久しぶりに会うパンスターズ彗星(C/2016 R2)2018/11/30

20181130パンスターズ彗星(C/2016R2)
昨夜から今朝は晴れ予報だったので色々計画していましたが、夜半過ぎまでベタ曇、通り雨もありました。結局晴れたのは明け方の2時間程度でした。

美しい下弦の月が空を照らしており、明るい流れ星もふたつ数えることができました。それだけでも十分満足でしたが、気温が4度以下まで下がって透明度が良くなったので、つい欲をかいて、気になっていた彗星をひとつ撮影しました。それは夜明けにやっと昇ってくるようになったパンスターズ彗星(C/2016R2)です。ちょうど1年前の2017年秋頃から今年始めにかけて明るくなり、「青い尾を伸ばす彗星」として話題になりましたね。

しばらくは北空低空をさまよっていたのですが、最近ようやく明け方の東側へ抜け、だんだん高度が上がるようになったのです。推定光度13等後半から14等前半程度、青い尾もすっかり消えてしまいましたが、電線の隙間からなんとか再開することができました。ときおり冷たい風が望遠鏡を揺らして難儀しましたが、湿気はほとんど無く、手が乾燥したほどの良い気候です。夜明けの金星やスピカ、アルクトゥルスも高くなり、冬だなぁ…としみじみ感じました。

参考:
パンスターズ彗星(C/2016 R2)に関係する記事(ブログ内)

今日の太陽2018/11/30

20181130太陽
朝からよく晴れています。少しだけ冷たい風が吹きますが、まずまずの穏やかな天気でしょう。

左は10時頃の太陽。活動領域はないと思っていたのですが、昨夜の間に右端近くに活動領域12728の採番がされていました。

20181130太陽リム
SDOなどの画像で明るく見えていた部分のようです。今までも小さな黒点が確認できていたのですがなかなか番号が付きませんでした。左画像ではよく分かりません。左下リムのプロミネンスは見えなくなりましたが、左上は健在でした。昨日ほどではありませんが、まだ大きいですね。

20181130-0018LASCO-C3
太陽観測衛星SOHOのLASCO-C3カメラ画像を見ると、26日に合を迎えた木星、27日に内合を迎えた水星が揃ってさそり座頭部に輝いていました。右に引用の上、ステラナビゲーターのさそり座イラストなどを描き加えました。

木星と水星は次第に太陽の右側(西側)へ離れてゆきますので、少し経つと明け方の空に顔を出すでしょう。この二星は12月22日明け方、南東の超低空で離角0.8°まで大接近します。更に1ヶ月後の2019年1月22日・23日には木星と金星が約2.5°まで接近し、ゴージャズな夜明けを演出します。晴れたらぜひご覧になってください。