やっと捉えたみちびき2号、明け方には月と金星も ― 2017/07/21
昨夜から今朝にかけて時々薄雲が湧きましたが、それなりの星夜でした。幾つか観察したものがありましたが、その中から2つご紹介します。
まずは今年6月1日に打ち上げが成功した準天頂衛星「みちびき2号」をようやく捉えたこと。軌道に乗って以降何回か挑戦していたのですが、なかなか難しい対象でした。静止衛星なら暗くても止まっているため、望遠鏡を向けさえすれば十分な露出で写せます。でもみちびき2号は静止衛星並みの暗さなのに動いてしまうため、カメラセンサーの一箇所に光を集めることができません。幾つかの工夫が必要なのですが、それはまたあらためて記事にする予定です。
左上画像は日付が21日になって30分経ったころ撮影したもの。今回は静止衛星撮影同様に固定撮影にしました。αDelと書いてある明るい軌跡がいるか座α星。たくさんの星々が東から西(左から右)へ移動する中で、消えそうなほど暗い軌跡が斜め右上に向かって移動していますね(赤矢印にはさまれた位置)。これがみちびき2号です。とても暗いため高感度撮影&ハイコントラスト処理で、画質はざらついています。
みちびき2号は2010年に打ち上げられたみちびき1号とほぼ同じコースを飛んでいますが、日本上空にやって来るタイミングが違います。2017年内に3号と4号が打ち上げられる予定で、2023年頃までには7機体制を目指しています。そうなると代わる代わる日本の天頂近くに衛星がいる状態となり、得られる恩恵は計り知れないでしょう。
さてお次は明け方の月と金星の接近。今朝は金星より月のほうが低く、金星が見えてもしばらく月の姿は見えません。ところが待っても待っても月が見えず、おかしいと感じました。よくよく見ると低空に雲があったのです。月が雲を抜けるまでにすっかり薄明時間となってしまいました。
でもおかげでとても素晴らしい光景を目に焼き付けることができました。右は3:30近くの撮影で、諸事情により画像上を天の北方向に向けています。実際は月と金星が上下に並んでいました。月を露出オーバー気味に撮影しましたが、暗い星や地球照がとてもよく分かりますね。次に両天体が接近するのは約1ヶ月後の8月19日明け方。離角は今回と同じくらいですが位置関係は変わります。
参考:
アーカイブ:昼間に月と金星が近い日
まずは今年6月1日に打ち上げが成功した準天頂衛星「みちびき2号」をようやく捉えたこと。軌道に乗って以降何回か挑戦していたのですが、なかなか難しい対象でした。静止衛星なら暗くても止まっているため、望遠鏡を向けさえすれば十分な露出で写せます。でもみちびき2号は静止衛星並みの暗さなのに動いてしまうため、カメラセンサーの一箇所に光を集めることができません。幾つかの工夫が必要なのですが、それはまたあらためて記事にする予定です。
左上画像は日付が21日になって30分経ったころ撮影したもの。今回は静止衛星撮影同様に固定撮影にしました。αDelと書いてある明るい軌跡がいるか座α星。たくさんの星々が東から西(左から右)へ移動する中で、消えそうなほど暗い軌跡が斜め右上に向かって移動していますね(赤矢印にはさまれた位置)。これがみちびき2号です。とても暗いため高感度撮影&ハイコントラスト処理で、画質はざらついています。
みちびき2号は2010年に打ち上げられたみちびき1号とほぼ同じコースを飛んでいますが、日本上空にやって来るタイミングが違います。2017年内に3号と4号が打ち上げられる予定で、2023年頃までには7機体制を目指しています。そうなると代わる代わる日本の天頂近くに衛星がいる状態となり、得られる恩恵は計り知れないでしょう。
さてお次は明け方の月と金星の接近。今朝は金星より月のほうが低く、金星が見えてもしばらく月の姿は見えません。ところが待っても待っても月が見えず、おかしいと感じました。よくよく見ると低空に雲があったのです。月が雲を抜けるまでにすっかり薄明時間となってしまいました。
でもおかげでとても素晴らしい光景を目に焼き付けることができました。右は3:30近くの撮影で、諸事情により画像上を天の北方向に向けています。実際は月と金星が上下に並んでいました。月を露出オーバー気味に撮影しましたが、暗い星や地球照がとてもよく分かりますね。次に両天体が接近するのは約1ヶ月後の8月19日明け方。離角は今回と同じくらいですが位置関係は変わります。
参考:
アーカイブ:昼間に月と金星が近い日