火星の大接近まであと4ヶ月!2018/03/31

2018年火星大きさ比較
忘れられている感があるのですが、あと4ヶ月で火星が地球に接近します。しかも約15年ぶりの「大接近」となり、1900年から2300年に起こる全187回の火星接近の中では地心距離順で17位という好成績なのです。

2年前の2016年5月末にも火星接近がありました。早くからニュースで「大接近だ」などとだいぶ騒がれた印象が残っています。今年のほうがずっとに接近するのに、コアな天文ファンを除けばあまりネタになってないのは何故でしょうか?

左はStellariumで描いた本日と大接近当日の火星比較。たった4ヶ月でこんなに見た目が変わり、それに伴って明るさも変わります。面白いところでは「外惑星でも結構影ができて、欠けて見える」のも観察ポイント。これは大接近当日だけ見ても分からないことです。

右下図は大接近プラスマイナス5ヶ月にわたる大きさと光度の変化。早起きして天宮1号や月惑星接近の観察ついでに火星にも目を向けてみましょう。今年1月中旬に始まった明け方の惑星会合から眺めていた方は分かると思いますが、土星より暗かった火星はこの二週間で一気に土星を追い越して明るくなりました。接近していますから肉眼ですぐ比較できますよ。図からも分かりますが光度変化は接近前のほうが若干急で、それを実感できるのです。これまた接近当日の観察だけでは全く知り得ないことですね。実物を見て感じ取り、なぜ非対称なのか考えてみましょう。

2018年火星大接近
天体観察の世界は機材偏重、撮影重視の傾向にあって、また大きな現象はその当日だけイベント扱いで大騒ぎするような時代の波があるようです。でも、火星接近に限らず、天文の醍醐味は「長期に渡って変化の様子を見ること」だと考えています。機材がなくてもできること、撮影しなくてもできることはたくさんあります。例えば惑星の「惑」は順行や逆行といった「動きまわること」を表現してますが、こんな知識は教科書やネットで1分もあれば獲得できます。でも、何ヶ月もかけて肉眼でスケッチしてようやく理解することだってできるでしょう。

先人の追体験に過ぎないことでも、この「時間をかけること」「時間がかかることを知ること」を私は無駄とは思いません。むしろ人間に一番必要なステップとさえ感じます。特に初心の方やこどもたちには、図鑑やネットでお腹いっぱいにすることなく、出どころさえ分からない二次情報を得ただけで満足するようなことは避けてほしい。時間をかけて実物を見て深く感じ、ご自身の頭で考えてほしいと願っています。別に学者にならなくて良いですから。

あと4ヶ月で火星はどう変わるのでしょうか。更に4ヶ月経って今年年末にはどうなっているのでしょうか?来年は?再来年は?その理由は?さあ、好奇心を空に向けてみませんか?

参考:
2018年火星の地球接近に関する記事(ブログ内)

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