梅雨が明けた様な夜明けの星空2015/07/19

20150719・M31
夜明け前、風が止んでいました。2時を過ぎると残っていた雲もほとんどなくなって満天の星空。この瞬間、梅雨明けを予感しました。毎年梅雨明けって、夜中にやってくる感じがしています。

20150719・M33
明るい流れ星ふたつと明るい人工衛星ひとつ、見つけました。明け方が迫っていたのですが、せっかくなですから簡単な機材でM31とM33を記念撮影。ふたつとも、遠くの遠くの銀河です。

東が白み始めました。先週のアルデバラン掩蔽以降ずいぶん高くなったおうし座の下に、もうオリオン座のベラトリックスが見えています。今日は良い日になりそう…。

(追記)案の定、本日午前に関東の梅雨明けが発表されました。

昼間に月と金星が大接近2015/07/19

5月22日の記事、および6月20日の記事で、昼間に月を使って金星を探すという記事を書きました。本日は内合前にそれができる最後のチャンスです。しかも 今年の天体の接近現象一覧をご覧頂くと分かる通り、年内に月と金星が接近する現象の中で、日本から見える最も条件が良いチャンスでもあります。(後日追記:昼間の金星についてはアーカイブ・昼間に月と金星が近い日に詳しくまとめました。参考にしてください。)

20150719月と金星の接近
最接近は朝8時過ぎでしたが、この時間は高度がまだ10度に満たず、建物に囲まれた我が家からは10時を過ぎないと見えない状態でした。今日はよく晴れてデジカメの液晶が全く見えないほどですが、なぜか月周囲はしつこく雲が行き交っています。結局左画像を撮れたのは10:30-10:45頃にかけてでした。(画像上が天の北方向です。)最接近より少し離れていますが、まずは3ヶ月連続で見ることができて幸せです。

右下は左画像の原画から月と金星を同じ倍率で切り出したもの。うっすら月のクレーターが見えますが、金星はクレーターに匹敵する大きさなのですね。7倍の双眼鏡を使って金星が三日月状に見えました。

20150719月と金星の接近
昼間の空ですと、実は金星のほうが明るく感じます。写真もそうなっていますね。(別々な加工はしていません。)天体の明るさは面積が関係します。月が-12.7等というのは満月の大きさまで考慮したもの。たとえば金星と月の光る部分を小さい同面積で切り出し比較したら、金星が月より勝るのです。実際、今日は肉眼で先に金星が見え、そこから三日月を探すという手順でした。「月を使って金星を探す」という当初の目論見は崩れ去ったのです(笑)

夕方まで晴れていれば、西空に月と金星、そして木星やしし座のレグルスが仲良く寄り添って輝くことでしょう。

20150719金星食(パプアニューギニア)
(補記)日本では大接近どまりでしたが、南太平洋付近では月が金星を隠す金星食となりました。左はStellariumによるパプアニューギニアでのシミュレーション画像。日本で次に金星食が見られるのは2021年11月8日昼過ぎです。九州南部以南を除く全国で、月への潜入から出現まで一連を見ることが可能です。九州北部の一部では珍しい「金星の接食掩蔽」となります。

参考:
昼間の金星を探しやすい日は?(2015/09/01)
アーカイブ・昼間に月と金星が近い日

今日の太陽2015/07/19

20150719太陽
2015年の梅雨明け後初の太陽です。13:45頃の撮影です。午前から少し雲が続いていますが、何とか撮れました。といっても静穏な状態のようで小さな黒点やちょっと長いダークフィラメント程度に留まり、目を引くものはありません。

20150719太陽リム
プロミネンスもおだやかなものです。右下側に宙に浮いたようなプロミネンスの糟がありますが、何があったのでしょうね?

東まで焼けた夕空2015/07/19

20150719薄明光線
夕方が近づくと雲が多くなりました。日没近くに見えた雲間から上向きの薄明光線がとても目立っています(左)。日が沈んでしばらく経っても夕焼けが眩しく、「空が焼けるとはこのことか」とあらためて感心します。いっぽう西を染めた光の残りは、東の空まで赤くしました。この独特のピンク(赤紫)色はビーナスベルトを成している色ですね。

今夕は三日月と金星・木星の競演が見えるはずでしたが、当地では無理そう。でも梅雨が明けたらしいので、日本各地で多くの方々が楽しんでいることでしょう。どこからかお囃子が聞こえます。(本日昼間の月と金星の大接近についてはこちらをどうぞ。

  • 20150719夕焼け
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