ネオワイズ彗星がバラ星雲に接近2021/02/10

20210209ネオワイズ彗星(C/2021 A2)
昨夜はネオワイズ彗星(C/2021 A2)がバラ星雲に接近する日。ただ、ネオワイズ彗星が思っていたほど明るくないことや移動が速くて写しづらいこともあって躊躇しました。ですがせっかく晴れているので機材をセット。やらないで後悔よりやって後悔(?)したほうがいいと、気楽に撮影しました(左画像)。

やはり街中からでは彗星が淡すぎ、核がようやく分かる程度でしたが、兎にも角にもツーショットをカメラに収めることができました。宵の時間から急激に気温が低下、撮影した21時台にはもう氷点下でした。

この他、夜半から今日明け方にかけて幾つかの銀河を撮影。90分未満という短時間露出のため光のノリが悪く、ゴリゴリに強調すると荒れてしまいます。ですので、控えめの画像処理にしてあります。

下Aは星仲間の(の)さんから「超新星候補天体が発見されたらしいけど写らなかった」と教えてもらったNGC4041。報告位置に17.5等より明るい天体はありませんでした。下Bはセイファート銀河(活動銀河)のひとつであるNGC4151。中心に超大質量ブラックホールを有すると言われます。街中の簡易撮影ではこの程度ですが、暗い空でしっかり写すと倍以上の大きな腕が巻き付いていることが分かるでしょう。

下Cは「THE BOX」と愛称がついた4つの銀河、NGC4169・NGC4170・NGC4174・NGC4175です。ヒクソン・コンパクト・グループの番号は61(HCG61)。すぐ左側にはAbell1495という銀河密集域が見えます。下Dは相互作用銀河で知られるNGC5560・NGC5566。腕が不自然に引き伸ばされていますね。遠方の銀河は多様で、ほんとうに何回見ても面白い。

  • 20210209_NGC4041

    A.NGC4041
  • 20210210_NGC4151

    B.NGC4151


  • 20210209_THE BOX

    C.THE BOX
  • 20210210_NGC5566

    D.NGC5566


今日の太陽とハロ現象2021/02/10

20210210太陽
朝まで快晴でしたが、午前中には薄雲が広がり始めました。今日は薄雲越しの観察です。

20210210太陽リム
左は10:20頃の太陽。活動領域はありません。8日からプラージュを見せていた左下の領域に再び黒点ができました。一日おきに出たり消えたり忙しいですね。左下リムから高く伸びるプロミネンスは今日も見えていました。右下にもループプロミネンスが出ています。

淡い雲が出ていたのでハロ現象が見えないか時々観察しました。午前中にはごく弱い幻日が見えていました。午後になると淡い内暈に蓋をするように上側だけ明るく見えるアークが出現。これは上部タンジェントアークです(下左画像)。また太陽すぐ下にはカラフルな彩雲が見えました(下右画像/コントラスト強調してあります)。

  • 20210210上部タンジェントアーク
  • 20210210彩雲