台風23号が発生2016/11/03


20161103-0900気象衛星画像
昨日の記事で紹介したふたつの熱帯低気圧のうち西側のほうは、本日9:00に台風23号(MEARI/メアリー)となりました。直前の台風22号の発生から19日後、消滅からは12日6時間後となります。

左は本日9:00の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/経緯線などは筆者)。赤点円は台風/熱帯低気圧中心の直径1000km円。左のほうが23号です。どちらも西北西に向かっていますが極めてゆっくりです。今後どのように進むのでしょうか。

昨日11月2日15:20:00にこの画像を撮影しているひまわり8号のバックアップ機、ひまわり9号が打ち上げられ、衛星切り離しまで無事成功しました。順調であれば10日近くかけて静止軌道に移行するため少しずつ楕円軌道を広げて円軌道にするためのトランスファー軌道を巡っているはずです。予定の位置で静止するまでうまくいってほしいですね。

今日の太陽2016/11/03

20161103太陽
明け方まで雨が降ったり止んだりの天気でしたが、日の出と共に回復して、午前中から快晴です。

20161103太陽
左は9:50過ぎの太陽。中央近くに活動領域12605がありますが目立ちませんね。ダークフィラメントも出ていますが、いまひとつはっきり写し取れません。プロミネンスも小さいものばかりです。というわけで、今日も静穏な太陽。

月・金星・土星・M9が夕空で接近2016/11/03

20161103月・金星・土星の接近
想像以上に暖かく、快晴のまま夕方を迎えた今日。日没後も空には雲がほとんどありません。西空には早くも三日月が輝きだしていました。

今夕は月、金星、土星が三つどもえに接近する日。美しい夕焼けに誘われるがまま、カメラを抱えて近くの広場へ。文化の日の今日はイベントでずいぶん賑わっていたようですが、後片付けの人々や車両を避けながら星月を眺めました。

月、金星、土星は正三角形を作るように並んでいます(右画像)。月の左下には金星、右下には土星。土星のほうは今後どんどん右下へとずれてゆき、金星から離れていきます。金星は星々の日周に逆らうかのように、今後しばらくは高度を上げてゆくのです。

20161103_03953月

家に戻り、今度は月の拡大撮影。左上画像は17:50過ぎの撮影で、太陽黄経差39.53°、撮影高度14°余り、月齢3.63です。さすがに低空過ぎる上に、日中たっぷり温まった大気が激しく揺れ動き、像はカメラの液晶ファインダーでも揺れ動くのが分かるくらい。でもまぁ見たという記念になりますね。

20161103月とM9の接近
そうそう、今日はもうひとつ「接近」がありました。かなりマニアック(?)なのですが、月のすぐ北東に球状星団M9がいたのです。拡大撮影のついでに露出をたっぷりかけたコマも撮っておきました。星団に対して月が明るすぎて普通の画像処理では全部真っ白になってしまいますが、特殊な方法で星空を浮き立たせたのが右画像です。

このM天体は月の通り道近くにあるため、時々こうして人知れず月が接近したり隠したりします。明るいものではM45(プレアデス星団)やM44(プレセペ星団)が有名ですが、M9のような暗い星団もいくつか知られています。ただし撮影は非常に困難…。下記参考リンクもどうぞ。

参考:
明け方の月とM23の掩蔽(2015/02/15)
M23の掩蔽時期はいつ?(2015/02/19)
月によるM23掩蔽、ついでにリニア彗星も(2016/03/31)
アーカイブ:月の形(黄経差36度以上、72度未満)