真っ白に輝く今年最小の満月 ― 2021/12/19
本日12月19日は今年最後の満月。と言っても満月瞬時は昼間の13:36ですから見ることができません。幸い前夜から当日明け方はとてもいい天気でしたので、半日前の月でお月見を楽しみました。
左は満月約13時間前の撮影で、太陽黄経差は約174.17°、撮影高度は約67.7°、月齢14.33。シーイングは悪かったものの月が高くて透き通っており、こんなに美しい月は久しぶりな気がしました。屋外の気温はマイナス1度。10分立っているだけで肌がパサパサしてきます。
よく眺めてみると、少し前に見えていた縁の海やスミス海付近は鳴りを潜め、かろうじて右上リムに少し凹んだフンボルト海が確認できるのみ。だいぶセンタームーンに近い状態です。左側は少し欠けており、左端少し下側にオリエンタレ盆地の三重外輪山のうち、一番外側とその内側の山脈が見えていますよ。今後クリスマスにかけて盆地内が見える秤動になりますから注目してみてください。
ところで今月は今年の満月の中で最小とのこと。最大は5月26日の皆既月食時だったので比較してみたいところですが、当地では皆既どころか“皆曇”月食だったため同条件の撮影はできませんでした。そこで、今年二番目に大きかった4月27日の満月と比べてみました(右画像)。
4月の満月も昼間だったため見えませんでしたので、約12時間前の撮像を利用しています。どちらも半日前なのはフェアでいいですね。(※ただし厳密にはわたしたちは地上から観察してるため、本当なら測心満月瞬時での測心距離で視直径を比較する必要があるでしょう。同一日の満月でも、地心と測心とでは時刻少しが異なり、したがって視直径も変わってしまうからです。→参考:「スーパームーンを考えよう」)
いざ並べるとこんなに違うのかと驚くほどの差。ぱっと見ただけでは分からないとよく言われるけれど、ここまで違うと「単独で観察」しても分かるんじゃないかなと私は思っています。なお前述のように満月瞬時は19日昼過ぎ。このときは左上画像よりも地心距離が近いため、少し大きくなっています(左図・赤点線と緑点線)。もちろん19日夜に日本の空で見る丸い月は更に大きいですから、もはや今年最小ではなくなってますのでお間違えなきように。
来年の満月最大は2022年7月14日、最小は2022年1月18日(いずれも地心計算比較)。比較したい方は一ヶ月後の満月観察をお忘れなく!
7時間ほど遡りますが、昨夕は金星とレナード彗星(C/2021 A1)が最接近する日でした。よく晴れていたので期待していましたが、残念ながら宵まで凄まじい強風が止まず、徒歩遠星は諦め。また自宅で風を避けつつ望遠鏡を設置したものの明るい内に西側建物に隠れてしまいました。唯一撮れたのはベランダからの固定撮影。電線の間にかろうじて姿を確認できました(右画像)。
左は満月約13時間前の撮影で、太陽黄経差は約174.17°、撮影高度は約67.7°、月齢14.33。シーイングは悪かったものの月が高くて透き通っており、こんなに美しい月は久しぶりな気がしました。屋外の気温はマイナス1度。10分立っているだけで肌がパサパサしてきます。
よく眺めてみると、少し前に見えていた縁の海やスミス海付近は鳴りを潜め、かろうじて右上リムに少し凹んだフンボルト海が確認できるのみ。だいぶセンタームーンに近い状態です。左側は少し欠けており、左端少し下側にオリエンタレ盆地の三重外輪山のうち、一番外側とその内側の山脈が見えていますよ。今後クリスマスにかけて盆地内が見える秤動になりますから注目してみてください。
ところで今月は今年の満月の中で最小とのこと。最大は5月26日の皆既月食時だったので比較してみたいところですが、当地では皆既どころか“皆曇”月食だったため同条件の撮影はできませんでした。そこで、今年二番目に大きかった4月27日の満月と比べてみました(右画像)。
4月の満月も昼間だったため見えませんでしたので、約12時間前の撮像を利用しています。どちらも半日前なのはフェアでいいですね。(※ただし厳密にはわたしたちは地上から観察してるため、本当なら測心満月瞬時での測心距離で視直径を比較する必要があるでしょう。同一日の満月でも、地心と測心とでは時刻少しが異なり、したがって視直径も変わってしまうからです。→参考:「スーパームーンを考えよう」)
いざ並べるとこんなに違うのかと驚くほどの差。ぱっと見ただけでは分からないとよく言われるけれど、ここまで違うと「単独で観察」しても分かるんじゃないかなと私は思っています。なお前述のように満月瞬時は19日昼過ぎ。このときは左上画像よりも地心距離が近いため、少し大きくなっています(左図・赤点線と緑点線)。もちろん19日夜に日本の空で見る丸い月は更に大きいですから、もはや今年最小ではなくなってますのでお間違えなきように。
来年の満月最大は2022年7月14日、最小は2022年1月18日(いずれも地心計算比較)。比較したい方は一ヶ月後の満月観察をお忘れなく!
7時間ほど遡りますが、昨夕は金星とレナード彗星(C/2021 A1)が最接近する日でした。よく晴れていたので期待していましたが、残念ながら宵まで凄まじい強風が止まず、徒歩遠星は諦め。また自宅で風を避けつつ望遠鏡を設置したものの明るい内に西側建物に隠れてしまいました。唯一撮れたのはベランダからの固定撮影。電線の間にかろうじて姿を確認できました(右画像)。