寒空高く輝く月2020/02/07

20200206_14383月
昨夕から今朝にかけてもよく晴れました。強風は宵のうち残っていましたが、じき止みました。日中の気温が5度までしか上がらなかったところに来て、夜はどんどん下がり、7日0:00時点でなんとマイナス5.6度、明け方にはマイナス6.5度になりました。当地・茨城県南部では冬にマイナス4度を下回ることは滅多にありません。マイナス6度なんて、記憶にある限りここ30年の間に数回です。寒いはずだ…。

夜半前には間もなく月齢13になろうというお月様が煌々と輝いていました。21時過ぎに最高高度77.2°を記録し、見上げる首が痛くなるほど。日付をまたいで23:30頃から24:30ごろにかけて、厳寒のお月見を楽しみました。左の全体像は6日23:30過ぎの撮影で、太陽黄経差は約143.83°、撮影高度は約58.7°、月齢12.7です。昨日ははっきり見えなかったアリスタルコスやシッカルドが見えていました。冬なので大気の揺らぎが大きかったけれど、風や雲の心配がなかったため、調子に乗って拡大カラー撮影もしてみました(下画像)。

A画像の明暗境界にごくうっすらとリュンカーが写っていますが、際過ぎて分かり辛いですね。B画像のアリスタルコスは日が当たってることもありますが、クレーターの内側自体が白っぽいです。これは地球照や皆既月食など日が当たらない状況下でもはっきり見えることで確認できますよ。コペルニクスは日が当たり過ぎて凹凸がはっきりしませんが、代わりにクレーター内の色の差が明確になってます(左上4分の1がオレンジ色になっている)。また、いわゆる「黒いクレーター」(Dark Halo Craters/DHC)が周囲に見えています。

C画像では、ティコ周囲が若干暗くなっているのが分かるでしょうか。明るい光条が四方八方に伸びてるからティコ全体が明るいと思われがちですが、クレーター周囲だけ花びらのように赤暗くなってるんです。(上の全体像でもよく分かります。)これはコペルニクスやケプラーの光条(B画像内)など多くの光条付きクレーターと最も異なる点ですね。

細かく観ていると楽しみが尽きませんが、手足が冷え切ってしまったので観察終了となりました。

  • 20200206虹の入り江付近

    A.虹の入り江付近
  • 20200206コペルニクスからアリスタルコス付近

    B.コペルニクスからアリスタルコス付近
  • 20200206ティコからシッカルド付近

    C.ティコからシッカルド付近


今日の太陽2020/02/07

20200207太陽
朝からゆっくり雲が増えつつあります。日光が完全に遮られる程では無いものの、昨日のような快晴は望めそうにありません。

20200207太陽リム
左は10:45頃の太陽。霞のような薄雲越しの撮影です。活動領域はありません。昨日から続く右上リムのプロミネンスが崩れたループのようになりながら高く上がっていました。同様に左上リムのものも少し高くなっています。

昨日に比べれば最高気温が1度ほど高いものの、今日も二桁には届きません。今までが異常に暖かかったのですね。昨日や今日のほうがこの季節本来の気候です。