2018年撮り初めの月2018/01/01

20180101_15900月
年越し…というより、2018年の撮り初めはお月さまとなりました。大晦日の夕方まで曇っていたのが嘘のように晴れ渡り、ちょうど年がかわる瞬間に頭上高く輝く月。そして意外なほど落ち着いている大気。遠くで除夜の鐘やカウントダウンの花火がこだまする中、素敵なお月見ができました。

左は0:03の撮影で、太陽黄経差は159.00°、撮影高度が約60°、月齢13.36です。明日は今年最大の満月ですので、今日の月も画面いっぱいで大きく感じました。また、ちょうど年明けの時間帯が月面A地形出現の時刻と重なり、この画像でもしっかり写っています。右下は左画像の左側をトリミング拡大したもの。もっともこの向きだとAではなく∀ですね。月面中央経度がマイナス側に大きくないため、月面A地形も端に寄って細くなってしまってます。

20180101_月面A地形
今月の満月は明日2日と31日の2回あります。月間重複なので二回目の満月はブルームーンですね。更にこのとき皆既月食が起こり、全国的に楽しめます。一番月が暗くなるのは22:30頃ですから(防寒さえ完璧なら)とても見やすいでしょう。もちろんお月さまが欠ける様子は肉眼でも十分分かりますよ。晴れたらぜひご覧くださいね。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差144度以上、180度未満)

天宮1号、いた!2018/01/01

20180101天宮1号
初日の出の1.5時間ほど前、薄明が始まる頃に天宮1号のパス予報がありました。前後一週間の中でもっとも明るい予報です。もちろん見えなかった二日前のリベンジにレッツゴー!前日の雨が凍りつき、至るところが転倒トラップになっています。カメラを抱えつつ恐る恐る歩きました。

見晴らしの良いところまで行ったのですが、これまた前日の雨のせいかモヤが発生し、透明度が悪くて光害が強めに感じます。ただでさえ大晦日から元日にかけてあちこちが明るいので星見にはあまり適しません。まぁどのみち満月近い月が西空低く出ていたので、明るいことは明るいのですが…。

さて、予報時間より数分早く撮影を開始したところ、写野をふたつの可視衛星が横切りました。ふたつとも左画像に写っていますが、天宮1号は予報パス通りの位置でしたので、もう片方は違う衛星のようです。でも光度は予報より1等近く暗く感じ、見えたと思ったらあっと言う間に消えてしまいました。左画像は衛星の軌跡が目立つよう、かなり明るく画像処理しています。(※14秒露出+1秒休みの繰り返しのため、軌跡の一部が消えているのはそのせいです。)

ということで、「天宮1号は予報位置を飛んでいるけれど、計算上の光度よりずっと暗い」という結論に達しました。なおもうひとつの方の人工衛星ですが、回転しているのか、約3.5秒の周期で明滅をくり返していました。こういう衛星(デブリ?)も結構あって面白いです。

撮影していた東の空には惑星が三つ並んでいました(下画像)。上から火星、木星、水星です。このうち火星と木星は約2.8°まで接近し、なかなか素晴らしい見栄え。この後も日々接近してゆき、1月7日にはなんと離角が約0.2°という、くっつくような大接近になるでしょう。2018年内に予報されている惑星同士の接近としてはトップ3のひとつです。ぜひご覧ください。

  • 20180101火星・水星・木星
  • 20180101木星と火星の接近


参考:
2018年春に落下予想の「天宮1号」に関する記事(ブログ内)

今日の太陽2018/01/01

20180101太陽
大晦日の小雨交じり曇天が嘘のように、元日の空は雲ひとつ無い青空です。ただし今日もまた強風…。昼現在は6m/s近くの風が戸を揺らしています。

20180101太陽リム
左は11:30前の太陽。今日ばかりは多くの人に見つめられてさぞ緊張したでしょうか。でも活動領域はなく、のっぺりしてます。プロミネンスは目を引くものがあり、特に右リム赤道少し下の、ヒゲのように伸びているところは面白いですね。

今年の地球近日点通過は1月3日14:35頃です。つまりあと二日で太陽視直径が今年最大となります。

新年早々、熱帯低気圧がフィリピン通過2018/01/02


20180101-2100熱帯低気圧
年始早々、台風になるかも知れない熱帯低気圧が発生と気象庁が発表しました。左は告知された1日21:00の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。夜間なので赤外画像です。赤点円は熱帯低気圧中心の直径1000km円。一定レベルに達してないだけで、すでに台風のようです。なお熱帯低気圧自体は既に12月30日15:00の天気図に載っていました。

現地の天気予報を見ると、既にフィリピン中央から南部にかけてかなり雨が降っているようです。ここは2017年12月に台風26号27号が立て続けに通ったところで、まだ日常が戻ってない場所だろうと思われます。またしても北緯10°にすら達してない低緯度の嵐。新年だろうと、気象は容赦ないですね。

台風発生が最も少なくなるのは2月。低レベルとは言え、1月はまだ活動期と言えるでしょう。最小限の被害であってほしいものです。