昨夜の小惑星163373と明け方の月2020/02/12

20200212_21418月
昨夜から今朝にかけて一応晴れたものの、ときおり雲が流れていました。天気予報通り前夜より気温が下がりましたが、それでもマイナス2度程度。先週の寒波時に比べたら軽いものです。

明け方に南中を過ぎた月を眺めてみました。左は3:15頃の撮影で、太陽黄経差は約214.17°、撮影高度は約56.4°、月齢17.86です。欠け際で目立つのは南半球にあるジャンセンの「総合デパート」のようなコンプレックスクレーターや、北半球のアトラスとヘラクレスのコンビ。危難の海はだいぶ夜に包まれたようです。早くも月面Kが見え出しましたね。

秤動は南極側を過ぎて反時計回りに東側へ移ってきました。今は良く見えている西のグリマルディも、下弦を過ぎるとだいぶ端へ追いやられてしまうでしょう。

20200211小惑星163373
ところで月観察の3時間あまり前、日付をまたいで、地球接近中の小惑星163373(→2020年2月11日記事参照)を観察しました(右画像/中央横向きの線状軌跡)。11日23:40ごろから65分間の露出です。湿度がやや高くて透明度が悪く、ときおり薄雲が通過したためコントラストよく写すことができません。月明かりもあったので尚更ですね。移動が速くなったせいもありますが、2月9日満月時の撮影より悪像となってしまいました。

観察したい対象があるのに天気が優れないという状況は『天文あるある』ですが、日を変えれば再挑戦可能な星雲や銀河などと違って、今しか見ることができない現象の場合は深刻です。場合によっては悪天候を押しての強行撮影などが必要な場合もあります。そんな時にも慌てないような、悪状況下の練習だって必要でしょう。

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