そそり立つ有明月2022/05/28

20220528月と金星
昨日は月と金星の接近(国内の一部で掩蔽)がありましたが、当地・茨城は大雨のち曇りの天気。昨夜遅くまで曇りが続いていましたが、夜半過ぎから今朝にかけて急速に回復しました。これなら夜明けの月や惑星たちが見えるだろうかとカメラを担いで開けた場所へ向かいました。

薄明開始後も低空の一部に雲が残っていたものの、東側はよく晴れているようです。金星に続いて超低空に真っ赤な有明月が見えてきました。金星との離角は既に7.5°以上あってお世辞にも近いとは言い難かったのですが、程よい焦点距離で程よい構図に入ってくれました。金星はかなり円形に近づきつつありますから、残念ながら同日同相ではありません。でも2022年2月25日記事の表にあるように、ちょうど一年後の2023年5月28日夕方にはほぼ同じ形の月と金星が一緒に見えるでしょう。

下A・B画像はカメラ水準器を正確に合わせ、画像上を正しく天頂にした画像です。B画像は3:30過ぎの撮影で、太陽黄経差は約329.82°、撮影高度は約5.67°、月齢26.92。昨年10月5日の水平月と比べると、同じ夜明けのの月とは思えないくらいそそり立ってしまったことが衝撃的ですね。撮影時の弦傾斜は約-58.5°(※マイナス記号は右下がりの意味)。明け方で太陽黄経差300°以上(概ね月齢24以上)の月で弦傾斜が最大になるのは3月や4月。今年は3月29日や4月28日の-67°あたりが一番急傾斜でしたので、今朝はそれに次ぐ傾斜ということになるでしょう。

水平月の頃と大きく違うのは、薄明で明るくなるまで待っても高度が出ないこと。つまり撮影や観察に不向きなんです。今朝は低空までクリアだったから良かったものの、ちょっと雲があったり霞んでいるだけで観測不能になる高さなのは困りもの。明日は更に低空ですから見るのは困難でしょう、たぶん。

有明の細い月は今後だんだん横倒しになり、8月26日、9月23・24・25日に水平月や逆転月を観察できます。どうぞお楽しみに。

  • 20220528月

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  • 20220528月

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