今日の太陽2021/07/10

20210710太陽
実に12日ぶりの日差しがやってきました。と言っても快晴というほどではなく、雲量30%から80%あたりを行ったり来たり。午後のタイミングを見計らって太陽観察ができました。

20210710太陽リム
左は14:30頃の撮影。さすがに12日も観察できないと、活動領域が一変してしまいます。今日見えているのは北半球右側に12837(リム沿い)と12839、南半球左リム近くに12841。小さな黒点が確認できるのは12841のみ。この他、左上リム近くにプラージュが確認できます。近くには表面から剥がれ落ちたようなプロミネンスも見えました。プロミネンスは他にも何箇所か見えますね。

地球は4日前の7月6日に近日点を通過しました。その日が今年一番大きく見える太陽だったわけです。毎年近日点と遠日点の太陽比較をやってきました(→前回の比較は今年1月2日の近日点通過日)。今年の近日点通過日は天気が悪くて太陽が全く見えませんでした。今日の太陽でも大きさはさほど変わらないから比較しても良いのですが、日が経ちすぎて興が醒めてしまったので、残念ですが今回はパスします。

  • 20210710_051500UT_SDO_HMIIF

  • 20210710_051500UT_SDOからの日食


ちょっと面白い現象に遭遇しました。今日の太陽を撮影するついでに必ず太陽観測衛星SOHOやSDOの画像も調べるのですが、本日14:15JSTごろ(5:15UTごろ)撮影されたSDOで左下が欠けた画像が何枚か見つかったのです(上A画像)。

そう言えば今日は新月…ひょっとして、衛星から見たら太陽の手前を月がかすめたのでは?と直感し、SDOの軌道要素をもとに計算してみました。太陽位置を固定して図化したものが上B図です(軌道要素Epoch:2021-07-09 07:12:00 UTC)。青線は太陽に対する月中心の移動位置で、30秒ごとに点を打ってあります。

SOHOのようにラグランジュ点を利用して地球から離れている観測衛星は、太陽と衛星との間に月が入ることはありません。でも地球を周回しているSDOでは、タイミングが良ければこのように日食になるんですね。突然だったのでびっくりしました。(※もちろん地上からこの日食は見えませんでした。)


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