2019年の台風22号発生2019/10/30


20191030-0300台風22号
気象庁によると、昨日「台風になるかも…」と報道されていた熱帯低気圧が、ちょうど24時間経過した本日30日3:00に台風22号「マットゥモ/MATMO」になったと発表がありました。直前の台風21号発生から10日と6時間後、21号消滅から4日と6時間後の発生になります。

左は発生時刻の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。夜間なので赤外波長の白黒画像です。赤点線円は台風中心の直径1000km円を表しています。(日本の位置は画像右上。)

22号は西進してベトナムに上陸し、タイ付近まで進行する予報が出ています。ちょうど雨季が後半あるいは終盤に差しかかり、モンスーンが切り替わる頃かと思われますが、被害が出ません様に。

なお年間台風発生の平年値は25.6個、10月までなら22.1個ですので、今年の台風数は今回の22号でほぼ平年並みになりました。また接近数/上陸数の平年値はそれぞれ11.4個/2.7個(10月までなら10.7個/2.7個)。これに対し今年今日までの接近数/上陸数は14個/5個。かなり多くなっています。

気象衛星から見た今朝の濃霧2019/10/30

20191030-0800霧
当地・茨城では昨夜から今朝にかけて晴れ予報が出ていましたが、実際は夜半前から霧が出て、明け方までに濃霧となりました。500m先の街灯も見えなくなるほど濃く、道路を歩くのに危険を感じるほど。もちろん湿度100%、辺り一面雨が降った様にビッショリ。ちょっと歩くと顔がヒンヤリして、小雨を受けている感じでした。

濃霧は関東平野に広く行き渡ったようです。左は今朝8:00の気象衛星ひまわり画像(画像元:NICT/RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。霧と雲との違いが分かるよう、画像処理を工夫してみました。地面に貼り付いて見える、若干ウォームグレイ色をした部分が霧です。動画で見ると雲は流れてゆきますが、霧は地面に貼り付いてあまり動かないことが分かります。

こうしてみると、関東だけでなく長野や近畿、四国や九州の一部にも霧が発生していたようです。関東が濃霧なのは先の大雨洪水被害で土地保水量が多いことも一要因なのでしょうか。交通障害などが起きないと良いけれど、関東圏では一部の電車が遅れているようです。当地は9時過ぎになってようやく薄日が差してきました。スッキリした秋晴れが恋しい季節。

昨日の衛星画像では、日本海北西を通って朝鮮半島を抜けてゆく大規模な黄砂が見えました。今朝9:47までの観測によると、大分で黄砂が確認されています。今年5月21日以来の黄砂飛来となります。西日本は洗濯物に要注意!(※日本は入梅から秋雨終了までの『雨季』に相当する期間、これまで黄砂飛来が確認されていません。)

(追記)その後15時までに富山・金沢・福井・名古屋・津・奈良・和歌山・神戸・岡山・広島・高松・松山で黄砂飛来が確認されました。

参考:
2019年初の黄砂がやってきました(2019/04/05)
まだ黄砂が来ていない(2017/04/23)


今日の太陽と真夏日振り返り2019/10/30

20191030太陽
昨夜から今朝にかけて濃霧が発生しましたが、10時にはほぼ解消しました。少し風がありますが、良い秋晴れになっています。

20191030太陽リム
左は10:30過ぎの太陽。活動領域はありません。黒点は無いけれど活発な領域が中央左寄りにできているようです。右上リムにプロミネンスが見えたほか、左上リムにも同様規模以上のプロミネンスがうっすらと見えています。

10月初めに真夏日が続いていたことを忘れてしまうほど、今はもう随分冷え込む様になりました。昨日消防庁から9月の熱中症搬送者集計確定値が発表になったので、早速取りまとめ、アーカイブ「真夏日と熱中症」に今年の分として追加しました。簡単に振り返ると、5月に一時的な高温期があったものの、梅雨前から7月半ばまでは全般に涼しい夏で、海もプールも閑古鳥が鳴いていましたね。ところが7月下旬以降は鬼の様な酷暑になり、10月初旬まで残暑が続きました。真夏日地点数の合計は例年並みでしたが、偏りが激しいです。

熱中症が原因で8月・9月に亡くなった方は、2011年統計開始以降最大になりました。その前の7月は25人で例年よりやや少ないのですが、この数は全て7月最後の一週間に亡くなっており、また8月78人の大半が8月上旬の暑さによる死亡者です。月毎の集計では見えない点ですが、7月25日からの半月間は命が危険に曝されるくらい尋常ならざる高温だったのです。来年のオリンピックが、本当に本当に心配…。