グレージング現象が見えました2017/02/04

20170204月
以前にもお知らせした通り、今夜はおひつじ座の6等星が月をかすめる「グレージング(接食)現象」がありました。今宵の月は「月面Xデー」でもあり、また上弦でもあります。選り取りみどりですね。

左はグレージングが始まる20分ほど前に撮影した月。正確には昼過ぎに上弦だったので、宵の月は半月よりも少しだけ膨らんでいます。X地形は中央南側に見えますが、これも日本で月の出を迎える前に日が当たっていますので、周囲は明るくなっています。でもまだXの形は分かりますね。

当地・茨城県南では19:26頃にグレージングが始まりました。対象は6等星なので決して見やすくはなく、冬の乱れた大気越しで揺らめいたり消えたりしていました。動画で撮影したのですが、部屋を真っ暗にしてモニターに顔を近づけないと分からないほどです。しかも欠け際の地形の一部が光っていて、恒星のように見えてしまいます(下左画像/動画キャプチャを見やすく加工)。これと混同しないように集計は困難を極めました。

ざっと時間を計り、グレージング予報にフィットさせてみたのが下右画像。私はゼロラインから2km近く離れた場所で観察しましたが、結果は黄色の線の通りでした。最初の潜入と2回目の潜入・出現はほぼ予報通りですが、1回目の出現が食い違いました。この谷間は予報より広いようですね。恒星のように光って見えていたのは、下側にいちばん突き出た山の先端だと思われます。(※予報図は標高が強調されて描かれていますので、実際は恒星のルートと大きな差が無い位置と考えられます。)ともかく、地上からの簡単な観察によって月の詳細地形が分かってしまう楽しい現象でした。

  • 20170204キャプチャ
  • 20170204グレージング集計

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