明け方の月によるハロ現象2016/05/20

20160520明け方の月
昼間に気象光学現象が派手に出たなら、夜間も空は似た傾向にあるでしょう。特に満月近くの月齢ならばいろいろ見えるはず…。

そんな思いで明け方起き出しました。昨夕から崩れていた空は若干回復し、薄雲越しに星座が結べます。月は既に西空低くなっていました。あと2日で衝を迎える火星も一緒に西へ向かっています。案の定月周辺にはいろいろなハロが見えていました(左画像)。右下画像は左画像を強調処理したものです。

20160520明け方の月
真っ先に目に付いたのは月柱です。実は左画像を撮影する10分ほど前まで上下に長く伸びていたのですが、カメラを準備している間に薄くなってしまいました。なおこの画像はレンズゴーストが月柱に重なって見辛くなっています。内暈は断片的でしたが、内暈上部にかなりはっきりした上部タンジェントアークが確認できました。幻月はあるかないか分からない程度。また環天頂アークなど大きなアークは見えませんでした。左上に伸びる飛行機雲にも内暈が映っているのが印象的ですね。この勢い、いつまで続くかな?

またロシアで森林火災が…2016/05/20


20160515FIRMS地図
5月11日の記事でロシア・アムール州の火災を取り上げたばかりですが、NASAのニュースで今度はバイカル湖東エリアの火災ニュースを見かけ、驚きました。先日記事の場所からですと西へ800-1500km前後の地域です。NASA・FIRMSのサイトによる15日の火災場所は左地図の赤円付近。遡ると5月1日頃にはもう大きな火災になりつつありました。こういう火災は人為的でなく自然発火なのかも知れませんが、規模が広範囲ですね。降雨などで自然鎮火を待つとかなりの日数がかかりそうです。

気象衛星ひまわり可視画像(画像元:NICTサイエンスクラウド)の5月15日から昨日5月19日までの各17:00JST撮影画像を使い、下に手動アニメーション画像を載せました。15日画像にはいくつかの場所のマーカーを入れてあります(オレンジ円が火災場所)。見ると火災による煙(薄茶色に変色して見える低層の雲)は気流に乗って、17日までに確実に日本海へ到達しているようです。17日前後に日本全域に雨を降らせた低気圧や前線の後を追って北日本を通過したように見えます。

以前に北海道でロシアの森林火災が原因と思われる煙霧が観測されたニュースがありました。PM2.5の濃度も上がってしまうそうです。こう大規模では避けようがないので、私たちには何も対策ができない事がむなしいですね。




今日は寒い日?暑い日?2016/05/20

20160520太陽
二十四節気の「小満」を迎えましたが、当地茨城は一日を通して雲の多い日となりました。

午前中に太陽観察はできませんでしたが、夕方近くに薄日が差す時間がありました。左は16時過ぎに撮影した太陽。結構雲量があって像に斑がありますが、これもまたひとつの記録と言うことで…。活動領域12546の大きな黒点が良く見えますね。いくつか短いダークフィラメントも見えました。

今日は一日を通してやや寒く感じたのですが、それは関東だけだったようです。下左図は気象庁Webに掲載されていた17時現在の日最高気温、下右は同じく日最高気温の平年値との差(各速報値)です。北海道から九州までの日本海側は軒並み平年を数度以上上回り、特に北側ほど顕著です。北海道の一部は沖縄より暑くなってますよ……。4月末、ゴールデンウィークなのに雪が積もった、と騒がれていた話はどこへ?やれやれです。

  • 20160520-1700日最高気温
  • 20160520-1700日最高気温の平年差