天気が崩れる前に新星を観察 ― 2018/07/03
昨夜から今朝も前夜と同じように晴れ、また風が残りました。風は前夜よりやや強く惑星強拡大観察向けではなかったので、少し写野を広げて別天体を撮影しました。
左画像は6月29日明け方、茨城県の桜井幸夫さんが発見した新星「TCP J18292290-143040」。たて座に現れ、10等台で観測されています。場所は土星の8°あまり北側で、画像内の一番明るい星はたて座γ星ですから探しやすいでしょう。桜井さんは一眼レフと焦点距離180mmのカメラレンズのみでこの新星を見つけています。重量のある機材に頼らなくても、小さな機材と大きな努力とで天体発見できるスタイルですね。素晴らしいです。
この他、7月1日の記事に書いた小惑星2018 MB7も写してみましたが、暗い割に移動が速いため、いまのところ検出できていません。3m/s前後の風が望遠鏡を度々揺らし、星像がかなり悪化しました。今夜からしばらくは天気が悪そうです。
左画像は6月29日明け方、茨城県の桜井幸夫さんが発見した新星「TCP J18292290-143040」。たて座に現れ、10等台で観測されています。場所は土星の8°あまり北側で、画像内の一番明るい星はたて座γ星ですから探しやすいでしょう。桜井さんは一眼レフと焦点距離180mmのカメラレンズのみでこの新星を見つけています。重量のある機材に頼らなくても、小さな機材と大きな努力とで天体発見できるスタイルですね。素晴らしいです。
この他、7月1日の記事に書いた小惑星2018 MB7も写してみましたが、暗い割に移動が速いため、いまのところ検出できていません。3m/s前後の風が望遠鏡を度々揺らし、星像がかなり悪化しました。今夜からしばらくは天気が悪そうです。
今日の太陽 ― 2018/07/03
台風7号活動中に新たな台風のたまご発生 ― 2018/07/03
強い台風7号はゆっくりした速度で北上しながら南西諸島や九州、四国、中国に大雨をもたらしています。また北上した梅雨前線が北海道に停滞し、かなりの降水量になりました。このため石狩川上流の雨竜川で正午前に氾濫、石狩川下流にも氾濫情報が出ています。住宅冠水などもあったようです。18:00現在も水位が氾濫危険水位をオーバーしているところがまだあります。九州でも宮崎県の小丸川が氾濫注意レベルに達しました。現地のみなさん、十分ご注意ください。
左画像は15:00の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。ナチュラルカラー処理のため、水色の雲は活発に上昇した氷粒状態、白やグレイの雲は低層の水粒状態を表します。赤点円は台風中心の直径1000km円。この時点で気象庁から新たに「台風になるかも知れない熱帯低気圧」が発表になりました。右下の赤点円がそうです。この雲のかたまりは台風7号が発生したとき既に東側に見えていました。しばらくあまり動かず、ばらけたりまとまったりしていましたが、昨日頃から弱い渦構造を取り始めていました。
台風7号は今後北海道へと向かうかも知れません。またその後現在の熱帯低気圧も台風になって日本に上陸するかも知れません。まもなく各地で梅雨明けが始まる時期ですが、今年は様子がまるで違うようですね。河川氾濫が収まっても、またすぐ次の危険因子がやって来ます。油断しないで過ごしましょう。
【参考】
気象庁サイトから降水ナウキャストを引用し、2日午後から強まった北海道の降雨を並べてみました。この間、道央付近には強い雨のエリア(黄色や赤の部分)が途切れることはありませんでした。
また下記は同じく気象庁サイトからの引用で、3日0時から6時間ごと、18時までの九州・四国・中国地方の降水状況を示しました。これだけ時間が経ってもまだ大雨のエリアがあります。15時台から17時台にかけて、四国に記録的短時間大雨情報が3回発表になっています。雨の被害は台風中心だけでなく、離れた地域(セオリー通りだと台風の右側=湿った南風が流入する側)にも多く存在することがよく分かりますね。
参考:
アーカイブ「梅雨」
台風7号は低気圧へ、熱帯低気圧は台風8号に発達 ― 2018/07/04
台風7号は本日15時に温帯低気圧へ変わりました。上陸こそしなかったものの、近海をノロノロ進んだため風雨の被害はかなり大きなものでした。今夜もまだ影響が残りそうです。
いっぽう昨日発表になった熱帯低気圧はゆっくり北西へ進んでいます。左画像は本日15:00の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。ナチュラルカラー処理のため、水色の雲は活発に上昇した氷粒状態、白やグレイの雲は低層の水粒状態を表します。赤点円は熱帯低気圧中心の直径1000km円。昨日よりも雲がまとまっています。
この熱帯低気圧は明日にも台風になる見込みで、今回の台風7号より強くなることが予想されているようです。気象庁アナウンスはまだありませんが、右のJoint Typhoon Warning Center(JTWC)予報によると来週頭ごろの最大風速が95ノット(約50m/s)とあり、これは「非常に強い台風」と言われるレベルです。
土砂災害、河川氾濫、家屋倒壊、農作物被害…挙げていくときりがありません。一難去ってまた一難とは言いたくありませんが、防災は根負けしたら終わりです。安心できるようになるまで気を抜かないようにしなくてはいけませんね。
(追記)気象庁からの発表で、この熱帯低気圧は4日21時に台風8号「マリア/MARIA」となりました。直前の台風7号発生から5日12時間後、消滅からはわずか6時間後になります。
右は発生した21時の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。夜間のため赤外モノクロ画像です。赤点円は台風中心の直径1000km円。北西に進んでおり、二日後には暴風域ができる予報です。来週前半には再び沖縄近辺に接近する予報です。十分ご注意ください。
しかし…なんだ…息つく暇もありませんねぇ。もし東京オリンピックの時にこんな風だったら、どうなることやら。