月食18時間前の月2021/11/19

20211119_17190月
昨夕は日中に崩れた空模様が回復し、今日未明まで良い月夜となりました。左は19日0時頃の撮影で、太陽黄経差は約171.90°、撮影高度は約64.2°、月齢13.74。今夕に起きる月食最大時の約18時間前、まだ左側が欠けており、月面A地形が見えていますよ。

毎回たくさんの形容が付けられている月食ですが、11月16日記事11月18日記事にも書いた通り、今回の部分月食の主な特徴は以下の通り。

  • 1800年から2200年の中では「食分が1(=100%)に近い」極めて深い部分月食(ほぼ皆既)
  • 1800年から2200年の中では継続時間が最長の部分月食
  • 今年日本で見える満月では最小(満月瞬時に見えないケースも含めると12月19日が最小)
  • ほぼセンタームーン(後述)
  • 国際宇宙ステーションが月食中の月面または月近くの空で地球影に入る

気にしていらっしゃる方は少ないかも知れませんが、2021年11月の秤動は満月のころ緯度・経度ともゼロに近くなります。今年5月のセンタームーン特集記事で、パーフェクトムーンマップ(アジア近辺版)を見ると、11月20日午前中のラインが中国からロシアへ向かっていますね。これは「月食後の翌20日明け方に沈もうとする月はほぼセンタームーンになっている」ことを意味します。

20211119_0:04_月の中心
ちなみに左上画像でどうなっているか、中央付近をトリミングしたのが右画像。見かけの中心と月面座標原点との角距離(秤動量)が約3.0°まで接近しています。日本経緯度原点基準で計算すると、月食最大時には約2.55°、月没頃の秤動量は約0.25°まで狭まります。一晩を通してどちらの方向にもあまり偏らない表情になることでしょう。先月10月24日明け方はほぼパーフェクトなセンタームーンでした。ちょうど秤動が一周りしたことになります。

月食は様々な見方があります。みなさんはどんなことに注目して眺めますか?楽しみですね。良い空に恵まれますように。

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