マックホルツ・藤川・岩本彗星が低くなった2018/11/23

20181123マックホルツ・藤川・岩本彗星(C/2018V1)
昨日は雨のち曇り。そのまま夕方まで雲が多かったものの、日が暮れる頃には美しい月夜となりました。とは言え、間もなく満月なので淡い天体撮影はお休みです。

ところで、マックホルツ・藤川・岩本彗星(C/2018V1)が明け方に昇る時間帯が完全に薄明開始後となりました。我が家から隣家の建物が邪魔をして、屋根から顔を出すまでに夜が明けてしまいます。

今朝は明け方まで月が煌々としてましたから、大きな機材を準備したところでたいした露出もできません。ですから、小さなカメラを持って見晴らし良いところまで出かけることにしました。折しも星仲間のかすてんさんが21日に望遠鏡を使わないデジカメ単体撮影でうまく写らなかったようなので、ではどれほどの条件なら写るのか実際に確かめたかったというのが本音です。理屈より実践あるのみ!

左上画像は105mmレンズ+APS-Cの画角で捕らえたC/2018V1。上が天頂方向で、撮影高度は10°あまり。緑のコマが小さく写っていますね。わずかに面積があるため正確な比較はできませんが、周囲の9等台の恒星と同程度の全光度と思われます。画面右端には準惑星セレスも写っていました。なお色を強調したため、恒星周囲の赤い色収差が濃く出ています。

20181123金星とスピカ
同一機材で撮影した金星とスピカの接近が右画像。だいたいこれくらい拡大しないとこの彗星ははっきりしないと言うことが分かるでしょう。また写ったとしても1コマのみでは画素ノイズやブロックノイズに揉み消されてしまうため、多数撮影→コンポジットで均す必要があります。左上画像は20コマをコンポジットしました。

これは12月に入り夕空に現れた後でも言えることです。よほど明るい大彗星にならない限り、短焦点のカメラで大きくはっきり写ることはありません。180mmレンズでも撮影しましたが、こちらは面積を持った天体として写りました。ただフレーミングに失敗し、画面の端っこに追いやられていました…。残念。明け方の慌ただしい中であれもこれもと欲張ると失敗を誘発しますね。

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