越境してきた台風12号 ― 2015/07/14
昨日9時に台風9号が消滅したため、ダブル台風解消でひと安心…。と思ったのも束の間、同じ時間に台風12号が発生しました。ニュースで紹介されていますが、この台風は「越境台風」です。つまり気象庁管轄外である場所から入り込んで台風として扱われるようになったのです。
左画像は昨日正午に気象庁が発表したひまわり衛星画像を元に加工したものです。台風12号は見慣れた範囲よりかなり東(右)寄りですね。7月10日の記事を書いているとき既に衛星画像に写っていたのですが、よもやこっちまで来るとは…。
※越境時に台風かどうかの判断はしてません。
※この文字色の台風は上陸したケースです。
ハワイが画像右に見えますが、日本とハワイとの間には例の「日付変更線」、つまり東経180度があります。東経100度・東経180度・赤道に囲まれた範囲のみ「台風」として扱う決まりですので、ハワイ西のミッドウェー島あたりで発生した熱帯低気圧やハリケーンが西へ進み、「台風」扱いになったり、逆に外へ出てしまって台風ではなくなるケースがたまにあるのでした。台風に昇進!というより、個人的には窓際族の左遷みたいな印象ですなんですけど(笑)
越境台風はどれくらいの頻度でしょうか?1980年から2014年まで調べたら右表のようでした。年によって多かったり数年以上来なかったり、かなりの斑っ気です。近年では2006年以降途切れていたのに、2013年から今回まで3年連続となりました。日本に来る前に消えてしまうのもありますが、いっぽう希に日本に接近したり上陸して猛威を振るう場合もあったようです。今年の12号も、いま遠いからといって安心はできませんね。
越境日時と発生日時が異なるケースもあると思います。正確な越境時刻や、越境前の「前身」がどうだったかまでは調べていません。ハリケーン転身組も多そう…。機会があれば調べてみますが、近い将来は地球全体をシームレスに管理して欲しいですね。それにしても、こういう状況がたちどころに分かるのも気象衛星のありがたさ。荒れ狂う嵐がいつどこからやって来るのか分からない昔の人の暮らし、自分にはまるで想像もできません。
参考:
2015年・台風関連の記事(ブログ内)
左画像は昨日正午に気象庁が発表したひまわり衛星画像を元に加工したものです。台風12号は見慣れた範囲よりかなり東(右)寄りですね。7月10日の記事を書いているとき既に衛星画像に写っていたのですが、よもやこっちまで来るとは…。
【越境台風・1980-2014年調べ】
年 | 台風番号 | 発生(JST) | 寿命 |
---|---|---|---|
1985年 | 15号 | 8月31日 21:00 | 180時間 |
1986年 | 11号 | 8月9日 15:00 | 144時間 |
1986年 | 17号 | 9月19日 15:00 | 270時間 |
1987年 | 17号 | 9月28日 21:00 | 150時間 |
1988年 | 17号 | 9月8日 21:00 | 126時間 |
1989年 | 1号 | 1月18日 9:00 | 42時間 |
1990年 | 13号 | 8月13日 21:00 | 30時間 |
1992年 | 2号 | 2月4日 3:00 | 24時間 |
1992年 | 21号 | 9月27日 9:00 | 240時間 |
1992年 | 27号 | 10月25日 21:00 | 228時間 |
1993年 | 10号 | 8月20日 3:00 | 204時間 |
1994年 | 15号 | 8月13日 9:00 | 36時間 |
1994年 | 20号 | 8月28日 21:00 | 270時間 |
1994年 | 33号 | 10月23日 21:00 | 42時間 |
1997年 | 19号 | 9月4日 9:00 | 309時間 |
1997年 | 28号 | 12月8日 3:00 | 348時間 |
1999年 | 11号 | 8月20日 9:00 | 78時間 |
1999年 | 12号 | 8月20日 15:00 | 66時間 |
2002年 | 10号 | 7月20日 21:00 | 18時間 |
2002年 | 17号 | 8月30日 12:00 | 255時間 |
2002年 | 24号 | 11月3日 21:00 | 84時間 |
2006年 | 12号 | 8月27日 21:00 | 246時間 |
2013年 | 13号 | 8月18日 21:00 | 156時間 |
2013年 | 14号 | 8月19日 15:00 | 6時間 |
2014年 | 13号 | 8月7日 15:00 | 120時間 |
※この文字色の台風は上陸したケースです。
ハワイが画像右に見えますが、日本とハワイとの間には例の「日付変更線」、つまり東経180度があります。東経100度・東経180度・赤道に囲まれた範囲のみ「台風」として扱う決まりですので、ハワイ西のミッドウェー島あたりで発生した熱帯低気圧やハリケーンが西へ進み、「台風」扱いになったり、逆に外へ出てしまって台風ではなくなるケースがたまにあるのでした。台風に昇進!というより、個人的には窓際族の左遷みたいな印象ですなんですけど(笑)
越境台風はどれくらいの頻度でしょうか?1980年から2014年まで調べたら右表のようでした。年によって多かったり数年以上来なかったり、かなりの斑っ気です。近年では2006年以降途切れていたのに、2013年から今回まで3年連続となりました。日本に来る前に消えてしまうのもありますが、いっぽう希に日本に接近したり上陸して猛威を振るう場合もあったようです。今年の12号も、いま遠いからといって安心はできませんね。
越境日時と発生日時が異なるケースもあると思います。正確な越境時刻や、越境前の「前身」がどうだったかまでは調べていません。ハリケーン転身組も多そう…。機会があれば調べてみますが、近い将来は地球全体をシームレスに管理して欲しいですね。それにしても、こういう状況がたちどころに分かるのも気象衛星のありがたさ。荒れ狂う嵐がいつどこからやって来るのか分からない昔の人の暮らし、自分にはまるで想像もできません。
参考:
2015年・台風関連の記事(ブログ内)