月・金星・土星・M9が夕空で接近2016/11/03

20161103月・金星・土星の接近
想像以上に暖かく、快晴のまま夕方を迎えた今日。日没後も空には雲がほとんどありません。西空には早くも三日月が輝きだしていました。

今夕は月、金星、土星が三つどもえに接近する日。美しい夕焼けに誘われるがまま、カメラを抱えて近くの広場へ。文化の日の今日はイベントでずいぶん賑わっていたようですが、後片付けの人々や車両を避けながら星月を眺めました。

月、金星、土星は正三角形を作るように並んでいます(右画像)。月の左下には金星、右下には土星。土星のほうは今後どんどん右下へとずれてゆき、金星から離れていきます。金星は星々の日周に逆らうかのように、今後しばらくは高度を上げてゆくのです。

20161103_03953月

家に戻り、今度は月の拡大撮影。左上画像は17:50過ぎの撮影で、太陽黄経差39.53°、撮影高度14°余り、月齢3.63です。さすがに低空過ぎる上に、日中たっぷり温まった大気が激しく揺れ動き、像はカメラの液晶ファインダーでも揺れ動くのが分かるくらい。でもまぁ見たという記念になりますね。

20161103月とM9の接近
そうそう、今日はもうひとつ「接近」がありました。かなりマニアック(?)なのですが、月のすぐ北東に球状星団M9がいたのです。拡大撮影のついでに露出をたっぷりかけたコマも撮っておきました。星団に対して月が明るすぎて普通の画像処理では全部真っ白になってしまいますが、特殊な方法で星空を浮き立たせたのが右画像です。

このM天体は月の通り道近くにあるため、時々こうして人知れず月が接近したり隠したりします。明るいものではM45(プレアデス星団)やM44(プレセペ星団)が有名ですが、M9のような暗い星団もいくつか知られています。ただし撮影は非常に困難…。下記参考リンクもどうぞ。

参考:
明け方の月とM23の掩蔽(2015/02/15)
M23の掩蔽時期はいつ?(2015/02/19)
月によるM23掩蔽、ついでにリニア彗星も(2016/03/31)
アーカイブ:月の形(黄経差36度以上、72度未満)

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