが、この明るさは超新星としてかなり明るい部類です。

左は薄明が始まる前に撮影したもので、露出は24分。フェイスオン銀河の中にたくさんの恒星が写っていますが、▲印で示した星がSN2017eawです。

NGC6946(wikisky)
比較参考として、右にWIKISKYのNGC6946のキャプチャ画像を引用しました。超新星の位置(点線円)には明るい星なんてありませんね。無数に煌めく星の中から新たに光り出した星を見つけ出すなんて、本当にすごい労力です。

明け方に北東の空高く昇る銀河なのでとても見やすいです。大きめの望遠鏡を使える方はぜひご覧ください。それにしてもこの赤く染まった銀河、いかにも遠方って感じで格好いいなあ。

参考:
ジョンソン彗星(C/2015V2)に関係する記事(ブログ内)
タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)に関係する記事(ブログ内)