激しい勢力で台風19号が日本接近中2019/10/08


【重要】10日0時現在、世界各国の主要な気象モデルの全てが「静岡→神奈川→東京→千葉→茨城」(近海含む)を台風中心が進む予測結果です。ブレがほとんどありませんから、このコースから大きく外れることはないでしょう。近隣の方はもちろん、半径300キロ以上に及ぶ暴風域圏内(東北・北海道含む)では厳戒態勢をとってください。

通過後に広範囲の被害が予想され、救助や復旧の人手・資材・食品・生活用品等が長期に渡り不足する地域も出るでしょう。15号被害では停電復旧に1ヶ月以上かかったところもありましたが、今から1ヶ月後なら11月中旬。2016年11月24日の関東ドカ雪騒動は記憶に新しいでしょう(→関連記事)。そんな時に電気が使えなかったら…と想像してください。台風をやり過ごすだけでなく、先々を見据え防災しましょう。

20191008-0900台風19号
台風19号は昨日7日9時に「大型」クラスへ、また18時には「猛烈な台風」クラスへと発達しました。今年最恐の勢力です。

左は本日9:00の気象衛星ひまわり画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。ナチュラルカラー処理のため、水色の雲は活発に上昇した氷粒状態、白やグレイの雲は低層の水粒状態を表します。赤点線円は台風中心の直径1500km円を表しています。中央には直径の小さな目があり、とても強い台風であることを伺わせます。現在はグアム島の北を西北西へ進んでいます。

今日午前の予報によると、このあと台風19号は紀伊半島の遙か南を北上しながら緩やかにカーブし、進行方向を東寄りに変える見込み。12日から13日午前にかけて東海から関東のどこかへ接近または上陸するようです。東京島しょ部、神奈川、千葉、茨城などで大きな被害の出た15号同様に東京湾直撃コースにのっており、しかも15号より強い勢力での接近となるでしょう。

20191013-0900台風19号経路


20191013-0900台風19号経路
結果的にコースが多少ずれたとしても、関東を中心に同じ地域がまた被災する確率は相当高いと思われます。台風の進行速度はかなり定番で、今後極端に変化する要因も余り見当たらないため、土日にかけての接近上陸はほぼ確実と考えられます。特に12日土曜午後から翌朝はかなり危なそう…。どうか十分な対策をしてください。

右に速報値による台風中心経路(15号との比較含む)および上陸範囲拡大図、下に19号の各スペックを掲載しました(※熱帯低気圧時も描画)。速報値ですが、参考にしてください。

(データ日時:2019/10/13 9:00現在)

  • 20191013-0900台風19号スペック

    最低気圧
  • 20191013-0900台風19号スペック

    最大風速
  • 20191013-0900台風19号スペック

    風域直径
  • 20191013-0900台風19号スペック

    移動速度と距離


参考:
年間でもっとも台風が多く存在するのはいつ?(2019/09/19)
台風15号が首都直撃(2019/09/09)
強大な勢力で同時存在した複数台風はあるか?(2019/08/09)
台風2号が「猛烈な」クラスになってしまった(2019/02/25)
台風の強風域を考え直してみよう(2018/10/05)
強烈な台風24号と多角形の目(2018/09/26)