令和最初の満月(ブルームーン)を楽しむ2019/05/19

20190518-17589月
昨夕から雲が多くなりましたが、夜になるとおぼろ月が登ってきました。何とかブルームーンを迎える満月を撮りたいと思いましたが、期待するのも束の間、あっと言う間に厚めの雲が多くなって望み薄…。それでも諦めず機材をセットしたまま30分おきくらいに空模様を伺っていると、22時を過ぎた頃から30分程度だけ少し雲が薄くなって、どうにか撮影することができました。

左は22:30前の撮影で、太陽黄経差は約175.89°、撮影高度は約37°51′、月齢13.61です。雲越しなので通常の満月撮影よりも感度を倍、露出を4倍に伸ばしてもまだ光量不足。それでも満月8時間前の姿をカメラに収められたのは幸運以外の何ものでもありません。

20190518彩度を上げた満月
ちょっと面白いと思うことがありました。左画像は通常の画像処理手順を踏まえRAW画像からホワイトバランスを手動修正して「白っぽい月」にしましたが、撮って出しのjpeg(オートホワイトバランス)を見るとやや青っぽく感じたんです。そこで、試しにjpeg30枚を無加工でコンポジットし、そのまま彩度を95%強調したのが右画像。明らかにシアンの傾向が強いですね。カメラ内の画像処理エンジンが「ここはこういう色だ」と判断したわけです。

元々の月面地形発色や光学系色収差などの影響もあるでしょうが、やはり薄雲による光環効果が支配的かなと考えられます。(※薄雲による光環の最内部は青味かがる。→例えば2018年9月24日・名月記事の光環画像中心付近をご覧になってください。)ブルームーンと言うにはややおかしな色ですが、「微粒子越しに月を見る場合、青く見えることがある」という事例の参考になるかと思います。

20190518月暈と内接ハロ
撮影中ずっと月暈が見えていましたが、撮影後あらためて見ると、月暈上部にフタをするような形で「外接ハロ」が見えていました(左画像)。肉眼で色が分かるほど濃いものを見たのは久し振り。この後日付が変わる頃には月が見えなくなるほど曇ってしまいました。

かくして少々フライングながら、令和時代最初の満月を楽しむことができました。これで今年は5連勝です。めでたしめでたし。

参考:
明日朝の満月がブルームーンだって知ってた?(2019/05/18)
平成最後の満月です(2019/04/20)
アーカイブ:満月とブルームーンの一覧

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