2月にも月とプレセペ星団が接近2020/02/09

20200208月とM44の接近
昨夕は晴れていたものの、丸い月が登ると共に雲が度々通過するようになりました。2020年1月12日記事の一覧に示したように、宵から月とプレセペ星団(M44)が接近しているはず。少しモヤがかかっているものの、曇ってしまう前に撮影を試みました。

望遠鏡を向けると、1月よりもずっと近くなっています。おかげで一段階大きな望遠鏡を使い拡大率を上げることができました。左画像は多段階露光で明るい月面から星団の暗い星々まで1枚にまとめてあります。

月の右下、広範囲にパラパラ見える星の集まりがプレセペ星団。満月は明日ですが、さすがにこれだけ近いと月明かりが強烈すぎて微光星が消えてしまい、星団の特徴である地味な星々の大半が写りません。ギリギリ10.0等星の存在が分かる程度ですね。またこの星団は元々密集度が低いため、拡大するほど星団らしくなくなってしまうジレンマもあります。

月とM44の接近時離角変化
それでもまぁ、何とか天候が持ってくれて、一番接近した状態を写すことができたのはラッキーでした。(このあと一時小雨が降るほど崩れました。夜半からは再び快星。)1月撮影時は満月過ぎだったので月の東側が欠け始まっていましたが、今回は満月前で西側が若干欠けていますね。今年7月にほぼ新月での接近を迎え、それまで接近の度に月相が変わる様子を何回観察できるか楽しみです。(参考までに、地心計算で月とM44がもっとも近かったのは去年で、2019年5月前後は完全に覆い隠していました。今年からは最接近離角が大きくなりつつあります→右図参照。)

今日の太陽2020/02/09

20200209太陽
朝からよく晴れています。冷たい風がやや強く、ときおり雲も湧いていますが、冬らしい乾燥した晴れ間です。

20200209太陽リム
左は10:20過ぎの太陽。隣家の屋根から顔を出したばかりのせいか像の乱れが激しく、通常の画像処理では細部がボケボケでした。活動領域はありませんが、昨日も見えた小さなプラージュ領域が右下リム近くに見えています。また右上リムのプロミネンスが更に大きくなっていますね。実際の高さが地球直径の6、7倍はありそう。右下リムや左上リムにも活発なものが見えています。