ハワイ近くのトロピカルストーム「WALAKA」 ― 2018/10/01
今年は度々ハワイ近くを嵐が通りましたが、またひとつ、Tropical Storm「WALAKA」が通りかかっています。既に経度はハワイより西に過ぎ、今後発達しながら北上する見込みとのこと。ハリケーンクラスになるかも知れませんが、距離があるのでハワイ諸島に大きな影響はないようです。
左は本日10月1日3:00の気象衛星ひまわり画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/地図・経緯線などは筆者)。8月上旬に越境して台風17号になったハリケーン「HECTOR」や、8月下旬のハリケーン「LANE」の画像と比べると、同じ時刻なのに背景の海による太陽の照り返し(sunglint)の位置がかなり違うことにお気づきでしょうか。季節が変わり、太陽位置が地球赤道より南側へ移動したからです。季節によって南中時刻に差が出る「均時差」の影響もあります(→参考記事)。
赤道上空にいるひまわりを基準にすると、季節による太陽位置の変化は衛星画像の写り具合に様々な影響を与えることが分かります。
(午後追記)「WALAKA」は本日9:00JST(1日0:00UT)に最大風速65ノットとなったため、ハリケーンになりました。今後カテゴリー3ないし4まで発達する見込みです。
今日の太陽 ― 2018/10/01
台風24号による暴風雨は明け方まで続き、20mm/hの雨と17m/sを越す風に見舞われました。でもあっと言う間に台風一過、朝から良い天気になりました。朝からは5m/s前後の強風が時々吹く程度。蒸した南寄りの風なので、気温がかなり高くなりそうです。
左は9:50過ぎの太陽。なんと新たな活動領域12723が中央右下にできていました。小さな黒点も見えています。三日前に見えた南半球のフィラメントは見えなくなりました。でも新しいプロミネンスがあちこちに出ていて素晴らしい!
(追記)当地・茨城にあるほとんどのアメダスポイントで、11時台に30度を越えました。最高気温が猛暑日に届きそうな勢いです。10月に入っても真夏日は少なからずあります。猛暑日も一回・一箇所だけありました(2013年10月9日)。
右図は2011年から2017年までの10月の真夏日日数。特に上旬では100地点越えもあり得るのですね。どうか熱中症に気を付けてくださいね。
左は9:50過ぎの太陽。なんと新たな活動領域12723が中央右下にできていました。小さな黒点も見えています。三日前に見えた南半球のフィラメントは見えなくなりました。でも新しいプロミネンスがあちこちに出ていて素晴らしい!
(追記)当地・茨城にあるほとんどのアメダスポイントで、11時台に30度を越えました。最高気温が猛暑日に届きそうな勢いです。10月に入っても真夏日は少なからずあります。猛暑日も一回・一箇所だけありました(2013年10月9日)。
右図は2011年から2017年までの10月の真夏日日数。特に上旬では100地点越えもあり得るのですね。どうか熱中症に気を付けてくださいね。
猛烈な台風になった25号 ― 2018/10/02
10月始まりと共に台風24号が列島を駆け抜けたのも束の間、南に迫る25号も本日2日3:00に「猛烈な」クラスになってしまいました。左画像は3:00の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。夜間なので赤外線の白黒画像です。赤点円は台風中心の直径1000km円を示します。小さく引き締まった台風の目が不気味ですね。
25号は24号の進路より若干南寄りに進んでいますが、このままだと南西諸島への影響は避けられないでしょう。気象庁の予報では24号よりもやや西に膨らんだ進路となる見込みですが、各国の気象モデルを比較するとこれまた色々な意見があって、まとまりません。今日時点の予報円もかなり大きなものです。
気象庁速報値を使って、25号発生以降の中心気圧、最大風速、強風域直径、および移動速度と累積移動距離の変化グラフを記事下に掲載しました。このグラフは台風が弱くなるまで適宜更新する予定なので参考にしてください。
(下図:2018/10/7 4:00更新/温帯低気圧になったので更新終了)
【午後追記】右は12:00の台風25号とハリケーンWALAKSA。気象衛星ひまわりからは両方いっぺんに見えます。この時点のスペックは次の通り似たような状態でした。
台風25号:中心気圧915hPa、最大風速105ノット(10分間平均)
ハリケーンWALAKSA:中心気圧920hPa、最大風速140ノット(1分間平均)、カテゴリー5
台風一過の彗星たち ― 2018/10/02
昨日は午後から少し雲が出たものの、概ね良い天気。強い風が宵まで残りましたが、夜半前にはほとんど無風の快星となりました。深夜にはグレージング現象が起こり、星仲間から観測に成功したとのメール。私の住まいからは完全に月に隠されてしまいましたが、少し霞んだ月を眺めて過ごしました。
少し経つと透明度がかなり上がったので、1時過ぎから明け方まで三つの彗星を撮り歩きました(上画像)。64Pは彗星自体が明るい上に天頂近くで撮りやすかったのですが、対して46Pは彗星が暗い上に南の低空でファインダー導入すら難しい状況。月明かりと低空の霞で空は明るく、画像処理に苦労しました。46Pは10月末にかけて更に南下しますが、その後北上に転じ、12月の地球大接近の頃には天頂付近へやって来ます。肉眼彗星になるかも知れないので楽しみですね。
明け方の21Pはピークを過ぎてだんだん高度が下がり、撮影が難しくなってきました。それでもまだ立派な姿を見ることができます。上画像撮影時は月との距離が20°あまりあったのですが、それでも緑のコマや長い尾が写りました。月夜の街中でこれだけ写れば大満足。今月下旬くらいまではギリギリ楽しめそうです。
参考:
ウィルタネン周期彗星(46P)に関係する記事(ブログ内)