しぶんぎ群の空で惑星接近2018/01/04

20180104木星と火星
今朝方、りゅう座(しぶんぎ座)流星群が極大を迎えました。満月二日後とあってさすがに夜空は明るく、流星観察には適しません。でも月が天頂を過ぎて西空へ移る頃から2.5時間ほど撮影を試みました。結果はゼロ…。でも短時間ながら肉眼で2等台の群流星をふたつ、マイナス4等台をひとつ数えることができました。

さて、明け方にはもうひとつ注目ポイントが。南東の空で木星と火星が大接近中です。4日5時時点での離角は約1.5°。指先で隠せるほど狭い間隔でした。左画像は500mm+APS-Cの画角で、両惑星がすっぽり収まってしまいます。右下はマーカー入りです。

20180104木星と火星
これくらい接近していると拡大率も稼げて、木星の四大衛星まで分離しますね。今朝は四つとも見えており、イオとエウロパが縦並びでくっつくように輝いていました。火星は今年夏に大接近を迎えますが、まだ暗く感じます。

両惑星が一番近く見えるのは7日明け方で、5時時点の離角は約13′(約0.22°)。今朝の7分の1ほどです。はてさて、晴れるかな?

今日の太陽2018/01/04

20180104太陽
朝からよく晴れています。今日も風が吹いていますが、昨日ほど強くありません。

20180104太陽リム
左は11:30過ぎの太陽。活動領域はありません。右上リムにまた小さなプロミネンスが現れましたね。それから昨日も見えていた左下のプロミネンスがやや目立っています。全体としては静穏な日々が続いています。

ヨーロッパを襲う冬の嵐2018/01/04


20180103_Storm Eleanor
昨日発生した台風1号は丸一日たって消滅しましたが、まだ熱帯低気圧として活動が続いています。日本でも冬の嵐がニュースになっており、アメリカやカナダもクリスマスの頃から大寒波。ここに来て、しばらく暖かかったヨーロッパにも強い冬の嵐がやってきたそうです。

大西洋北部からアイルランド、イギリスに向かったこの嵐は今年元日にStorm Eleanor(エレノア)と名付けられました。その後フランスやスペインを始め各地に大きな被害をもたらしました。左はMeteociel.frサイトで公開されている気象衛星EUMETSATの画像。強い低気圧の中心がオランダの北海上にあって、台風のような渦が見えます。中心付近の気圧は一番低いときで967hPaとのことでした。(※気圧だけなら、北海道近くで発達する低気圧も同じくらい下がりますね。)

20180103_1200UTC_chart
右はMet Officeによる3日12:00UTの地上天気図ですが、これを見ると前線の構造がものすごいですね。Storm Eleanorによる被害は強風と大雨、大雪による倒壊、倒木、洪水、土砂災害、列車脱線、凍結、空港閉鎖、イベント中止など多岐に及んでいるようです。

いくつもニュースを読みました。イギリスのニュースが多いけれど丁寧に探すと多かれ少なかれヨーロッパ全域に被害が出ているようです。最大風速が155km/h(約43m/s)に及んだところもあり、エッフェル塔頂でも140km/h(約39m/s)を記録、営業中止になったとのこと。Storm Eleanorは中心よりむしろ南に延びる前線が被害を出しているようです。本日に嵐の影響は地中海までおよび、風速50m/s近くの強風が島々を襲っているかも知れないと言うことです。静かなイメージのヨーロッパでもこんな事が起こるんですね。

下は上記EUMETSATの赤外画像(3日9:00-18:00)で作ったGIF動画。ヨーロッパを駆け抜ける嵐の様子が分かります。これ以上被害が出ないと良いのですが…