夜半まで駆け足で星空観察 ― 2024/05/12
昨夕は薄雲が残りましたが、前二日間よりずっと軽微でした。ただ風が残り、夜通し続いてしまいました。夜半までには完全に雲優勢になる予報だったので急ぎ足で星月を観察。
左の月面は11日19:15頃の撮影で、太陽黄経差は約42.71°、撮影高度は約31.49°、月齢は3.29。だいぶ見やすい高度になったとは言え、強風を受けつつの撮影は難儀しました。南東リムが良く見える秤動で、フンボルトから南の海あたりがとても良く見えました。南東の四大火口列も朝を迎えましたね。南側、ヘルムホルツ、ノイマイヤーからヘールを辿り、リッテンハウスがリムぎりぎりに顔を出しているようです。南極点を越えて西側へ光が届いているのが分かりました。
北側はエンディミオンの夜が明け、デラルーももうすぐです。フンボルト海は秤動が悪く、リムが少し凹んで見える程度。危難の海内の北側を走るオッペル尾根が彗星の尾のように微かに光っています。豊かの海南部には海の中央あたりに盛り上がった山の端が光り出していました。どの山だろうと調べるとマクルーアの東に点在するサテライトクレーターあたりのようです。ゲイキー尾根も線のように光り始めています。
月が低くなるころ望遠鏡を設置し直し、紫金山・ATLAS彗星(C/2023 A3)およびかんむり座T星を撮影(下A・B画像)。紫金山・ATLAS彗星の尾がずいぶん長くなったと感じますが、これは尾の成長と言うより地球との位置関係が変わり、だんだん横から見るようになったからと考えられます。下画像では少なくとも8′角の長さがありました。T CrBは10.0等程度と変わりません。望遠鏡が風に振り回されて星像が歪です。
撮影と平行して、(無駄だとは分かっていましたが)北空にオーロラが見えないか観察。北海道や東北地方で見えたと言う報告が続々入り、能登半島でも見えたようです。またIndian Astronomical Observatory(北緯32.78°!)のライブカメラにも写っていたり、北米フロリダやメキシコでも見えた(北緯24.7°!!)そうです。日本での画像をいくつか拝見すると北極星より高いところまで写っているので、インドやメキシコで見えたと言うのも納得。ひょっとしたら日本では沖縄含めどこでも見えたかも知れません。街明かりがなければ我が家でも確実に見えたでしょう。低緯度オーロラとは言いますが、普段北極圏や南極圏でしか見えないものが緯度50-40°あたりでも見える、と言う程度の「低緯度」です。まさか30°台、20°台まで範囲に入るとは思いもしませんでした。
ここ500年ほどでどれくらい低緯度でオーロラが見えたかと言う記事がspaceweather.comのアーカイブ記事にあります。これによれば北緯は16°付近、南緯は19°付近の記録が残っているようです。
左の月面は11日19:15頃の撮影で、太陽黄経差は約42.71°、撮影高度は約31.49°、月齢は3.29。だいぶ見やすい高度になったとは言え、強風を受けつつの撮影は難儀しました。南東リムが良く見える秤動で、フンボルトから南の海あたりがとても良く見えました。南東の四大火口列も朝を迎えましたね。南側、ヘルムホルツ、ノイマイヤーからヘールを辿り、リッテンハウスがリムぎりぎりに顔を出しているようです。南極点を越えて西側へ光が届いているのが分かりました。
北側はエンディミオンの夜が明け、デラルーももうすぐです。フンボルト海は秤動が悪く、リムが少し凹んで見える程度。危難の海内の北側を走るオッペル尾根が彗星の尾のように微かに光っています。豊かの海南部には海の中央あたりに盛り上がった山の端が光り出していました。どの山だろうと調べるとマクルーアの東に点在するサテライトクレーターあたりのようです。ゲイキー尾根も線のように光り始めています。
月が低くなるころ望遠鏡を設置し直し、紫金山・ATLAS彗星(C/2023 A3)およびかんむり座T星を撮影(下A・B画像)。紫金山・ATLAS彗星の尾がずいぶん長くなったと感じますが、これは尾の成長と言うより地球との位置関係が変わり、だんだん横から見るようになったからと考えられます。下画像では少なくとも8′角の長さがありました。T CrBは10.0等程度と変わりません。望遠鏡が風に振り回されて星像が歪です。
撮影と平行して、(無駄だとは分かっていましたが)北空にオーロラが見えないか観察。北海道や東北地方で見えたと言う報告が続々入り、能登半島でも見えたようです。またIndian Astronomical Observatory(北緯32.78°!)のライブカメラにも写っていたり、北米フロリダやメキシコでも見えた(北緯24.7°!!)そうです。日本での画像をいくつか拝見すると北極星より高いところまで写っているので、インドやメキシコで見えたと言うのも納得。ひょっとしたら日本では沖縄含めどこでも見えたかも知れません。街明かりがなければ我が家でも確実に見えたでしょう。低緯度オーロラとは言いますが、普段北極圏や南極圏でしか見えないものが緯度50-40°あたりでも見える、と言う程度の「低緯度」です。まさか30°台、20°台まで範囲に入るとは思いもしませんでした。
ここ500年ほどでどれくらい低緯度でオーロラが見えたかと言う記事がspaceweather.comのアーカイブ記事にあります。これによれば北緯は16°付近、南緯は19°付近の記録が残っているようです。