月がプレアデス・ヒアデス近くを通過中2021/11/21

20211120月・プレアデス・ヒアデス接近
一昨日の月食時に月とすばる(M45・プレアデス星団)が並んでいたのですが、雲が多くて撮影できませんでした。一日経った昨夜も雲が多めでしたが、前夜よりは隙間があったので、タイミングを見計らって撮影強行。ヒアデスも一緒に入れてみました。

私の使っている機材でちょうどよい焦点距離のレンズがなかったため、構図がぎりぎりです。まぁ少しでも長いほうが月の模様がはっきりしますから前向きに考えて…。満月過ぎで輝度差が大きいため、多段階露光処理にしてあります。

月とすばるは接近したり離れ気味になったり、ときには「月によるすばるの掩蔽」が起きることもあります。下A図は当ブログ基点の茨城県つくば市での測心計算で、月がすばる近くを通過する際の最小離角がどれくらいか計算したグラフ。おおよそ9.5年の周期が見て取れます。比較のため、同様の現象が起きるプレセペ星団(M44)のグラフも下B図として掲載しました。大きく異なるのは、プレアデスが月の北限ぎりぎりに位置するのに対し、プレセペ星団は月が南北を行き来する位置だという点。このためB図のほうは月が北上する過程と南下の過程の二回掩蔽チャンスがあるわけですね。

現在の月はすばるとの距離を縮めている最中で、小型双眼鏡の視野の端と端にギリギリ入る程度。月食のあった19日夜も接近日で、グラフ上では11月20日01:58:59に最小離角約4.366°となっています。来年2022年11月8日皆既月食の翌日も接近日で、2022年11月10日 00:30:01に約2.79°。ここまで近づくと双眼鏡でかなり見やすいですね。(月が眩しいけど…。)2024年頃からは掩蔽が起こるようになります。

撮影後に月の拡大も…と思ったら雲が襲来。復旧したのは明け方が近くなってからでした。天気は下り坂のようです。

  • 月とM45の接近時の最小離角

    A.月とM45の接近時最小離角
  • 月とM44の接近時の最小離角

    B.月とM44の接近時最小離角