月面Aが良く見えました2015/07/30

20150730月面A
昨夜半前から夜半過ぎにかけて、月面Aが見られました。月面Aとは満月少し前に見える月の地形のこと。その地形にだんだん太陽光が当たることで、暗闇からAの文字のような形が浮かぶことからそう呼ばれます。他に月面Xが知られていますね。月面Xより小さく見辛いですが、適度に難しくて挑戦し甲斐のある面白いターゲットですよ。

こちらの記事で今年2015年の月面A予想時刻を掲載しました。月面Aに太陽があたる角度と時刻を計算したものです。地球より丸みが急な月の地形は、高さの関係もあって地平より少し下の太陽光でも受けることができます。だいたい-2.0度から-1.5度あたりで月面Aが見えてくるようです。加えて月は首振り運動がありますので、A地形がなるべく地球を向く位置(表中の月面中央経度がマイナス側の大きな値になるとき)が一番見やすくなります。

当地では22時くらいまで月がどこにあるかも分からない曇天でしたが、23時過ぎには星がなんとか辿れる霞み空程度まで回復したのです。そこで、7月29日23:50から7月30日1:10まで(月面Aでの太陽高度が-2.0度から-1.5度相当)、10分おきに撮影してみました。その9シーンの画像を下記に手動タイムラプスできるようにしましたのでご覧ください。画像下のボタンで前後送りやシーンセレクトができます。Aの位置が分からなければ前出の記事をお読みください。この画像は右上月画像(7月30日1:15頃撮影)の緑四角の範囲を拡大撮影しています。

月がやや低空であることをのぞけば、今回の月面Aは2015年の中でもっとも見やすい条件でした。次に月面Aが見えるのは9月26日夜、中秋の名月前夜です。月が美しいシーズンになってきますので、ぜひ見あげてくださいね。




参考:
月面Aに関係する記事(ブログ内)
月面Xに関係する記事(ブログ内)

ぐずつく夕方の情景2015/07/30

20150730夕空
夜明け前に月面Aを撮り終えた頃から雲が湧き始め、明け方にはすっかり曇りました。午前中もそのままずっと曇っていました。ようやく昼から太陽が顔を出しましたが、出かけていたため観察できず。夕方自宅に戻る頃は怪しい天気に。17時には数十キロ北西で豪雨になったようで、雷鳴も聞こえます。左のようにわずかに見える夕焼けの明るさと、豪雨の方向の暗さがおどろおどろしいです。

20150730夕空
1時間ほど経つと空全体がこなれてきたのか、明るくなりました。見ると西側には沈もうとしている太陽。そして東にはブルームーン1日前の月が雲間から見えました。対比がとても面白かったです。この時点で雨がぱらついていましたが、じきに止むでしょう。ですが、今夕も関東のあちこちで雷雲がはびこっているようです。当地もどうなることやら…。