これが最後か…ネオワイズ彗星のすがた2017/01/07

20170107ネオワイズ彗星(C/2016 U1)
前夜に引き続き今日明け方もグッと冷え、当地・茨城では各アメダスポイントの日最低気温が前日に対して0.1度から2度ほども下がりました。その代わり星空の透明度は抜群。そこで、もう見えなくなるネオワイズ彗星(C/2016 U1)を撮影しようと見晴らしよい場所まで歩いて行きました。もちろん重機材は運べないのでデジイチ+小型赤道儀という軽装。

今朝のネオワイズ彗星は天文薄明開始時点で高度が4.5°。我が家の庭はおろか、見晴らしがよくても薄明に負けてしまうかも知れません。でもこの低温による高透明度が幸いしてくれました。光害地かつ薄明の最中にもかかわらず低空の微光星まで良く見えました。

左画像の撮影は航海薄明前に撮り終えましたが、高度8°前後なのでさすがにディティールまでは分かりません。でも写した何枚かは尾が伸びている様子が分かるものもありました。標高1000m越えでの撮影ならあるいはすばらしい尾が見えているのかも。画像は上方向が天頂、上下画角は約5.5°で、彗星位置基準の合成です。相変わらずすごい速度で南下しており、4日後には有名なM天体であるM16とM17の間を通過。1週間後には近日点を通過しますが、もう日本からは見えないでしょう。どんな姿になるのでしょうね?

ネオワイズ彗星は今年夏以降に再び日本の空に戻ってきますが、すでに17、18等という暗さ。一介ののアマチュアが持つ小さな望遠鏡では歯が立ちません。帰りがけにもう一度彗星の方に挨拶すると、しゃれっ気たっぷりに低空の「水星」が輝いていました。

参考:
ネオワイズ彗星(C/2016U1)に関係する記事(ブログ内)

今日の太陽2017/01/07

20170107太陽
2017年最初の節句、「人日」を迎えました。昨夜からずっと良い天気で、明け方とても冷えて霜だらけになったものの、今日日中は穏やかです。からっ風も吹いていません。七草探しもしやすい一日ですね。

20170107太陽リム
左は11:10過ぎの太陽。光球面は静穏のままですが、右リムのプロミネンスはまだ続いています。お正月以来、右リムの動向が素晴らしいですね。左はどうした!?

お天気崩れる前に本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星を2017/01/07

20170107本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)
日没前から西の空が薄雲で霞み始めました。明日に向かって天気が崩れ始めたようです。悩みましたが、機材をセットしてあったのでダメ元で本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)を撮影しました。

左画像は17:34頃(薄暮がまだ明るい!)から2.5分間の撮影で、上方向が天頂、上下画角約3.5°、恒星基準の合成です。撮影時の彗星高度は約13.5°、彗星から上(左上?)にうっすら伸びる尾が確認できます。画像下部がベルト状に少し暗いのは電線の影。二日前の撮影とほぼ同一方向で恒星も共通している所が多いので、彗星の移動を確かめてみてください。(※5日の画像は今日の画像より少し広く写しています。「ヴァ」の字のすぐ上の明るい恒星がθCap。)

日暮れが少しずつ遅くなり、いっぽうで彗星は少しずつ低くなっていますから、この彗星を夕空で観るのはあと1週間が限界でしょう。しばらく間を置いた後、2月頭からは明け方の東の空で急速に高度を上げ、再び見えるようになります。2月10日前後は地球に最接近するため、今より明るく見える予想です。満月近くなのが惜しいところですが…。

参考:
本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)に関係する記事(ブログ内)