本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星が地球最接近2017/02/11

20170211本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)
昨日は午後に天気が崩れてしまいましたが、夜半過ぎから少しずつ回復し、今日明け方には快晴となりました。西にはほぼまん丸の月があって空は明るかったのですが、明け方かなり高く登っていた本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)を撮影してみました。

今日はこの彗星が地球に一番近い日。地球との距離は約0.08347天文単位(約1249万km/4:00JST)です。地球に近いと言うことはそれだけ大きく明るく見えるはずですが、生憎の満月夜でこのことが実感できるかどうか…。左は4時過ぎから15分間の露出、彗星位置基準でコンポジット、画像上方向が天の北方向、縦画角は約1.1°です。できるだけ丁寧に画像処理して彗星の大きさが分かるように心掛けました。

20170211本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)
ざっと見ても縦画角の約1/4、もしかしたら1/3以上も緑色のコマが広がっていますね。右は同じ画像を擬似カラー処理させたものですが、こちらのほうが広がりは分かりやすいでしょうか。正円ではなく、左下・右上方向に少し伸びている気もします。みなさんはどう見ますか?(※ここに写ったものが全て彗星の姿そのものが由来かどうかの判断は難しいです。例えば光学系の集光の偏りとか彗星の速いモーションブレが消し切れていないとか、他の理由も考えられるからです。本当の姿を暴くには多くの方の観察が必要になってきます。)

本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星は今後急速に暗くなりますが、月明かりの影響が無くなる月末頃までは10等以上を保つ見込みです。もう少しの間楽しむことができるでしょう。

参考:
本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)に関係する記事(ブログ内)

立派な渦のポーラーロウ2017/02/11


20170211-0900ポーラーロウ
左は今日11日9時の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド)。秋田県の西沖に立派な渦が見えますね。「冬の台風」なる異名を持つポーラーロウ(Polar Low/寒気内の小低気圧 or 極低気圧)です。

今年に入って日本海に度々小さな低気圧が出現しています。数日前の2月9日にもはっきりした渦が見えていました。今日のものは昨夜から明瞭な渦構造が見え始めましたが、ポーラーロウが必ずしも渦になるとは限らないそうです。

ポーラーロウは前線を伴わず、発達しても大きさはせいぜい1000km程度ですが、豪雪や突風、激しい雷雨などの災害を引き起こす原因になるとのこと。お近くの方は気を付けてくださいね。

今日の太陽2017/02/11

20170211太陽
朝からよく晴れていますが、時折やや強めの風が吹きます。そろそろスギ花粉の飛散が始まる時期でしょうか。

20170211太陽リム
左は10:40頃の太陽。中央上に活動領域12634&12635にはさまれた黒点が見えます。昨日左リムを飾っていたプロミネンスは一段とハッキリしていました。