二百十日に越境台風17号2015/09/02

昨日9月1日は一日中くもり時々雨でしたが、ごく短い時間ながら雲の隙間から青空が見えました。思えばもう雑節の「二百十日」。立春から210日経って季節の区切りを迎えます。「防災の日」とは関東大震災メモリアルというだけでなく、二百十日という本格的台風シーズンの警鐘という意味も込められているそうです。

150901_1400台風17号
9月1日に台風17号として発表される1時間前、14時の様子。右下に台風の渦、左上の晴れ間には北海道や樺太が見えます。(衛星画像:NICTサイエンスクラウド)
そんな日に気象庁から台風17号発生が発表されました。この台風は8月30日の記事に書いたハリケーンKiloが日付変更線を越えてきた越境台風です。名前もKiloをそのまま引き継ぎました。越境は台風12号に続いて今年2個目。また今日2日0時の段階では中心付近の最大風速85ノット以上の「非常に強い台風」です。このクラスに達した台風は今年10個目となりました。(2号、4号、6号、7号、9号、11号、13号、15号、16号、そして17号。ただし速報値。)15号から三連続ですね。

下に8月29日から本日9月2日の各日本時間4:00に撮影された気象衛星画像を使った手動パラパラ動画を置いておきます。台風17号だけでなく、地球の縁ギリギリにあるハリケーンIgnacioにもご注目ください。なお位置と大きさが分かるよう、この記事画像全てに自作プログラムによる緯経度線を入れました。細い線は1度メッシュ、太い線は10度メッシュです。9月1日画像で台風中心に一番近い太い経線が日付変更線(東経180度=西経180度)、太い緯線は北緯20度です。(メッシュ位置は最大誤差0.2度程度。)台風付近の緯度方向ひと目盛りはおよそ111.13km、また中緯度までの経度方向ならおよそ111.32×cos(緯度)kmとなります。直径などを測りたい方は電卓や表ソフトで計算してみてください。

昔の人がたぶん農事などを通して感覚で考え出した「二百十日」。統計上は必ずしも台風が来る日という意味ではないけれど、今回のような偶然はすごいですね。




参考:
2015年・台風関連の記事(ブログ内)

今日の太陽と夕方の淡い彩雲2015/09/02

20150902太陽
今日は(も)朝からひどい風雨でしたが、正午前から少しずつ回復し、夕方にはほぼ青空となりました。数時間以上快晴が続いてくれたのは十日ぶりくらいでしょうか。

20150902太陽
左は遅い時間ですが17時頃の太陽。強い風が残っており、撮影に難儀しました。いくらかダークフィラメントが多い程度で黒点などは見当たりません。リムのプロミネンスも右下のもの以外はパッとしませんね。高度が8度程度だったため、太陽が天地方向に0.5%ほどつぶれています。(この画像では左上が天頂です。)

20150902夕方
夕方の西空は左のような感じでした。太陽周囲に淡い雲が出て、適切な減光をしながら観察するとあちこちが虹色になっています。そう、彩雲ですね。実は午前中の雲が多いときからけっこう見えていたのですが、写真写りが良くありませんでした。

20150902彩雲
右画像は左画像の雲部分を拡大撮影し、色彩を強調したもの。今日の彩雲は全体的に淡く、気付きにくかったと思われます。日没後、明後日に東方最大離角を迎える水星を探しましたが、もう雲が多くなってしまい見えませんでした。