風が吹けば火災が心配2016/05/11


20160507アムール州森林火災

2016年5月7日

20160508アムール州森林火災

2016年5月8日

20160509アムール州森林火災

2016年5月9日

20160510アムール州森林火災

2016年5月10日
今日の茨城は強風に見舞われています。昨夜からの雨もいまだ断続的に続き、小粒ながら横殴りです。我が家に一番近いアメダスポイントでは、15時現在の風速が9m/s以上、日最大風速は10.8m/s(県内最大)と、ちょっとした台風並み。この1ヶ月、何度経験したことか…。

風が吹くと心配なのが火災です。冬ほど乾燥してなくても、一度火が着くとあっと言う間に燃え広がるでしょう。そう言えば5月最初に発生したカナダの火災は現在も続いており、これも乾燥と強風が強く影響しているようですね。消火に数ヶ月かかる、といった報道もありました。

日本と反対側のカナダだけではありません。あまりニュースにならないので気を揉んでいますが、気象衛星ひまわりがロシア・アムール州の大規模森林火災を捉えています。左に、昨日までの4日間、各12:00JSTの画像を並べました(画像元:NICTサイエンスクラウド)。全て同じエリアに切り取っています。一番上の5月7日に地名などを書きましたが、画像中のオレンジ円内に、色合いが違う雲が見えるでしょうか。これは火災による煙。日を追う毎に風に流され、火災が拡大していく様子が見て取れます。こんな近くで北海道並みのエリアがいま正に燃えているのです…。

少し遡って気象衛星画像を調べると、もう4月末には煙が分かりました。でも雲が取れて煙がはっきり分かる日は、ここ数日を含め多くはありません。(今日の衛星画像ではもう雲がかかっています。)仕方が無いのでNASAが衛星を使って世界中の火災を調べているFIRMSのサイトで調べてみると…なんと、3月下旬にはもう火災として捉えられていました。FIRMSによる、昨日5月10日のアムール州火災状況は右下図の通りです。(赤マークが火災発生ヶ所。)

20160510-FIRMS森林火災マップ
火災による煙は樺太付近の太平洋上まで届いていますね。風向きによっては日本上空にも影響あるでしょうか。ロシアでは度々火災のニュースが流れるから麻痺しそうですが、こうした森林火災がどれほど大気汚染や環境破壊を進行させ生命環境を危うくするか、真剣に考える必要があります。

参考:
同エリアの火災を伝えるNASAニュース(外部サイト・2016/05/10)