透明度が少し良くなった… ― 2022/12/30
昨夜から今朝にかけては一晩前より少しだけ透明度がマシになりました。夜半前に火星、明け方に彗星をふたつ観察できました。
火星像はかなり酷い状態。30分ほど観察した間の、ほんの数%の瞬間瞬間に模様が確認できる程度でした。一応撮影したのですが、変形しすぎてどうにもうまくスタックしてくれません。昼現在、再々々処理をトライしてる最中です。(→15:30追記:無理やり仕上げてみたので記事末に掲載します。かなりぼやけてますが…。)
彗星はパンスターズ彗星(C/2022 A2)とZTF彗星(C/2022 E3)を立て続けに撮影。こちらは一晩前から機材条件を少し変えての挑戦で、空が良かったことも相まって背景カブリがすっきりしました。左上画像がZTF彗星(C/2022 E3)、右下画像がパンスターズ彗星(C/2022 A2)。
街中撮りでもコマや尾がよく分かります。縮尺はだいたい同じなので、パンスターズ彗星のほうが暗いのにエメラルド色のコマがZTF彗星に負けないくらい広がってる感じ。このレベルの彗星が見やすい位置に一年中出てくれたら退屈せずに済むのですが、なかなかそうも行きませんね。
我が家からだと正月からはZTF彗星がどんどん見やすくなり、パンスターズ彗星は次第に高度が下がって見づらくなります。今はたまたま両彗星が同じ方向なので観察しやすいけれど、1月下旬になるともうひとつのZTF彗星(C/2020 V2)も含めて三彗星が周極星となり、互いの赤経がバラバラに配置されるため、綿密なスケジュールを組まないと体力ばかり消耗しますね。どうしたものか…。
火星像はかなり酷い状態。30分ほど観察した間の、ほんの数%の瞬間瞬間に模様が確認できる程度でした。一応撮影したのですが、変形しすぎてどうにもうまくスタックしてくれません。昼現在、再々々処理をトライしてる最中です。(→15:30追記:無理やり仕上げてみたので記事末に掲載します。かなりぼやけてますが…。)
彗星はパンスターズ彗星(C/2022 A2)とZTF彗星(C/2022 E3)を立て続けに撮影。こちらは一晩前から機材条件を少し変えての挑戦で、空が良かったことも相まって背景カブリがすっきりしました。左上画像がZTF彗星(C/2022 E3)、右下画像がパンスターズ彗星(C/2022 A2)。
街中撮りでもコマや尾がよく分かります。縮尺はだいたい同じなので、パンスターズ彗星のほうが暗いのにエメラルド色のコマがZTF彗星に負けないくらい広がってる感じ。このレベルの彗星が見やすい位置に一年中出てくれたら退屈せずに済むのですが、なかなかそうも行きませんね。
我が家からだと正月からはZTF彗星がどんどん見やすくなり、パンスターズ彗星は次第に高度が下がって見づらくなります。今はたまたま両彗星が同じ方向なので観察しやすいけれど、1月下旬になるともうひとつのZTF彗星(C/2020 V2)も含めて三彗星が周極星となり、互いの赤経がバラバラに配置されるため、綿密なスケジュールを組まないと体力ばかり消耗しますね。どうしたものか…。
今日の太陽 ― 2022/12/30
今宵も金星と水星が並ぶ ― 2022/12/30
昨夕も金星と水星が近くに見えました。最接近した一日前の夕方と同じカメラで撮影してみました(左画像)。明るく見える金星とほぼ同じ高さで、右側にかき消えそうに並ぶ水星が見つかるでしょうか?これ、実際の空では双眼鏡を使ってもぎりぎりの光り方でした。2022年大晦日の夕方は水星のほうが低くなります。
西空全体は下A画像のような美しい光景でした。少し雲があったものの、それがまた郷愁を引き立てます。よく見ると淡い薄明光線が中央下から左上に向かってスウッとのびています。カラーではかえって分かりにくいのでRGB分解し、R画像のみ取り出したのが下B画像。夕焼け色の薄明光線はこの方法だと分かりますね。(カラー元画像×R白黒画像と演算すると赤色成分のコントラストが高いカラー画像が得られます。)光線の元あたりに富士山があるので、最初は富士山の影だろうかと思ったのですが、太陽はもっと左へ沈んだので、正体は不明です。日没後の太陽が右下へ移動して富士山より右に位置すれば辻褄が合うのですが、確かなことは分かりません。
西空全体は下A画像のような美しい光景でした。少し雲があったものの、それがまた郷愁を引き立てます。よく見ると淡い薄明光線が中央下から左上に向かってスウッとのびています。カラーではかえって分かりにくいのでRGB分解し、R画像のみ取り出したのが下B画像。夕焼け色の薄明光線はこの方法だと分かりますね。(カラー元画像×R白黒画像と演算すると赤色成分のコントラストが高いカラー画像が得られます。)光線の元あたりに富士山があるので、最初は富士山の影だろうかと思ったのですが、太陽はもっと左へ沈んだので、正体は不明です。日没後の太陽が右下へ移動して富士山より右に位置すれば辻褄が合うのですが、確かなことは分かりません。
上のR画像加工について、もう少し分かりやすい例を示しましょう。左は2022年6月30日に見えた薄明光線です。これを元画像として、適当な画像処理ソフトでRGB分解すると下1・2・3画像のようになります。朝夕に見える赤やオレンジ系の色が付いた光線はRやGのプレーンではっきりしたコントラストが付くことが分かりますね。対してBプレーンはほとんど分かりません。
さらにRプレーン(Rのみの白黒画像)を元画像に掛け合わせると下4画像になります。一番コントラストが強い白黒プレーンを乗じることで、明暗がはっきりしたカラー画像となる訳です。元画像ではほとんど分からない「反薄明光線の中の影」まで確認できますね。元々淡いものに対してコントラストの強い系統色が分かっている場合、この方法を使って強めることができます。
さらにRプレーン(Rのみの白黒画像)を元画像に掛け合わせると下4画像になります。一番コントラストが強い白黒プレーンを乗じることで、明暗がはっきりしたカラー画像となる訳です。元画像ではほとんど分からない「反薄明光線の中の影」まで確認できますね。元々淡いものに対してコントラストの強い系統色が分かっている場合、この方法を使って強めることができます。