雲間から辛うじて見えた月と惑星たち2015/11/07

20151107明け方の惑星と月
昨夕は雲ひとつない、色の濃い夕焼けでした。遠くの富士山のシルエットがおぼろげに分かりました。もちろん美しいのですが、裏を返せば湿度が高く、透明感が落ちている証拠でもあります。やがて22時頃から雲が湧き始め、今日の明け方まで続いてしまいました。

20151107明け方の惑星と月
左はかなり空が明るくなった5:30過ぎ、辛うじて雲間から姿を見せた月と惑星たちを捕らえたもの。今朝は木星、火星、金星と月の四天体が一箇所にまとまって見える絶好の機会でしたから、ひと目でも味わうことができたのは本当に嬉しいことです。今朝の配置は右の通り。昨日の様子とも比べてみてください。

明日は月が更に低くなり、金星の下になります。当地では今日から天気が下り坂で1週間ほど良い天気が望めないため、今朝が見納め。今後の各惑星は少しずつ離れ始め、惑星や月の多重会合は来年1月までお預けです。(2天体のみなら12月にあります。→アーカイブで調べましょう。

さて、昨夜も曇られる前までの間に彗星を3つ撮影しました。うち1つは光害かぶりがひどくて画像にならなかったので、残り2つを下に掲載します。ジャック彗星(C/2015F4)は3夜前の11月3日晩にも撮影しています。14等中盤くらいでしょうか。コマの広がりは感じられません。夏のころ短い尾をなびかせながらM27などに接近したのが懐かしい…。またヘリン・ローマン・アルー第1彗星(117P)は初撮りです。こちらは核周囲にごくわずかなコマが認められます。15等後半程度ですので、市街地からではこれが限界です。くじら座の背中あたりにいますが、この辺りは銀河がたくさん写ります。このワンショット内に10個程度すぐ見付けられるでしょう。

  • 20151106ジャック彗星(C/2015F4)

    ジャック彗星
    (C/2015F4)
  • 20151106ヘリン・ローマン・アルー第1彗星(117P)

    ヘリン・ローマン・アルー第1彗星
    (117P)


参考:
2015年10月-11月明け方の惑星接近に関係する記事

今日の太陽2015/11/07

20151107太陽
明け方までほぼ曇り空でしたが、太陽が昇ると雲が晴れてきました。でも薄い雲は取れない様で、天気が下っているのを示唆しているようです。少し風も出ています。

フレアらしきものが見えたので、いつもより早い9:30過ぎに左を撮影しました。相変わらず大気は安定しています。左側に見える活動領域12448が大変明るくて、小さなフレアではないかと感じました。

20151107太陽リム
その左下、リム近くにも新たな領域12449が見えてきました。ここも元気そうですね。いっぽう、だいぶ右に寄ってしまった12443の黒点を太陽観察メガネのみで見てみましたが、もはや分解しませんでした。左上にプロミネンスが見えますが、それ以外は小さくくすぶっているものばかり。1週間ほど天気が悪そうなので、この姿を目に焼き付けておこうと思います。