強風と雲に翻弄されたタットル・ジャコビニ・クレサーク彗星2017/02/22

20170222タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)
昨日昼に吹き荒れた風も夕方には止んで晴れた星空を堪能できるだろう…そう信じていた期待は見事に裏切られました。風は弱まったものの、薄暮が終わる頃には全天が淡い雲に覆われてしまいました。こうなったら夜中に晴れるのを期待して寝て待つしかありません。夜半前に空を見るとうまい具合に晴れてきました。ところが今度は風が強まってしまい…こういう日はとことんうまくいかないものですね。

夜中から明け方にかけて次々と子午線をまたぐ明るい彗星…タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)、本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)、そしてジョンソン彗星(C/2015 V2)。三彗星は現在80°内に勢ぞろいしています。このうち、なんとか撮影できたのはタットル・ジャコビニ・クレサーク彗星だけでした。左上画像は一通り撮ったものの強風で星像が大きく肥大したため、その後風が収まったのを見計らって再度撮影したもの。30分露出で彗星基準コンポジット、上方向が天の北方向、上下画角は約0.7°。

彗星はもう10等台に乗ってきたようで、しっかり光る彗星核を中心に約10′ほどの大きな緑のコマが広がっています。尾はよく分かりませんが、今後期待できそうですね。撮影中から薄雲が広がり、他の彗星を観察できなかったのが心残りです。

参考:
タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星(41P)に関係する記事(ブログ内)

今日の太陽2017/02/22

20170222太陽
朝のうち晴れ間がありましたが、今日の天気も下り気味。案の定11時には空全体が雲で覆われてしまいました。今日はあまり風は吹いていません。

20170222太陽リム
左は曇る直前、10:30に撮影した太陽。左上の活動領域12638がとてもよく見えています。一緒に写っている12636と12637は言われないと分からない程度。プロミネンスは目立つものがありませんでした。天気は明日にかけて崩れ、丸一日太陽観察はできそうにありません。